KARA出身ハラさんの実兄、今後も国民の手助けを訴え「『ク・ハラ法』は妹への最後の贈り物に…」

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KARA出身ハラさんの実兄が「『ク・ハラ法』制定が、妹にしてあげられる最後の贈り物」とし、第21代国会での関連法案の通過を促した。

22日、ハラさんの実兄は、ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)区汝矣島(ヨイド)国会議事堂で記者会見を行った。この日、ハラさんの実兄並びに、国会法制司法委員会の「共に民主党」の幹事ソン・ギホン議員、ソ・ヨンギョ議員、ノ・ジョンオン弁護士が出席した。

ハラさんの実兄は、「約20年間連絡が取れなかった実の母親が、(ハラさんの)葬式を行っている途中、突然葬儀場にやって来た」とし、「抗議したにも関わらず、喪主をすると叫び、葬儀場での会話を録音し、弔問に来た芸能人と写真を撮ろうとするなど、常識的にまったく理解できない行動をとった」と主張した。

続いて「出棺が終わった後いきなり、一度も見たことのない母親側の弁護士たちがやって来て、ハラ所有の不動産売却代金の半分を要求した」とし、「『ク・ハラ法』が作られたとしても、すぐに適用はされないと思うが、子供の頃に実の母親に捨てられたハラと僕の家族のような悲劇が、この社会でまた発生することがないように、請願をすることになった」と話した。

「ク・ハラ法」は、ハラさんの実兄が今年3月に掲げた請願だ。親または子供などに対して、扶養の義務を怠った者に財産が相続されないようにする内容が含まれる。

これに先立って19日、国会の法制司法委員会は第1小委員会を開いて「ク・ハラ法」など民法改正案5件について“継続審査”を決めた。第20代国会の最後の会議であるだけに、該当改正案は事実上、廃棄となった。

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【ハラさん実兄 コメント全文】

こんにちは。私はハラの実兄です。まず、第21代国会でも多くの手助けをしていただけると約束したソ・ヨンギョ議員に、この場を借りてお礼を申し上げます。

私たちの実の母親は、ハラが9歳、私が11歳の頃に家出し、約20年間連絡が取れませんでした。その間、父親は生活費を稼ぐために全国を転々とし、私たちは祖母と伯母に育てられながら、お互いに頼り、子供時代を共に過ごしました。私たちには、母親という存在がなかったというよりは、母親という言葉すらもありませんでした。口に出せない言葉だったためです。

妹ハラは、表ではいつも元気で明るい子でしたが、いつも心を痛め、弱く、愛を求め、寂しがり屋の妹でした。私はそんな妹を見るといつも心が痛みました。ハラの姿は私の姿でもあったのです。

ハラは、実の母親から捨てられたトラウマと、実の母親に対する深い懐かしさと戦いながら生きていました。ハラは生前も、自分を捨てた実の母親に対する怒りともどかしさ、虚しさ、そして懐かしさをよく私に吐露しました。

ハラは多くの方々がご存じの通り、2019年11月、残念ながら私たちのもとを去りました。葬儀中、実の母親が突然、葬式場にやって来ました。実の母親は私たち家族の抗議にもかかわらず、喪主の役目を自身が務めると叫び、葬儀場での会話を録音し、弔問に来た芸能人と写真を撮ろうとするなど、常識的にまったく理解できない行動をとりました。いくら何でも、自分の娘の葬儀場で芸能人と写真を撮ろうとするなんて、本当に理解に苦しみました。

また、ハラの出棺が終わった後いきなり、一度も見たことのなかった母親側の弁護士たちが、私のところにやって来て、ハラが所有していた不動産売却代金の半分を要求しました。私は、私とハラを捨てた実の母親が、このように無理な要求をすることに対して、あまりにも大きな衝撃を受けました。

もちろん、「ク・ハラ法」が作られたとしても、法の不遡及の原則上、私たち家族が行っている相続財産分与には、すぐに適用されないということはよく知っています。

それにも関わらず、私たちが「ク・ハラ法」制定のための請願をノ・ジョンオン弁護士と共に積極的に推進した理由は、子供の頃、実の母親に捨てられ、一生を寂しさや懐かしさで苦しめられたハラと、私たち家族のような悲劇が、この社会でまた発生することがないようにと考えたためでした。私の愛する妹、ハラの名前が私たちの社会をより普遍的正義と人倫に符合するものに変えられるように、そして「ハラ」という名前のように、私たちの家族のように悲しい人生を生きてきた多くの方々を助けたい気持ちで、請願をすることになりました。

私はこの「ク・ハラ法」制定が、一生を悲しく、痛々しく、孤独に生きてきた愛する妹のために、私が妹にしてあげられる、もしかしたら最後の贈り物ではないかと思います。

これまでハラのことを愛してくださり、応援してくださった多くの方々に、改めて心からお礼を申し上げます。今回の第20代国会では、「ク・ハラ法」制定となりませんでしたが、多くの方々の助けで、第21代国会では必ず通過できることを願います。より多くの関心と手助けを切実に願います。ありがとうございます。

記者 : ユ・ジヒ