K.will ― 「『歌の上手い歌手』として記憶に残りたい」

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写真=STARSHIP エンターテインメント
歌手K.willが1年ぶりに新曲を発売した。当初は昨年秋のリリースを予定していたが、アルバムの作業とコンサートの日程が重なり、リリーススケジュールを調整した。コンサートは数ヶ月前から企画されていたものであり延期が容易ではなかったが、「アルバムの発売を遅らせると、さらに完成度の高いアルバムに仕上げることができる」というのが彼の考えであった。

アルバムを発売する度に成長していなければならないというプレッシャーが、時にはストレスになることもあるが、K.willは今回のアルバム作業が楽しかったと打ち明けた。普段から親しい作曲家との作業も楽しく、デビュー5年目を迎えて初めて自作曲をアルバムに収録できたおかげだ。「シンガーソングライター」として進化したK.willの姿は、自作曲「I`ll Be With You」を通じて楽しむことができる。

「アルバムが完成してから聴いてみると、マスタリングにもっと気を遣うべきだったと、すごく物足りない気持ちになりました。制作費のこともありますが、お金のために物足りないアルバムを買ってもらうわけにはいかないと思いました。そこで、初回分の2万枚を全部廃棄しました。もちろん、廃棄されたアルバムと新しく制作したアルバムを両方聞いてもらうとしても、大きな差はないと言われるかもしれません。僕だけが敏感なのかもしれません。しかし、少しでも物足りなさを感じたのであれば、新しく作るのが正解だと思いました。そこで、もう一度制作作業に取り掛かり、アルバムをリリースすることになりました」

K.willが今回のアルバムに再度手を加えたもっとも大きな理由は、自作曲のためだ。今回のアルバムには、キム・ドフン、パク・チャンヒョン、ファン・チャンヒなどこれまでK.willと共に作業してきた作曲家が参加したため、クオリティの面において問題はなかった。しかし、自身の自作曲が収録されているアルバムであるだけにより気を遣うようになり、冷静かつ客観的に判断した結果、マスタリングをやり直すことになった。K.willはアルバムの初回分を全て廃棄するほど今回のアルバムに熱い思い入れを持っている。

今回のアルバムのタイトル曲「君が必要なんだ」は、キム・イナ、ミン・ヨンジェ、キム・ドフンが作詞に参加し、作曲・プロデュースなど作業全般はキム・ドフンが行った。

「これまで共に作業してきた作曲家のキム・ドフン氏が、今回のアルバムも手がけてくださいました。『Calling You』『君が必要なんだ』『自分が嫌い』の3曲の作曲と、プロデューサーとして参加してくださったんです。作詞家のキム・イナ氏は、IUの『YOU&I』に参加したことがあり、作曲家のパク・チャンヒョン氏とは2ndアルバムからの付き合いです。作曲家のファン・チャンヒ氏とも親しく、リラックスして作業することができました」

K.willは楽曲のタイトルをすべて英語でも表記している。韓国語が分からない海外のファンへの配慮だ。

K.willは常に感謝する気持ちを忘れないという。5年前、数多くの歌手のデモ歌唱をしながら、歌手の夢を培った彼がここまで成長できたのは、ファンの応援のおかげだと思っているからだ。

歌手の他に、活動してみたい分野があるのかと聞くと、K.willは機会があれば演技に挑戦してみたいと答えた。

「僕に演技の経験が全くないと思っている方もいるようですが、以前1時間ほどの長さのミュージックドラマに出演したことがあります。ハン・ヒョジュ、キム・ドンウク、イ・チェヨンさんと共演した作品です。後から見てみると、恥ずかしかったですけどね。それでも、リラックスして撮影できた作品だったので楽しかったです。機会があればドラマにも出演したいです。僕にピッタリの役があればさらに良いですね」

それでも、彼の夢は歌手として覚えられることだという。

「僕にとってもっとも得意なことは、やはり歌を歌うことです。一番安心してお見せできるのも歌です。『歌の上手い歌手』として記憶に残りたいです」

記者 : カン・スンフン