「ゆれながら咲く花」“愛が花咲く”教室

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「みんな、説明するからよく聞いて。理解できたでしょう?」「みんな、静かに。音がすべて埋もれてしまうじゃないの」

何かを話すたびに、みんな、みんな、静かに、静かにという言葉が聞こえてくる。果たしてここは撮影現場なんだろうか、それとも教室なんだろうか。ひたすらおしゃべりし続ける子供たちを一度にまとめるあの人は、監督なのだろうか、それとも鬼教師なのだろうか。1月17日、KBS「ゆれながら咲く花」第14話の撮影が行われている京畿道(キョンギド)安城(アンソン)にある撮影現場には、朝早くからイ・ミンホン監督の雷と2年2組の生徒たちのおしゃべりが入り混じっていた。体育の時間、生徒たちが一斉に教室から出る短いシーンでさえ何度も撮影を繰り返すと、間違いなくイ・ミンホン監督の「こりゃ、このシーン1つを撮るのに、252年間もかかるんじゃないか」という怒鳴り声が聞こえてくる。それでも、生徒たちはまったく落ち込むことなく、大きな声で「すみません」と言いながらそれぞれ自分の席に戻る。しかし、こんなイ・ミンホン監督も演技を指導する時だけは、すべてのことに正解はないと教えるチョン・インジェ(チャン・ナラ)先生のように几帳面で優しい。“サッカー”という単語にパク・フンス(キム・ウビン)とコ・ナムスン(イ・ジョンソク)が足を止めるシーンを撮影する時は、「サッカーというトラウマ、その感じが分かる?」もしくは、「君が(過去にパク・フンスの足を)踏んだ感じで見せてくれ」と全体的な雰囲気をおぼろげに提示するだけで、具体的な演技は俳優たちに任せる。

みんな、よく長い間見ると可愛い子たちだが、中でも取り分け輝いている俳優たちがいる。撮影に入る前、教室の後ろにある鏡の前で髪を整えてから教室を抜け出すクァク・ジョンウク(オ・ジョンホ役)は意外に可愛く、自分の撮影シーンが終わると亀の甲羅のようなリュックサックを背負ったまま、階段にしゃがんでモバイルゲームに夢中になっているチェ・チャンヨプ(キム・ミンギ役)は、パク・フンスの大きなポケットにすぐにでも入りそうだ。メガネを外し左手に握ったボールペンで線を引きながら台本を暗記しているキム・チャンファン(ハン・ヨンウ役)は、みんながおしゃべりをしているにも関わらず黙々と自分の道を進んでおり、お菓子を手に持って隣にいるイ・ジフン(イ・ジフン役)の口に入れてあげたり、スタッフに愛嬌を込めた声で「体壊さないように元気でね」と言うイ・ジョンソク(コ・ナムスン役)は嫉妬するほど優しい。ご飯を食べなくてもお腹がいっぱいな生徒たちにはもちろん、この日、体調がよくなかったチャン・ナラ(チョン・インジェ役)の手を揉みながら「手が冷たいじゃん。胃もたれしたかもしれないね。高麗人参とかいいものを食べなよ」と愛情をこめて同僚に気を遣うチェ・ダニエル(カン・セチャン役)のような教師までいる。しかし、寂しくも、スンリ高校のこの2年2組とはお別れになる。だから、写真の中の生徒たちの目つきや教師の手つきまで細かくよく見てみよう。

記者 : カン・ミョンソク、イ・ガオン、写真 : イ・ジンヒョク、編集 : チャン・ギョンジン、翻訳 : ナ・ウンジョン