「優しい男」パク・シヨン、墜落する歪んだ欲望の終局

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写真=イ・ジョンミン

パク・シヨン、欲望のために水にまで飛び込む

人の歪んだ欲望の終局はどこだろうか。「優しい男」(脚本:イ・ギョンヒ、演出:キム・ジンウォン)のパク・シヨンが、墜落した人間の欲望の終局をリアルに演じ、視線を引いた。

26日放送されたKBS 2TV水木ドラマ「優しい男」では、歪んだ欲望に溺れるハン・ジェヒ(パク・シヨン)が、7年前に捨てた男カン・マル(ソン・ジュンギ)の心まで奪おうと水に飛び込む姿が描かれた。

この日の放送でハン・ジェヒはリゾートを売却しようとするが、カン・マルがソ・ウンギ(ムン・チェウォン)を助けて売却を阻止するなど二人が近くなりつつあることを感じ、カン・マルに会いたいとすがり、辛うじて10分を確保する。

カン・マルはその場に出てきたが、ハン・ジェヒに冷たく接した。10分になるのを待ち、時計だけを見つめるなど、彼はハン・ジェヒの話を聞きに来たというより時間をつぶしに来たように見えた。10分になったとたん、カン・マルが待っていたようにその場を去ろうとすると、彼女は「行かないで、ウンギのところに行かないで」と話すが、カン・マルは冷たく背を向けた。その瞬間ハン・ジェヒは、水の中に飛び込む。

カン・マルに助けられ病院に運ばれ気がついたハン・ジェヒは「もしかしてとは思ったけれど、あなたまだ私のこと忘れてないでしょう」と問いかけ、カン・マルの目はかすかに揺らぐ。彼は自身を捨てたハン・ジェヒを憎悪するが、心の片隅には彼女への愛が残っており、人々を残念がらせた。

しかし心を新たにしたカン・マルは「ハン・ジェヒのどん底はどこまでなのか。どこまで落ちる気なのか。ハン・ジェヒのどん底は限界がないな。100あるとしたら2つくらいは良い思い出として残してくれないと、ハン・ジェヒなんかが人生のすべてだと思っていたカン・マルの人生が悔しくなるじゃないか」と話した。

写真=KBS
それもそうなはずで、カン・マルは恋人だったハン・ジェヒの殺人罪まで身代わりになるほど、世界のどこにもいない、優しく純粋な男だった。しかしハン・ジェヒは、そんなカン・マルを切り捨て、欲望のためにテサングループのソ会長(キム・ヨンチョル)の後妻になったのだ。

ハン・ジェヒは自身の欲望のために何でも利用する利己的なキャラクターだ。自分の悪行が露呈するかと思い、アン・ミンヨン(キム・テフン)弁護士の片思いを利用するかと思えば、ソ会長に信任された息子にグループから身を引かせるため、肝臓の移植などは目もくれず、約束してしまう。

そこに、7年前愛していたカン・マルが、自分が一番嫌いなソ・ウンギを愛しているのも面白くない。物と愛を両方とも自分の手に収めようという姿からは、人間的な面は見当たらなかった。外見は華やかなブランド物と洋服で着飾っているが、内面はゴミ捨て場よりひどい悪臭がハン・ジェヒから漂っていた。

記者 : イ・ヨングァン