「TWO WEEKS」視聴者を成長させる熱いドラマ

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写真=MBC「TWO WEEKS」スクリーンショット
これは成長ドラマだ。どん底の人生を転々としていたある男の変化を通じて視聴者も一緒に成長している。脚本、演出、演技の3拍子がすべて完璧な、完成度の高いドラマが誕生したと言える。

MBC水木ドラマ「TWO WEEKS」(脚本:ソ・ヒョンギョン、演出:ソン・ヒョンソク)の展開がクライマックスを迎えた。殺人の濡れ衣を着せられて逃げるチャン・テサン(イ・ジュンギ)と、彼を執拗に追う組織のボス、ムン・イルソク(チョ・ミンギ)の熾烈な頭脳戦がヒートアップしている。

「TWO WEEKS」は殺人の濡れ衣を着せられた男テサンが白血病を患った娘の存在を知り、繰り広げられる物語を描いている。毎日無意味な人生を生きていたテサンは自分の力で娘の命を救えるという思いで、初めて人生に対する意志を持つようになった。

その後、テサンの人生は徐々に変わっていく。力のある者に利用されながら、何も考えずに生きていたテサンは、娘の存在を通じて生きたいという意志を持つようになる。目的と意味を失った人生に光が差したのだ。テサンのこのような内面的成長はドラマを動かす最も大きなメッセージだ。その中には熱いヒューマニズムが息づいている。

最近のテサンの姿は、放送序盤の姿とは驚くほど大きく変わった。別人だと言ってもいいほど成長している。その変化には不自然なところも、理不尽なところもない。視聴者が共感できる要素が所々に配置されているからだ。

テサンは娘を通じて人生と生命に対する大切さを学んだ。子どもの頃、学ぶべきだった人生の大切さを今になって一つずつ学んでいるのだ。そしてその過程を通じて視聴者は自身の人生がどんなに大切かに改めて気づく。娘の命を救おうとするテサンの気持ちと内面の変化を通じて視聴者も人生に対する愛着を感じることができるだろう。

テサンの成長に影響を及ぼしたのは娘だけではない。逃走する過程で出会った人とのエピソードにもヒューマニズムが生きている。テサンは妊婦の出産を助け、命がどれだけ大切なものなのかを学び、そして生きていること自体が奇跡的なことだということに気付いた。テサンは娘のソ・スジン(イ・チェミ)がそうやって生まれたことを思い浮かべながら、懺悔の涙を流した。それ以来、世の中を見つめる彼の目は完全に変わった。こんなに大変な過程を経て生まれたのに、無意味な人生を生きるのはどれほど愚かなことなのか。

テサンの内面的変化は「TWO WEEKS」の最も重要なポイントであり、メッセージである。どん底で後ろ指を指されながら生きていた人物が、娘の存在を知り、娘の命を救うために脱走する過程で人生に対する価値を見出すことになる。

他人はもちろん、自身の命さえ軽視してきたテサンは、娘の存在を知った後、生きる意志を持つようになった。このドラマは人生に対する意志と愛着さえ取り戻せば、どんな姿で生きようと悪くはならないということを教えてくれる。テサンと一緒に視聴者も成長している。

記者 : キム・ジヒョン