BESTie「最終目標は“国民的ガールズグループ”になることです」

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1つの質問を投げかけると、1人の例外もなく全員で話し合い、色んな意見を出し合って10の答えが返ってくる。会話に終わりがないほどお互いを褒め合い、笑い声が絶えない。ガールズグループBESTieは、「親友(Best Friend)」の略語でチーム名のように固いチームワークを誇る。「メンバー全員、辛いことがあっても3秒で忘れてしまう性格なんです」と言ってにっこり笑った。

“国民のベストフレンドになる”という壮大な目標を抱いて音楽界へ第一歩を踏み出したBESTieは、今年7月にデビュー曲「ドキドキ」でヒップダンスとセクシーな脚線美を披露して多くの男性ファンを獲得した。そして、10月17日に発表した新曲「恋愛の条件」では女性からの共感を狙う。BESTieは様々なコンセプトの曲を通じて、いつか全国民を魅了する国民的ガールズグループになりたいという抱負を語った。

「『恋愛の条件』には女性が共感できる歌詞を取り入れました。理想の男性像は高くないと言いながらも、身長が高くてお金持ちの男性を望む女性の話です」(ヘリョン)

「恋愛できない理想の高い独身女性の話です。曲を聞いていると、まるで私たちとおしゃべりをしているような気になる曲です」(U・JI(ユジ))

「『ドキドキ』が中毒性の強いフックソング(何度も同じフレーズを繰り返す曲)だとすれば、『恋愛の条件』はメロディーが中心になった、気楽で聞き易い曲です」(ダヘ)

BESTieが2ndシングル「恋愛の条件」にかける期待は格別だ。ヒットメーカーである勇敢な兄弟とタッグを組んだ曲であるからだ。BESTieは「思ったよりも怖くなかった」と冗談を言いながら勇敢な兄弟との仕事の話について熱く語った。

「レコーディングの間、ずっと私たちを励ましてくださり、『初心を忘れてはいけない』『初々しさを失ってはならない』とアドバイスをしてくださいました。勇敢な兄弟のプロデューサーにお会いするということで本当に緊張しましたが、実際にお会いすると気が楽になりました」(ヘヨン)

「本当に久しぶりに褒められました。私たちの歌を聞いて『久しぶりに鳥肌が立った』と言ってくださり本当に嬉しかったです」(ヘリョン)

勇敢な兄弟が「鳥肌が立った」と言った歌唱力の持ち主とはU・JIのことだ。BESTieのメインボーカルを担当するU・JIは、JYPエンターテインメントでの練習生時代、現在のSISTARのヒョリンやSecretのソン・ジウンと一緒にデビューに向けて準備をしていた。また、ソウル芸術大学や湖原(ホウォン)大学、東亜(ドンア)放送大学、同徳(トンドク)女子大学など、実用音楽科の名門大学に全て合格し、早くからその実力を認められていたボーカリストである。強力なフックソングの「ドキドキ」ではそんな彼女の歌唱力をしっかりと確認することは出来なかったが、「恋愛の条件」ではどうだろうか?

「『恋愛の条件』はずば抜けた歌唱力が必要というよりも、音域が非常に高いので上手く歌っているように聞こえるかもしれません。でも私はむしろ『ドキドキ』の方が高音でなくてもメロディーの変化が激しいので難しいと感じました。今回の曲は高音が続くので前回より楽に歌えました。プロデューサーが『鳥肌が立った』とおっしゃったのは、おそらく音域が高いパートを続けて歌ったからではないでしょうか」(U・JI)

インタビューの間、ずっと謙遜した姿勢を見せていたU・JIをはじめ、ヘヨンとヘリョンの3人は既に一度デビュー経験のある“中古新人”である。2011年にガールズグループEXIDでデビューした彼女たちは、苦労の末にチームを脱退。その後本当に偶然YNBエンターテインメントで再会した。そして、“全くの新人”であるダヘと一緒にBESTieとして新たな覚悟を固めた。

「前回の経験のおかげで、BESTieとして活動をしながらもっとお見せしたいことが増えたし、準備も更に徹底するようになりました。“全くの新人”だった頃よりも感覚を掴めるようになったので色んな姿をより早く、たくさん披露できると思います。やればやるほど意欲が湧いてきます」(ヘリョン)

BESTieは秋夕(チュソク:日本のお盆に当たる韓国の祭日)の特集番組でも頭角を現した。SBS秋夕特集番組「スターフェイスオフ」に出演したBESTieは、Fin.K.L(ピンクル)の「私の彼氏に」を披露し、総合1位を獲得した。BESTieはFin.K.Lが「私の彼氏に」で活動していた1998年当時のステージ衣装やヘアスタイルをそのまま再現して笑いを誘った。また、彼女たちは賞品として受けた化粧品をボランティア団体に寄付する善良な一面も見せた。

「私たちが1位ではないと思い込んでいました。当時、総合1位のチームは4チームありましたが、その中の1チームが1位なのだと勘違いをしていました。だから、メンバーたちがステージの前に出ていくのを『私たちじゃないよ』と言って引き止めました」(ダヘ)

「本当に一生懸命準備をしました。当時の映像を探してきて見ながら練習をして、衣装も自分たちで作ってかつらまで被りました」(ヘヨン)

BESTieは番組に出演して、タレントのクリスティーナや俳優オ・グァンロクのモノマネまで披露してガールズグループらしくないフランクな魅力をアピールした。そのためか、メンバーたちは口を揃えて自分たちの外見から生じる先入観に対して不満をこぼした。彼女たちはフランクな魅力とは反対に、全員170cmほどの高身長とすらりとしたスタイルから気取っているように見えるためだ。

「私たちの外見を見て、スタイルが良いというイメージだけに思われがちです。もちろん良いイメージではありますが、限られたイメージで固定されてしまうのはあまり良くないと思います。知れば知るほどもっと好きになるベストフレンドのように、私たちの多彩な姿を見て欲しいです」(ヘヨン)

最近は、妖精ドル(妖精+アイドル)、モデルドル(モデル+アイドル)、大勢ドル(勢いのあるアイドル)など、アイドルグループを修飾する表現が多い。しかしBESTieは1つのイメージに固定されるより、変化を続けて様々なイメージを見せたいと語った。そして、メンバー同士で自分たちにはどんな修飾語が合うだろうかと色んなアイデアを出し始めた。「何それ!」「それは良いかも?」「変だよ!」」など賑やかなおしゃべりが続く中、BESTieは本来の抱負を語った。

「最終的には国民的グループになりたいです。god先輩のように老若男女誰もが楽しめる歌を歌いたいし、神話(SHINHWA)先輩のようにいつまでもベストフレンドとして活動したいです」(ダヘ)

デビュー3ヶ月になるBESTieが、ずば抜けた実力とフランクな魅力で音楽界を制する日を期待したい。楽しくインタビューを終えて立ち上がった瞬間、メンバーのダヘが言った。

「BESTieの修飾語として“ポルメドル”はどうでしょうか?見る(ポル)ほどに魅力(メリョク)的なアイドルです!」(ダヘ)

記者 : パク・スジョン、写真 : ク・ヘジョン