「アイドルへの演技をめぐる誤解…彼らは死ぬ気でやっている」BEAST&4Minuteら事務所室長が語るマネジメントとは?

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写真=CUBE演技部門の総括室長チャン・チョルハン

CUBE演技部門総括室長チャン・チョルハンが語るマネジメント

アイドル歌手の演技への挑戦はいつも慎重になる。大変な努力と運に恵まれ、人々から認めてもらうこともあるが、依然として彼らを否定的に見る視線も存在する。数々の俳優希望者とトップ俳優が共存する現実の中で、実力よりはアイドルのスター性とファンの力で俳優の地位を手に入れたと思う人が多いためだ。

4Minute、BEAST、BTOBなど、数々のアイドルグループを育ててきたCUBEエンターテインメント(以下CUBE)は最近、役者の育成に力を入れ始めた。かつてウ・ヒジン、チョ・ヨジョン、パク・シフ、チョ・ダルファン、ナム・ギュリ、リュ・ヒョンギョン、イ・チョヒ、リュ・スンリョンなどのマネージャーとして活動したチャン・チョルハンを演技部門の総括室長に迎え入れたのは、CUBEがそれだけ新事業として演技に力を入れている意味だと解釈できる。CUBEに移籍してちょうど1年になった彼に会った。

「冒険です。僕でさえアイドルの演技には先入観が強かったです。しかし、それを破るのがマネージャーの任務だと思います。初めてここに来た時、アイドルの演技の練習を担当することに好奇心がありました。しかし、実際に経験してみたら僕が大変誤解していたことが分かりました。僕が経験した新人俳優よりアイドルたちがもっと努力していました。もっと学ぼうとし、相談しようとします。人々が彼らの隠れた努力を知ったら感動するだろうと確信しました。最近注目されているZE:Aのシワンさんを見てください。それが普通の努力でできるものではありません。死ぬ気でするわけです」

「マイナスイメージを破るため、演技について正しい態度を持つべきだ」

写真=BEAST、G.NA
チャン・チョルハン室長はCUBEのホン・スンソン会長の言葉を借りて「長い間競争力が維持できるチームを作りたい」と抱負を語った。ライバル社のSM、JYP、YGがそれぞれ演技部門を設け、奔走する姿を見ながらチャン室長は「実力はもちろんだが、アイドルが自ら演技に対して正しい価値観を持つことが大事だ」と話した。

「今活動しているほとんどのアイドルグループに演技のオファーが入ると思います。役を獲得し、それをこなすことも重要ですが、人々に色眼鏡で見られるだけに価値観と態度も重要です。否定的な視線をなくすために、最近では練習生の時から演技の授業を受けさせるようにしています。平均3年ほどは準備すると見ていいでしょう。

映画というコンテンツも近いうちに韓流に乗ると思います。誰がK-POPが南米と欧州でブームを巻き起こすと予想したでしょうか。日本とヨーロッパに出品される韓国映画が出てきていますが、その国の大衆に馴染みのある韓流スターのうち、一つはアイドルであるはずです。接近性の面で有利だと思います。ただ、お墨付きの演技が必要でしょう。知名度だけで挑戦することは難しいです。すでに観客と視聴者の基準は評論家に引けをとらない水準になったと思います。それを満たすために訓練するのです」

チャン・チョルハン室長はそのようなスターを育てるための秘訣として“共感を得ること”を選んだ。所属アーティストが置かれた環境やその考えを共有し、人柄や人格を把握することが優先だった。チャン室長は「人の潜在力を引き出すためにはその人の家族のようなマネージャーにならなければならないと思う。ビジネスとして考える前に仕事の面白さ、演技の楽しさを感じさせることが先だ」と伝えた。

「韓国だけのきちんとしたマネジメントシステムが重要だ」

RAIN(ピ)
1979年生まれの彼は、2003年までは平凡な会社員だった。マネージャーになる前まではある半導体会社の技術営業職の社員として社会人としての生活を始めた。「ある日、営業部長の顔を見たが、10年後、僕がその場にいることになったら幸せにはなれないだろうと思った。知り合いの勧めでマネージャーの仕事を経験したが、それが今まで続いた」と告白した。

「いわゆるエリートコースを歩んだわけではありません。月に30万ウォン(約3万円)をもらって新人を担当しました。そして4年前から有名な俳優を担当し、システムについて悩んでいます。まず、システムをちゃんと作っておいてスターを育て、新人を発掘、育成する面白さを感じなければなりません。

マネージャーの仕事を始めて間もない頃に(女優)ウ・ヒジンさんからたくさん教えてもらいました。僕にとっては師匠のような人です。現場で誰も仕事を教えてくれませんでしたが、姉さんが時々僕を呼んでマネージャーについて一つ一つ教えてくれました。間違っても現場では絶対に叱らず、必ず二人でいるときに指摘しました。

チョ・ダルファンさんは心が通じ合った役者です。仕事をしながらケンカもたくさんしましたが、作品の話をする時はお互いに目が輝きました。お金よりも、仕事から幸せを感じるようにさせてくれた俳優です。カリグラフィー(手書き)も僕が提案しました。それだけ一緒に相乗効果を出すことができた人です。

リュ・スンリョンさんは最高の地位に達したときに担当することになり、嬉しかったです。一緒に1千万人の観客を動員した映画も経験しましたし、CMもたくさん撮りました。兄さんと離れることになった時、とても残念だったし、兄さんに止められました。今もよく連絡しています。CUBEに来たと言ったらスーツをプレゼントしてくれました。いつも感謝していますし、人間として尊敬できる方です」

マネージャーという職業が、度々芸能人との紛争や不和の象徴のように報道される度に彼はまともなシステムが重要だと思ったという。チャン・チョルハン室長は「第1世代、第2世代以降のマネージャーの方々がアメリカや日本のシステムをむやみに取り入れるのではなく、我々だけのシステムを作るべきだ。成功ばかり追いかけると正常ではない方法を使いがちになるが、それは結局マネージャーの寿命を縮めるだけだ」と指摘した。

「マネージャーは芸能人を連れ回る人ではなく、専門家である」

写真=新人女優チョ・ソハ
「僕が担当した役者だとしても、いいことばかり言うわけではありません。不利な条件や状況を率直に伝え、その中で一緒に解決する方法を探していくわけです。マネージャーの立場でもスターを担当するからといって自分がスターになるわけではありません。そして、大型企画会社に所属するマネージャーが偉くなるわけでもありません。俳優とたくさん話し合いながらお互いに理解し、育て上げることができるかをきちんと判断することが先です。高校3年生の受験生よりもっと勉強するという気持ちで自身が担当したアーティストのことを知らなければなりません。

普通、芸能人もトップA級、B級などと言われていますが、マネージャーの間でも主流になる人とそうでない人がいます。職級が代表だとして現場を知らないマネージャーなんて話にならないですね。マネジメントについてよく知らない方は単に芸能人を連れ回す人だと思いがちですが、マネージャーは文化産業について専門的な知識を持って仕事をする専門家です。芸能人の発掘と育成を担うということは、マネージャーが教育者としての資質もあり、かなり創造的な人間だということを意味します。誰より多芸多才です。その部分を見逃してはいけないと思います」

彼の最終的な目標は“コンテンツを制作するマネージャー”だった。今やっているじゃないかと反問する人もいるかもしれないが、チャン・チョルハン室長は「胸でコミュニケーションし、担当した芸能人を良い俳優に育てることでやりがいを感じているだけに、彼らと共に良い作品をしてみたい」と抱負を語った。現在彼は事務所でクァク・スンナム、チョ・ソハ、ナ・ジョンチャンなど、新人俳優の育成に力を入れている。すでに注目されているアーティストも重要だが、「世間を驚かせる隠れた真珠」と彼は表現した。

「クァク・スンナムさんは一応、INDIGOというグループで歌手として活動していたため、芸能生活についてよく知ってます。年齢に比べて謙遜しています。すぐに実力で成功すると思います。ソハは誰よりも精神力が強いです。オーディションを受けるときも命を懸けてやります。与えられた役割について全て覚えてきます。集中力がすごいです。ナ・ジョンチャンもJYPとCUBEで5年間練習生生活を送りました。真面目で優しい人です。彼らの長所と特技を一つでももっと引き出せるようにサポートすることはこれからの僕の主な仕事です!」

記者 : イ・ソンピル