「グッド・パートナー」チャン・ナラ“幸せな結婚生活を送っている…演技にも良い影響があった”

@STYLE |

写真=ラウォン文化
チャン・ナラが、ドラマ「グッド・パートナー」で主演を務め、もう一つのヒット作を誕生させた。

「グッド・パートナー」は、離婚が“天職”のスター弁護士チャ・ウンギョン(チャン・ナラ)と、離婚が“初めて”の新人弁護士ハン・ユリ(ナム・ジヒョン)の冷たくも熱いヒューマン法廷オフィスドラマだ。全く異なる性格の2人が理解し、成長する姿が視聴者の共感を得た。

チャン・ナラはこれまでの作品とは差別化されたキャラクターである冷徹な弁護士チャ・ウンギョンを完璧に演じきった。しっかりとした演技力と繊細な表現で喜怒哀楽がすべて込められたストーリーを導き、毎回様々な事件を解決し、ドラマへの没入度を高めた。「グッド・パートナー」は3話から視聴率が10%台を突破、瞬間最高視聴率は21%を記録したヒット作になった。

――これまでやってきた役割とは距離があったと思いますが、どこに重点を置いて演じましたか?

チャン・ナラ:「グッド・パートナー」に出会う前、自分に成長がないなと思っていて、物足りなさを感じながら疲れていたんです。そんな時、ナム・ジヒョンさんに会ったのですが、すごく健康的でかっこいい方だったんです。それでハン・ユリという役に重点を置くことにしました。声のトーンや話し方、行動すべて、こうしたらハン・ユリがどのように反応するかな? と考えて表現しました。

――そのような悩みが演技にも反映されたのでしょうか?

チャン・ナラ:初めて一緒に台本読み合わせをした時、ジヒョンさんと私の声のトーンがぶつかったんです。視聴者が見た時に面白くするには、声のトーンを完全に変えなければと思って、ちょっとした幼稚さを加え、気に障るな話し方を考えて、語尾を上げて発声しました。

――ナム・ジヒョンさんと現場で演技をしてみていかがでしたか?

チャン・ナラ:この上なく良かったです。ジヒョンさんの演技はしっかりしていますし、健康的な方なので、私も自由にチャ・ウンギョンを演じることができました。ある時はジヒョンさんがすごくきれいに見えて、本当に宝のような存在だと思ったこともあります。一緒に演技をしながら、このような多彩なストーリーや共感が行き来するドラマが増えたらいいなと思いました。

――今回の作品を通じて、以前感じていた物足りなさは解消できたのか気になります。

チャン・ナラ:果たしてそんな日が来るでしょうか? おそらく来ないと思います。解消されたというよりも、ただ私が大変な時、私の演技を温かい目で見てくださりすごく感謝していますし、幸いだと思います。

――“離婚ショー”を見せるというタイトルに比べ、比較的平和なエンディングを迎えて残念がる視聴者もいたようです。

チャン・ナラ:チャ・ウンギョンというキャラクターが結論づけるには、最も現実的な対処と思います。まずチャ・ウンギョンにはジェヒという命と同じくらい大切な存在がいるので、優先順位がジェヒになるしかなかったでしょうし、作家さんもこの話が戦いで終わるよりも、悟りで終わることを望んでいたのだと思います。

――劇中のキム・ジサン(チ・スンヒョン)に対して実際に怒りを感じたり、没入した時はありましたか?

チャン・ナラ:当然ありました。特にウンギョンが、ジサンとサラ(ハン・ジェイ)に訴状を送って通話するシーンで、ジサンの「僕のオフィスに監視カメラをつけたの?」と言うセリフは、演技ではありますが本当にむごいと思いました。「一体どうしたら愛がこんなにどん底に落ちるの」と思ったんです。私は不倫が題材の作品をたくさんやりましたが、様々な面でキム・ジサンが歴代級でした。以前は「VIP」という作品のパク・ソンジュン(イ・サンユン)を絶対許すことができないと思っていましたが、今考えてみると、あれくらいだったらまだ軽い方だと思いました。

――チャ・ウンギョンを通じて良い先輩の姿を見せてくれましたが、現場では先輩としてどのような役割を果たしましたか?

チャン・ナラ:「グッド・パートナー」は楽な気持ちで作っていったので、現場で先輩としてやるべきことはありませんでした。先輩よりは主演女優として、「この現場がきちんとまわるように最善を尽くさないと」といつも思っていました。

――撮影現場がとても温かかったそうですが、自慢をしてください。

チャン・ナラ:自慢したいことは本当に多いです。まずは作家さん、監督が準備を本当にきちんとしてくださり、スタッフ、俳優が全員誠実でした。途中で撮影がのびることがありませんでした。セットでの撮影が多かったのですが、10回のうち8回は夕食を食べる前に撮影が終わり、夕方を家で食べることができる、ワークライフバランスが素晴らしい現場でした。みんな笑顔で働いていたので、最高の職場でしたね。

――被害者の立場を主に演じましたが、逆に悪役もやってみたいですか?

チャン・ナラ:悪役もやってみたいのですが、私が身体の条件や雰囲気が悪役に合う方ではないようで、心配です。でも、私がいつも申し上げるのが、「まったくそうは見えない人が悪い時に、もっと面白いことがある」ということです。私の言葉が反映されるかどうかは分かりません(笑)。

――チャ・ウンギョンとチャン・ナラさんの似ているところを教えてください。

チャン・ナラ:何度考えても、チャ・ウンギョンと私が似ている点はありません。最近、ショート動画にバランスゲームがたくさん出てくるじゃないですが。そこで「チャ・ウンギョン vs チョン・ウジン(キム・ジュンハン)」が出てきたら、必ずチョン・ウジンを選択します。実はセリフを言いながらも「はぁ」と思った部分が多かったです。ここまでしなければならないのだろうかと思う時もあり、何より完璧を追求する方法も違います。チャン・ナラは完璧になりたいと望む人で、チャ・ウンギョンは完璧にする人です。

――今年の授賞式の大賞の有力候補に名前があがっていますが、欲はありますか?

チャン・ナラ:賞に対する欲を捨ててから長い時間がたちました。むしろ私は個人的な欲がありますが、この作品がうまくいったり好評を得たら、次の作品に対する欲が生まれます。「もっと良い作品、楽しくできる作品のオファーが来るのではないか」というのが私の欲であり、目標です。

――人間チャン・ナラとアーティストチャン・ナラのバランスはどのようにとっていますか?

チャン・ナラ:この仕事をずっとしていると、日常のチャン・ナラと演じるチャン・ナラを完全に分離することがバランスをとる方法だと思います。日常に特別なことがなければ、演技において悩んだり怒ったりしても、それが完全に表現されるんです。そのため演技をする前は平和な日常を維持しようと努力し、演技における感情も、絶対日常には持って行きません。

――依然として童顔を維持していますが、40代として体力に変化は感じますか?

チャン・ナラ:童顔というより、私はただ私の年齢に合わせて老いていっていると思います。最近感じたことがありますが、私がお母さんとまだ軽くキスをするんです。お母さんが横になっていると、今はキスをするのが大変です。膝を曲げると音が出ます。そのような時に年齢を実感します。

――特に気を使って管理していることはありますか?

チャン・ナラ:お手入れをしようと努力はするのに、うまくいきません。「どうすれば美しく老くことができるか」と悩み、着実に運動をしています。主にピラティス、ボクシングをしています。

――結婚後、演技にも変化があったのか気になります。

チャン・ナラ:結婚生活が幸せだから、演技もよくなり、集中力も上がります。その部分でもう一度感じました。実生活が充実していれば演技も上手くいくんだなと。実際、悲しくて不快なことを口に出せば、演技において感情が出てこなかったんです。

――今作に対する夫の反応はいかがですか?

チャン・ナラ:夫が撮影監督なので、普段はそうではないのですが、映像や写真を見る時、すごく几帳面で気難しくなります。私の演技を見て、フィードバックを細かくしてくれます。一枚の写真を送っても、たくさんフィードバックがあります。ただ「きれい」という言葉を聞きたいのですが、気に入らないと電話までかかってきたんです。それが悲しいというよりは、それぞれの仕事に集中しているということなので、「やっぱり専門職は仕方ないな」と思っています。

――今回の作品がなぜヒットしたと思いますか?

チャン・ナラ:私は台本をもらったら、テレビのように見るのが好きです。「グッド・パートナー」の台本を見た時、遠い話ではなく、共感できる話が多かったんです。様々な事件を解放する方法も興味深かったです。そのような点が視聴者にも通じたのだと思います。

――多くの作品に出演すればするほど、ヒットに対するプレッシャーを感じる方ですか?

チャン・ナラ:プレッシャー程度ではなく、毎回申し訳なく思っています。まだまだ足りないと思いますし、罪悪感も感じます。でも、作品のヒットは私一人でどうにかすることはできないので、新しい作品に出会った時、とにかく頑張ってやるだけです。それが道理であり、私が持っていなければならないプレッシャーだと思います。

――シーズン2を期待する視聴者も多いです。

チャン・ナラ:シーズン2ができたらすごく良いと思います。でも、作家さんが今回の作品を作っている間、すごく痩せてしまったんです。だから誰かがシーズン2の話をしたら、作家さんの反応が気になります(笑)。もちろんできたら嬉しいですが、作家さんの意見が優先だと思います。

記者 : シン・ユリム