「GABI」80種以上の韓・日・露の衣装を再現

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写真=シネマサービス
朝鮮最初のバリスタを巡り、高宗暗殺作戦の秘密を描いた映画『GABI / ガビ-国境の愛-』(監督:チャン・ユンヒョン)が、約80着あまりの衣装で、朝鮮、日本、ロシア3国の服飾を再現した。

「GABI / ガビ-国境の愛-」は露館播遷(李氏朝鮮の第26 代王・高宗がロシア公使館に移り朝鮮王朝の執政を務めた)時代を表現するため、徹底した時代考証と緻密な制作を進めた。

アール・ヌーヴォー時代の肖像画や風景画、数多くの書籍を参考しながらキャラクターの衣装を表現した。特に、3国の文化的な特色を表した多様な服飾は、それぞれのキャラクターと見事にマッチして「GABI / ガビ-国境の愛-」ならではの衣装スタイルを完成させた。

キム・ソヨンは高宗にコーヒーを奉るバリスタとして登場するシーンで、スカートとブラウスを合わせたロシアの服飾でボディラインを強調した。そしてイルリッチ(チュ・ジンモ)と秘かに接触する時に着た西洋式の衣装は彼女の女性らしさを際立たせた。

また、チュ・ジンモが主に着ている日本将校の衣装は、彼の圧倒的なオーラを最大限に表現してくれた。制作陣は特に彼の服飾に帽子を多く用いて、帽子のつばの下で輝く目線を引き立たせ、キャラクターの持つ鋭いカリスマ性を強調した。

他にも、サダコ役のユソンは様々な着物と日本風の洋服で華やかさを加え、独特なヘアスタイルと濃いアイラインで悪女のイメージを表現した。

特に、「GABI / ガビ-国境の愛-」の衣装チームはパク・ヒスンが演じる高宗の衣装として、これまで一度も見たことがない白い袞龍袍(コンニョンポ:王の仕事服)を制作し、異例のコンセプトを見せた。

高宗が明成皇后の国葬をせずにロシアの公使館に留まっていたという歴史的な事実を背景に、公使館内の人物が喪服を着ている設定をしたという。これは韓国特有の時代的な悲しみを表現したもの。華やかなロシアと日本の服飾と悲しみが漂う朝鮮の服飾が混ざり合って、「GABI / ガビ-国境の愛-」ならではの独特な衣装スタイルを完成した。

「GABI / ガビ-国境の愛-」はロシア最高の狙撃手で二重スパイのイリチ(チュ・ジンモ)と高宗暗殺作戦のキーパーソンであるバリスタのターニャ(キム・ソヨン)、母国である朝鮮を捨てて日本を選んだサダコ(ユソン)、朝鮮でコーヒーを味わった最初の人物であり、最後の王だった高宗(パク・ヒスン)のミステリーと対立を描いた。「接続」「ファンジニ」を演出したチャン・ユンヒョン監督の作品で、3月15日に韓国で公開される。

記者 : チョ・ジヨン