Vol.2 ― キム・ミンギュ「ロールモデルはチョン・ヘイン…今に満足せずに新しい挑戦を続ける」

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デビュー10年目にして全盛期を迎えている俳優がいる。2013年にデビューし、着実に経験を積んできたキム・ミンギュが、SBS「社内お見合い」のチャ・ソンフン役でついに翼を広げた。“デンデン(犬を可愛く言う表現)男”だとばかり思っていたキム・ミンギュは、セクシーな魅力をアピールして視聴者を魅了した。

筋肉質のボディに眼鏡をかけても隠しきれない美しいビジュアル、知的でありながらもスイートな口調と眼差しまで。彼は女心を掴むのに十分な魅力をアピールした。可愛らしい“年下男”のイメージは跡形もなく、“大人セクシー”なチャ・ソンフン役を完璧にこなしたキム・ミンギュ。話題の“眼鏡キス”シーンでSNSや各コミュニティを騒がせ、さまざまなレジェンドシーンを生み出して爆発的な反響を得ている。その人気を証明するかのように、ドラマ出演後にSNSのフォロワーは200万人以上も増加し、“キム・ミンギュの再発見”という好評が続いた。20代の終わりに出会った最高のキャラクターで全盛期を迎えている彼の、きらびやかな将来に期待したい。

―― 親友のチョン・ヘインさんが「社内お見合い」の撮影現場に応援の差し入れをしていましたが、今回の作品について何と言っていましたか?

キム・ミンギュ:ヘイン兄さんが、良かったと、誇らしかったと言ってくれました。その話を聞いて、兄さんに認められた感じがして、本当に嬉しくて幸せでした。僕が好きで、信頼して慕っているお兄さんです。JTBC「スノードロップ」で共演して親しくなったのですが、本当に面倒見の良い人だったんです。すべての人に気を配るのは容易なことではないですが、それをやる人がヘイン兄さんです。親しくなりたいと思わざるを得ない人です。抜け出すことができない魔性の魅力があるというか、僕のロールモデルでもあります。

―― 学生時代は長く運動をしていたと聞きました。俳優の道を歩むようになったきっかけは何ですか?

キム・ミンギュ:元々は水泳選手を目指していました。それがある日、俳優になりたいと思うようになりました。ただ漠然とドラマや映画を見ながら、「自分もあの場面にいたい」と思ったんです。映画を観て、ワクワクして喜びを感じて終わりではなく、「自分もやってみたい!」という思いが湧き上がってきました。そうやって演技に対する夢を持ち始めたのですが、役者になることは本当に容易ではなかったんです。最初は端役から始めましたが、オーディションに何百回も落ちました。性格がポジティブな方ではあるので、「いつか受かるだろう」と思って、挑戦を続けました。

―― かつてSNSで“千戸洞(チョノドン)イケメン”として名を馳せたようですね。当時はどれほど人気があったのですか?

キム・ミンギュ:SNSスターとか、インフルエンサーみたいなものがなかった時だったんです。みんなCyWorld( サイワールド、韓国で一昔前に流行したSNSサービス)からFacebookに移ろうとする時期でした。周りから聞いたんですけど、あの時僕が韓国で最もフォロワーが多い人だと言われていたみたいです。フォロワーが10万人いましたから。でもSNSで人気を集めたら、自分が大物になった気分になったんです。オーディションを受けたらすぐに受かる気がして……。僕の目標は俳優になることであって、まだ夢を叶えてもいないのに、人気に甘んじている感じがしました。人気に酔いしれていたというか(笑)。これはダメだと思ってFacebookをやめました。最近Instagramをしているんですけど、ファンの方々とのコミュニケーション用にしています。

―― 魅力的なえくぼに漫画から出てきたようなビジュアル、歌まで上手なのは反則じゃないですか?アイドルの提案も何度も受けたのではないでしょうか?

キム・ミンギュ:歌がそんなに上手な方ではないんですけど、多くの方々がMnet「君の声が見える」に出演した時のステージを好評してくださったようです。あの時、出演するために練習を本当に一生懸命にしました。アイドルをやる気はあるかという質問をされたことはあるんですけど、オファーを受けたことはありません。歌がものすごく優れているわけでもないし、何より僕はダンスが本当に苦手です。練習しても駄目な運動音痴って見たことありますか? 僕がまさにそのような運動音痴です。ハハ。

―― クリスマスに生まれたのですが、宗教は仏教だそうですね。すべての神が守ってくれていそうな感じですね。

キム・ミンギュ:誕生日はクリスマスですが、仏教信者です(笑)。仏教の思想がとても素敵だと思いました。他の人に迷惑をかけずに生きようとする自分の信念と仏教の意味が合うと思います。

―― 3匹の猫を飼っているんですね。“猫の執事”としての生活はいかがですか?

キム・ミンギュ:シャミ、シアン、クンの3匹を飼っています。21歳の時から育てていたので、もう8年の執事になるんですね。猫は僕がこの世で一番愛する存在の1つです。僕の人生のエネルギー源です。飼ってみないとこの気持ちは分かりません。言葉で表現ができないほど、たくさんの愛をくれるんです。とても可愛いのですが、毛もたくさん抜けます。今でも僕の服には、毛があちこちにたくさんついていると思います(笑)。

―― いつの間にかデビューから9年たちましたが、俳優として活動した時間を振り返ってみるといかがですか?

キム・ミンギュ:決心するまで時間がかかっただけで、その気になればやり遂げるタイプです。10年という時間があったからこそ、「社内お見合い」のチャ・ソンフン役をお見せできたと思います。10年という時間が意味がないと考えたことは一度もありません。他人と比較した時、遅いと思われるかもしれませんが、僕にはものすごく意味があって、貴重な時間だったんです。

―― 29歳で、30代を目前に控えていますね。これからどのような姿を見せたいと思いますか?

キム・ミンギュ:より重みのある魅力を持つことができればと思います。僕ももうすぐ30歳になるので、さまざまな姿で視聴者の方々に会いたいです。今に安住せず、継続して新たな挑戦をしていくと思います。今までやったことのない新しい役で、成長し続けていく俳優キム・ミンギュの姿を見せたいです。

記者 : イ・スンフン