「ハピネスバトル」パク・ヒョジュ“同い年のイ・エルに親近感があった”【ネタバレあり】

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=YONEエンターテインメント
パク・ヒョジュが「ハピネスバトル」を通じて学んだことについて話した。

彼女は最近、ソウル江南(カンナム)区のあるカフェでENA水木ドラマ「ハピネスバトル」(脚本:チュ・ヨンハ、演出:キム・ユンチョル)の放送終了を記念したインタビューを行った。

「ハピネスバトル」は、SNS上で激しく幸せを競っていた母親の1人が謎の死を迎え、秘密を隠そうとする者と明かそうとする者の戦いを描いたサスペンススリラーだ。パク・ヒョジュは劇中、完璧な母であり、妻の人生をSNSに投稿し、幼稚園「ヘリニティ」の母親たちの「ハピネスバトル」に火をつけるオ・ユジン役を演じた。

視聴者の立場で「ハピネスバトル」を見たという彼女は「撮影を終えた後も感情が季節が変わるように、パノラマのように過ぎていって、まだ放送が終わったことを実感できません。来週になったら実感できると思います。放送を見ていると現在進行形みたいでドキドキするような気がします」と伝えた。

「風が吹く」「補佐官2」「今、別れの途中です」などで抜群の存在感を誇ったパク・ヒョジュは、今作を通じて新しい雰囲気の人物を演じた。彼女は「とても面白い挑戦だと思いました。刑事役もたくさんやりましたし、何もかも諦めて生きていく役もたくさんやりました。おしゃれをして堂々と物を言う人物はほぼ初めてです」とし「オ・ユジンのような人物は魅力的だったけれど、最初は簡単ではありませんでした。かなり悩んだだけに、より長く記憶に残ると思います」と話した。

パク・ヒョジュの様々な悩みの中には、オ・ユジンの欲望もあった。彼女は「オ・ユジンの欲望を描くことは容易ではなかったけれど、共感できなかったわけではなく、ある意味で種はあったと思います。誰かに認められたいですし、自分の幸せな姿を自慢したい欲求はあると思います」とし「オ・ユジンはそれだけが自分の唯一の幸せでした。偽の幸せだけを限りなく並べるしかないオ・ユジンが哀れで気の毒だと思いました」と話した。

続けて「一体この女はなぜパンドラの箱というフォルダまで作って生きていくのだろうかと考えました。もしかしたら、自分の弱点を隠して生きるのが当然だと思っている人間で、自身の弱点を隠すため、相手を攻撃する方法しか学べなかったのかもしれません。その行為そのものが彼女の生き方だったのだと思います」とつけ加えた。

写真=ENA
劇中、オ・ユジンは第2話で死を迎え、登場人物たちを対立させる役割を果たした。強烈な印象を残したオ・ユジンの死亡のシーンについてパク・ヒョジュは「肉体的に大変でした」と打ち明けた。彼女は「逆さまにぶらさがっていました。何かを食べていたら全部吐いていたでしょう。その中で感情も表現しなければならなかったので難しかったです。オ・ユジンの最後の姿はどんなものだろうかと悩んで、目を閉じたバージョンと開けたバージョンを両方撮りました。監督が目を開けた状態で撮りたいとおっしゃったので、最初は疑問に思ったけれど、放送を見たらそれがよかったと思いました」と満足感を示した。

パク・ヒョジュは深い感情を短い時間に凝縮して表現しなければならなかったため、困難を経験した。彼女は「全16話の11話あたりで感情が高まるのを1、2話から表現しなければならなかったのですが、いざやってみたら怖くなりました。この女性の死が16話までストーリーを引っ張っていくのに、それだけインパクトが強くならなければならないという自ら作ったプレッシャーで序盤は苦しかったんです。演技する時も、私が盛り込むにはこの女性の欲望はあまりにも大きすぎたと思いました。そのようなところが大変で手に負えなかいと思いましたし、不慣れでした」とし「1、2話はずっとストーリーが流れていったのでよかったです。時々死ぬ前にインサートが出てきますが、前後の過程を台本なしでこなさなければならなかったので、そのようなことを理解するのが難しかったです。『ここではどのような状況でこれほど喧嘩しなければならないのか』というふうに、隠されているものを探す過程がありました。そういった不安、心配がありました。その一方で『このようなこともできるんだ』というやりがいもありました」と伝えた。

パク・ヒョジュは以前、カン・ウソク監督が自身に話した言葉を思い出し、「ハピネスバトル」を通じて学んだことを挙げた。彼女は「カン・ウソク監督が『映画は総合芸術なのに、俳優たちは自分の感情が100なら良いシーンだと思ってしまう。一人で全部やろうとするな。一緒にするものだ』と言っていたんです」とし、「今回すべてのシーンで迷った時、監督が助けてくれて、船長のような役割をしてくれて頼ることができましたし、結果的に私が足りなかった部分は音楽とカメラの動きなどが埋めてくれて、ストーリーを伝えました。『このようなことが全て調和するのがドラマであり作品だ』と思いました。不安はすべて無駄だったんです。この作品でたくさん学びましたし、10年前のカン・ウソク監督の言葉を思い出した作品でもあります」と伝えた。

「ハピネスバトル」にはパク・ヒョジュの他にもイ・エル、チン・ソヨン、チャ・イェリョン、ウ・ジョンウォンなどが出演し、主婦たちの人生と欲望を描いた。強いイメージとは異なり、俳優たちは皆優しかったと明かした彼女は「あんなに優しい人たちはいないと思います。そのような人たちだったので本当に楽でした」とし「ただ、序盤に一人で撮らなければならないシーンも多かったですし、感情を強く出すシーンも多かったので、親しくても撮影中には睨まなければならない時が多かったんです。そちらに重点を置いたので現場ではそれほど楽しめなかったと思います。みんな気が強い役で、現場に来ると暴走する列車のようでした。そのため撮影が終わってビールを飲みながらざっくばらんに話す時間が大切でした」と話した。

イ・エルとは18年間別れていた血の繋がっていない姉妹という設定で初めて会った。イ・エルの出演を聞いて嬉しかったという彼女は「同い年なのに一度も同じ作品で会ったことがなかったんです。これまでのフィルモグラフィーも知っていて、なんとなく親近感がありました。期待以上によく合いましたし、『ハピネスバトル』に出演して得た貴重なプレゼントのような友達です。監督にも18年ぶりに会ったけれど、私たちは30年ぶりに会った気分だと言うくらい嬉しかったです」と伝えた。

イ・エルに愛情はあったものの、劇中で彼女に会うシーンはそれほど多くなかった。パク・ヒョジュは「チャン・ミホ(イ・エル)とユジンのストーリーを盛り込むことは容易ではありませんでした。2人の高校時代を演じた女優たちを見てもっと親近感を感じましたし、ミホがユジンが死んでから少しずつユジンの話を聞こうとするのを見て、感情を積み上げることができました。高校時代のミホとユジンのストーリーを見て、エルと長電話をしました。涙が出そうだったけれど、何度も我慢しました」と答えた。

それと共に、「演技しながら感じたのは、ユジンにとってミホは最初で最後の家族だったということです。唯一ユジンが幸せだった瞬間ではないかと思います。ユジンが最後に『あなたは本当に私の唯一の妹で、友人で家族だった』と書いた手紙が本当の気持ちでした」とし「ユジンがそのような気持ちを表す度に傷つく人生の連続で、これ以上取り出してはならない欲望になりました。水面上に痛みが現れた時、大変だろうなと思いました」と説明した。

やればやるほどオ・ユジンという人物に濃い余韻を感じたというパク・ヒョジュは「ユジンを演じている間はとても大変でしたし、序盤に撮って途中で空白もあったので、色々と混乱しました。幻影でもミホと向かい合って、言いたいことを文章に残すシーンを撮りながらすっきりしました」とし「前は役からすぐ抜け出しいたのですが、最近はけっこう引きずります。別の作品によって忘れようとはしませんが、胸に穴が開いたような虚しさがあったと思います。次は人間臭さがあって長生きするヒーリングドラマに出演したいです」と願いを語った。

記者 : イ・ハナ