「ミス・コリア」コ・ソンヒ“チョン・ジヒョン先輩のように気さくでコミカルな役を演じたい”

OSEN |

放送を終了したMBC水木ドラマ「ミス・コリア」には、魅力的な顔の新人女優がいた。劇中ミスコリアにならなければならない理由があったオ・ジヨン(イ・ヨニ)の強力なライバルであるキム・ジェヒを演じたコ・ソンヒである。人形のような美貌のイ・ヨニと劇中で対決したコ・ソンヒはセクシーながらも純粋な二つの魅力を持った顔と安定した演技力で注目を集めた。

この女優は昨年、映画「怒りの倫理学」を通じてデビューした後、ハ・ジョンウが演出した「ローラーコースター」で日本人CAに扮し、強烈な印象を残した。つたない韓国語で笑いを誘った乗務員がコ・ソンヒだった。そして「ミス・コリア」では、家庭の事情を隠し、ミスコリアを通じて自身の傷を癒そうとしたジェヒを演じた。感情表現の少ないジェヒだったが、コ・ソンヒの繊細に揺れる眼差しで感情の状態を察することができた。

ただでさえ新人女優にとって負担になるほど比重のある役なうえに、繊細な感情演技を要するシーンも多かった。しかし、コ・ソンヒは表現で足りないところはなかったと評価された。

「心が重かったです。ジェヒが不自然に見えるのではないかと思って熱心に演技しようとしました。まだ私の演技には足りないところがあるのでさらに努力しました。絶対に上手く演じなければならないと思いました。撮影中睡眠不足で辛かったり、精神的にプレッシャーを感じたりする度に私が今演技をしていることがどれだけ有難いことなのかと考えるようにしました。視聴者たちに他の女優がジェヒを演じたらよかったのにと思われるのではないかと心配したのですが、幸いにもそのような反応はなかったようです(笑)」

実際に会ったコ・ソンヒはとてもハツラツとして気配りのできる寛大な性格だった。インタビューでは笑いが絶えず、会話をリードしながらも他人の話もよく聞く女優だった。そんな彼女が婚外子という理由で心を閉ざして生きていくジェヒを演じながら、普段の可愛くて愛しい魅力を隠すことは容易ではなかったはずだ。

「『ミス・コリア』での演技はどの瞬間も難しかったです。ジェヒはなかなか感情表現をしない人だったので、たまに感情を表現するシーンが出ると、それをどういうふうに演じるべきかとても悩みました。ジェヒは悲しい時も感情を隠すことに慣れている子でそれを演じるのが難しかったです」

コ・ソンヒは今回のドラマで末っ子のような存在だった。イ・ヨニをはじめ、イ・ソンギュン、イ・ソンミン、イ・ミスクなど皆が先輩だった。愛嬌があって気さくな性格のコ・ソンヒは演技について先輩にアドバイスを求めたり、撮影現場に活気を吹き込むハツラツとした行動で可愛がられた。特に劇中ジェヒをミスコリアにするためにすべてをかける美容院の院長マ・エリ役のイ・ミスクにたくさんアドバイスしてもらったということだ。

「イ・ミスク先輩と一緒に演技できることは、本当に誇らしいことです。もちろん最初は怖くて緊張しましたが、先輩は本当にたくさんのことを教えてくださいました。演技だけでなく、これから私が女優としてどんな道を歩むべきかについても教えて頂きました。どういうふうに演じれば賢明な女優として残れるのかということについてもたくさん話して頂きました。本当にありがたいことです」

「ミス・コリア」は、ミスコリアにならなければならない女性オ・ジヨンと、彼女をミスコリアにしなければならない男、キム・ヒョンジュン(イ・ソンギュン)の愛を描いたラブコメディで、ミスコリア大会を背景にしたため劇中ミスコリア大会に出場した候補たちは水着を着なければならなかった。コ・ソンヒは水着姿で完璧なボディをアピールした。

「私は高校時代にファッションモデルをしたことがあり、グラビアを撮ったことはあります。その時も水着を着ましたし、平気でしたが、今回演技をするために水着を着たときは違う感じでした。数多くのカメラの前で水着を着たのでとても緊張したみたいです。撮影が終わった時は、体中が痛くなりました。ちなみに、私は最終回でも水着姿でした。だから水着に上着をはおって最後の記念写真を撮りました(笑)」

コ・ソンヒが演じたジェヒはまさに完璧な女性だった。婚外子で父親から愛されなかった痛みを抱えていた以外は何一つ足りないところがなく高学歴に美しい外見、温かい心まで持っていた。実際のコ・ソンヒはどんな姿なのだろう。

「外見だけ見ると、堂々と見えますね(笑) ですが実はホダン(しっかりしているように見えて抜けている人)です。もちろん演技をするときは完璧主義を追求しますが、他の部分は抜けているところが多いです。よく倒れます(笑) 道もあまり探せません。高校時代は保健室から教室に戻ろうとしましたが、教室を見つけられなかったこともあります(笑)」

ちなみに方向音痴の彼女は近いうちに運転免許を取ると意志を燃やしている。実は「ミス・コリア」はライバルドラマであるSBS「星から来たあなた」の勢いに押され、視聴率は高くなかった。それでも俳優たちの好演と感性的な演出、胸にしみる現実的な話で毎回好評を得た。

「私たちのドラマの視聴率が低くて残念でした。それでも、後悔はしませんでした。私たちのドラマを好んでくださる視聴者が多かったと思います。インターネットでご覧になった方も多かったと聞きました」

コ・ソンヒは、自身が出演していた「ミス・コリア」は本放送で見て、「星から来たあなた」は再放送で見た。実に勤勉な女優だ。

「チョン・ジヒョン先輩は壊れた演技が本当に上手でした。しかも顔も非常に綺麗ですし、ドラマを見ずにはいられませんでした。私もチョン・ジヒョン先輩のように気さくでコミカルな役を演じたいです。コミカルな要素があるキャラクターは面白そうです」

コ・ソンヒは純粋な魅力とエレガントで成熟した魅力を併せ持っている。ひとつの顔から多彩な魅力が見えることは、女優にとって大きな長所である。

「実は私の顔は角度やヘアスタイル、メイクによって違うように見えます。自分で見てもいつも新しいと思います。『怒りの倫理学』『ローラーコースター』『ミス・コリア』まで作品ごとに顔が違うと思いました。たまには人々に同じ顔を見せたいと思うときもあります。いつ私の顔を見慣れてくれるのだろうか、そんな悩みもあります」

コ・ソンヒはインタビューの最後に「これからはぜひアクション演技をしたい」と付け加えた。しかし、彼女は高所恐怖症だという。アクション演技ではワイヤーロープで吊られて宙に浮く演技が多いが、それでも大丈夫だと強調した。

「私は遊園地でバイキングにも乗れないんですが、ワイヤーに吊られるのは大丈夫だと思います。今回のドラマで私はミスコリア大会の群舞で人間ピラミッドの頂上に立つシーンがありました。私は頂上まで上がって、できないと思いましたができたのです。食べて生きていくためなら、何でもするものです(笑)」

記者 : ピョ・ジェミン