「嘆きのピエタ」キム・ギドク監督一行&観客、劇場でアリラン合唱…“珍風景”

OSEN |

韓国映画史上初の3大映画祭最高の賞である、第69回ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した韓国映画「嘆きのピエタ」の3人の主役である、キム・ギドク監督、俳優チョ・ミンス、イ・ジョンジンが先週末に映画館を訪れ、観客と挨拶したあと、団体で「アリラン」を歌う珍風景を演出した。

先週「嘆きのピエタ」のキム・ギドク監督とチョ・ミンス、イ・ジョンジンが、ソウルにある約20ヶ所の劇場を直接訪問し、観客との積極的な疎通を試みた。2002年の「悪い男」以来、生まれて初めて公開舞台挨拶に乗り出したキム・ギドク監督が、人々との積極的なコミュニケーションへの意志を見せながら合流し、現場を更に熱く盛り上げた。

映画館を埋め尽くした観客は金獅子賞の主役に向けて歓声と拍手喝采を惜しまなかった。特に多様な年代、性別、国籍の観客が参加し印象的だった。舞台挨拶の現場では珍しい中高年層の観客が高い割合を占め、海外から訪れた外国人も見られた。また、修道者や僧侶など、宗教界の観客も見られ、ベネチア映画祭の影響を実感させた。

キム・ギドク監督は「舞台挨拶をしながら多様な年代の観客に会うことができた。新旧の出会いだったという点で更に意義深いと思う。心に残る感動があれば、周りに福音を伝えて欲しい。またこの映画の栄光は、金獅子賞受賞ではなく、今までたくさんの観客が映画館に訪れてくださった成果こそが真の成功だと思う」と観客への感謝の気持ちを伝えた。
それだけでなく、一部の映画館ではキム・ギドク監督のリードで、観客とともに「アリラン」を歌う珍風景が演出されたりもした。

チョ・ミンスは映画館を埋め尽くした観客に対し、すごいエネルギーを受けることができたとの感想を語りながら、目を赤くした。また「皆様のお陰で映画館で『嘆きのピエタ』を見られる機会がたくさんできた。一回に終わらず、更に多くの方々にこの映画を見て頂きたい」との願いを伝えた。

イ・ジョンジンもまた「映画を見て、言いたいことがたくさんあると思う。お勧めする社会、賞賛する社会になるべきではないか。周りの方々に『嘆きのピエタ』を積極的に勧めて欲しい」とセンスのあるコメントをし、雰囲気を盛り上げた。

「嘆きのピエタ」は16日まで全国で35万3774人(映画振興委員会集計)の観客を動員した。

記者 : チェ・ナヨン