「涙の女王」パク・ソンフンの演技が話題…パク・ジウン作品の“歴代悪役”にも注目

OSEN |

※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=OSEN DB
韓国ドラマ界で“ヒットメーカー”として知られる脚本家、パク・ジウンが描き出す悪役たちに注目が集まっている。甘いラブロマンスにひとさじの緊張感を加える、重要な役どころだ。

現在韓国で好評放送中のtvN土日ドラマ「涙の女王」では、パク・ソンフン演じるユン・ウンソンの悪役ぶりが話題を呼んでいる。彼は大財閥クイーンズグループの令嬢ホン・ヘイン(キム・ジウォン)を手助けすると見せかけて、秘密裏にクイーンズグループを乗っ取ろうと画策する人物だ。

ユン・ウンソンの一挙一動に注目が集まる中、ファンの間ではパク・ジウンが過去に手掛けたドラマに登場する“歴代ヴィラン”にも関心が寄せられている。

「星から来たあなた」の“正統派サイコパス”シン・ソンロク

写真=HBエンターテインメント
パク・ジウンの代表作となったSBSドラマ「星から来たあなた」では、主演を務めたチョン・ジヒョンとキム・スヒョンのコミカルな演技が絶大な反響を巻き起こした。その一方で、典型的なサイコパスのイ・ジェギョンを熱演したシン・ソンロクの活躍も大きな話題を呼んだ。同作は最高視聴率28%(ニールセン・コリア調べ)を突破したが、シン・ソンロクの悪役ぶりもまたこの数字に大きく貢献したと言える。

「星から来たあなた」は、400年前に地球に墜落してそのまま韓国に住み着いた宇宙人ト・ミンジュン(キム・スヒョン)と、韓流トップスターのチョン・ソンイ(チョン・ジヒョン)が繰り広げる奇跡のような恋愛を描いたドラマ。同作のメインヴィランとなったイ・ジェギョンは、容姿端麗な御曹司という仮面の裏にサイコパスの本性を隠した人物だ。

自身の欲望を満たし、目的を遂げるためには恋人や肉親を殺すこともいとわない。加えて、正真正銘のサイコパスであるだけに、間違いに気づく様子や罪悪感を覚えるような描写も一切ない。シン・ソンロクは、持ち前の重厚感あふれる演技で身の毛がよだつような悪人ぶりを見事に表現した。

「愛の不時着」の“悪しき野心家”オ・マンソク

写真=tvN
2019年に放送されたtvNドラマ「愛の不時着」では、オ・マンソクがヴィランを演じた。

同作はパラグライダー事故によって北朝鮮に不時着してしまった財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)と、彼女の身を隠して守る過程で恋に落ちてしまう現地の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)の極秘ロマンスを描いたドラマだ。

主演を務めたヒョンビンとソン・イェジンは実際に交際に発展し、夫婦に。「愛の不時着」は韓国で最高視聴率21%超えを記録し、海外でも絶大な人気をもたらした。

この作品で主人公らに負けじと大きな存在感を放ったのは、ユン・セリの兄ユン・セヒョン(パク・ヒョンス)と北朝鮮の少佐チョ・チョルガン(オ・マンソク)だ。2人の悪役は互いに手を組み、ユン・セリとリ・ジョンヒョクを陥れようと画策する。

なかでも、ストーリーが進むにつれてより強い印象を残したのはチョ・チョルガンだった。オ・マンソクは劇中、野望に目がくらんで悪の道に手を染めるチョ・チョルガンをリアルに描き出した。対立シーンでヒョンビンと繰り広げた緊張感あふれる掛け合いや、最後まで主人公らに試練を与える強烈なキャラクターは、視聴者を一気に引き込んだ。

「涙の女王」ユン・ウンソンの今後の行方は?

クライマックスに差し掛かった「涙の女王」では、メインヴィランとして巧妙に悪事を重ねてきたユン・ウンソンと彼の母、モ・スルヒ(イ・ミスク)の今後に注目が集まる。

最近放送された第14話では、ヘインの手術を前にして彼女への愛を誓うヒョヌの姿が視聴者の涙を誘った。

その一方で、クイーンズグループを乗っ取るという野望を抱くモ・スルヒは、さらなる悪事に手を染める。ヘインの手術が終わる頃、ヒョヌは思わぬ嫌疑で警察に連行され、手術室から出てきたヘインを待ち受けていたのはユン・ウンソンだった。

「星から来たあなた」のイ・ジェギョンは最終回で獄中生活を余儀なくされ、「愛の不時着」のチョ・チョルガンは悪事の末に何発もの銃弾を浴び、無残な死を遂げた。彼らが悪役に転じてしまった悲しい背景や、悪事の果てに受ける制裁も綿密に練られたパク・ジウン作品であるだけに、「涙の女王」でユン・ウンソンが迎える結末にも注目が集まっている。

記者 : ソン・ミギョン