来年は「ブレイン」を越えるメディカルドラマが続々登場

TVREPORT |

12月17日、好評の中終了したMBC「深夜病棟」、そして現在「ハギュン“アリ”(キャラクターに夢中)」ブームを巻き起こし、話題の中心となっているKBS 2TV月火ドラマ「ブレイン 愛と野望」。この両ドラマには韓国の視聴者が好むメディカルドラマだという共通点がある。

辰年となる2012年には、両作品を超える新たなメディカルドラマが続々と登場する。既存のメディカルドラマでは外科医や病院の話に留まっていたが、来年放送予定のドラマは素材や構成面において多様な要素を持っており、いっそう充実したものになると予想される。

最近、チャ・スンウォンの出演交渉に失敗し、注目を集めた3月放送予定のSBS水木ドラマ「第3病院~恋のカルテ~」は西洋医学と韓方医学の協力診療病院の神経外科を舞台に、異母兄弟である西洋医学の医師と韓方医学の医師の執念と情熱を描く。同ドラマはSBS「華麗なる遺産」や「シティーハンター」を演出したドラマ界のエース、チン・ヒョクプロデューサーが演出を担当し、期待が集まっている。今の段階では来年3月の放送予定だが、キャスティングが難航しており、放送時期が遅れる可能性もあるという。

「第3病院~恋のカルテ~」と同じ時間枠に入る「ビューティフル・ライフ」も広い意味でメディカルドラマだと言える。大学病院の神経外科を舞台とする「ビューティフル・ライフ」は、医師が中心だった従来のメディカルドラマとは違い、熱血新人看護師のストーリーを描く斬新なドラマだ。“国民の妹”を卒業したムン・グニョンが看護師役に取り上げられ、話題となっている。

来年上半期に放送される歴史ドラマ「シンイ-信義-」は、高麗時代の医官のストーリーを描く3Dファンタジー韓医学ドラマだ。ドラマ「太王四神記」のキム・ジョンハク監督が演出を担当するこのドラマは、キム・ヒソン、イ・フィリップ、キム・スンス、イ・ミニョン、チェ・ミンスらが出演する。まだ放送するテレビ局は決まっていない。

視聴率で苦戦している総合編成チャンネルも来年はメディカルドラマで勝負に出る。チャンネルAが企画している「タイムスリップ Dr.JIN」は21世紀の医師が過去に溯り、歴史的な人物と遭遇しながら人生の変化を経験するというストーリーだ。日本の漫画「JIN-仁-」が原作であり、江戸時代の設定を韓国版では朝鮮時代に変更した。

このように製作会社が競うようにメディカルドラマ制作に熱を上げている理由はなんだろうか。「総合病院」「白い巨塔」「ニューハート」「ブレイン 愛と野望」など、メディカルドラマはほとんどヒットしているからだとは言い切れない。

これに対して「白い巨塔」を製作したキム・ジョンハクプロダクションのパク・チャンシク代表は「命を救うことに焦点を合わせるメディカルドラマで、視聴者はドラマチックな緊張感と深いヒューマニズムを味わえる。また、一般のドラマは刺激的な要素を取り入れないと視聴率が上がらないが、メディカルドラマは状況そのものがドラマチックであるため、相対的に話題となりやすく、視聴率も維持できる」と述べた。

また、他の放送関係者は「メディカルドラマには複雑な医学用語が出るため、難しいという偏見もあるが、生死を行き来する病院を舞台にしているので、最もドラマチックなジャンル」だと説明した。

記者 : イ・ウイン