韓国ホラー映画「雉岳山」の上映禁止を申請…原州市が法的対応へ“地域イメージ毀損を懸念”

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写真=「雉岳山」ポスター
映画「雉岳山(チアクサン)」の公開をめぐって議論が起きている中、原州(ウォンジュ)市が制作会社を相手取って法的措置を取ると宣言した。これに先立って、バラバラ殺人事件を題材にした同作品が地域のイメージを毀損することを懸念した原州市は、タイトルとセリフの一部の変更を要求したが、制作会社が「再撮影は不可能」とコメント。原州市はこれに対して法的対応を予告した。

27日、原州市は報道資料を通じて「映画『雉岳山』の上映禁止仮処分申請とともに、上映により発生しうるすべての有形・無形の被害に対して損害賠償請求訴訟を提起する方針だ」と明かした。

同作は、40年前に謎のバラバラ殺人事件が発生した雉岳山に訪れたマウンテンバイクサークル「サンガジャ」のメンバーたちに起こる怪しい事件を描くリアリティホラー映画だ。雉岳山で18個に切断された死体が発見されたという怪談が描かれている。

写真=「雉岳山」スチールカット
原州市は最近、刃傷沙汰と登山道性的暴行事件などの犯罪が発生している状況で、原州市を舞台にした映画が住民の不安はもちろん、模倣犯に影響を与える可能性があると懸念を示した。また、雉岳山をブランドとして使っている農畜産業界および観光業界にも被害を与える可能性があると訴えた。

原州市の関係者は「映画制作会社の関係者と2回の会議を通じて映画タイトルの変更、劇中に『雉岳山』というセリフが登場する部分の削除などを継続的に要求したが、制作会社がこれを断ったため、このような措置を取ることになった」と説明した。

ウォン・ガンス原州市長は「韓国最高の安全都市で健康都市である原州市のイメージが、聞いたこともない怪談により毀損される状況が演出されている」とし「映画公開により36万人の市民の中で1人も被害を受けることがないように、市レベルで強硬な対応をとる」と強調した。

同作の制作会社は最近、原州市から実際の地名である雉岳山がそのまま使われたタイトルを変更すること、劇中で“雉岳山”というセリフが登場するシーンを削除または無音にすること、映画本編内の実際の地域と事件は関係がなく、内容はフィクションだという旨を告知することなどを要求されたと明かした。

今月23日と24日に原州市役所を訪ねて、協議を行ったという制作会社は「映画を最初から再撮影しなければならないほど、ストーリーのつながりが合わなくなってしまい、主要キャストのうち1人が軍服務中であるため、再撮影は不可能だという点を理解していただきたいとお願いした」と説明した。

また「映画の本編に登場する実際の地域と事件は関係がなく、内容はフィクションであるという旨を告知してほしいという要請については、本編内にすでに『映画で言及または描写された人物、地名、会社および団体、その一切の名称、そして事件とエピソードなどは、すべてフィクションで、仮にこのような事件が実際に起きたとしても、これは偶然だということを明らかにする』というコメントを記載していることを案内した」と付け加えた。

ただし、制作会社は該当のコメントがエンディングクレジットに記載されているため、より多くの観客の目に留まるように、映画の上映後すぐに注釈を表示させるなどの再編集を検討中だと伝えた。

記者 : クァク・ミョンドン