Vol.1 ― ORANGE CARAMEL「昼はセクシー、夜は突飛でハツラツな二重生活」

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写真=Pledisエンターテインメント

1stアルバム「Lipstick」を発売したORANGE CARAMEL

最初に見たとき、これは何だろうと思った。頭に大きいリボンをつけて「どうしよう…どうしよう…私がそんなに綺麗?」と聞いてくる魔法少女らは、ゲームアニメのオタクのファンタジーを実現しているように見えた。それほどなかなか理解できなかったガールズグループORANGE CARAMELのコンセプトは、今は何をしても理解できるアイデンティティになった。

2010年、AFTERSCHOOLのユニットとしてスタートし、初のアルバムを発表したORANGE CARAMEL(レイナ、ナナ、リジ)に会った。ハツラツとしたエレクトロニック・サウンドが魅力的な今回のタイトル曲は「Lipstick」。リーダーでメインボーカルのレイナは「『魔法少女』など演歌風の楽曲よりは、大衆性を求めた楽曲」と紹介した。

ユニット活動は、長所が多い方だ。AFTERSCHOOLがセクシーでパワフルなら、漫画のキャラクターのようなORANGE CARAMELは、突飛で可愛い正反対のコンセプトで多様な魅力を披露できるところが良い。セクシー、あるいはキュートなイメージに限定されるガールズグループの世界で、ORANGE CARAMELは多少突飛なハツラツさまで許せるほど無限に実験が可能なグループになった。ユニットというよりは、自活力を備えた立派なグループになった感じだ。

だが、ユニットの短所は休む余裕がないということだ。AFTERSCHOOLの活動が終わろうとするときにORANGE CARAMELの活動を始めるため、3人には空白期間がない。ある時は、二つのグループの活動が重なり、一日にこちらの“最終の番組”と、あちらの“初の番組”を同時にこなすなど、笑えない状況も発生する。だが、ORANGE CARAMEL以降、他のガールズグループからもユニットが誕生していくことを見ながら、なんとなくやりがいを感じることも事実だ。


5時間も表情の練習…寝ていながらもORANGE CARAMELの表情

ユニットの可能性を見せるまでは、楽しいことばかりではなかった。学校というコンセプトで“卒業”と“入学”という概念があるAFTERSCHOOLで3人は、あくまでも叱られがちな“新入生”だ。新しいメンバーが入って末っ子ができたが、依然として制限から自由でない方だ。ハツラツとしたイメージのユニットとして活動しているため、いつも明るくなければならないという難点もある。

「ORANGE CARAMELは、楽曲ごとにどんなパーツでどんな表情をしなければならないのか全て決まっていますね。5時間ほどそれぞれの部屋で表情の練習をしました。笑いすぎて口にけいれんが起きるほどでした」(リジ)

「最初は、慣れなくてもっと厳しく訓練したと思います。私たちは表情が命でしたから。表情の練習をしたり、寝たり、セルフショットを撮ったりしたけれど、結局5時間全てを満たすことが出来ず出てきました。それで、マネージャーとたくさん喧嘩もしました。今は、寝ながらでも表情が出てきます」(レイナ)

「AFTERSCHOOLとORANGE CARAMELは、歌から雰囲気が違うので、聞くだけでステージでの表情が変わります」(ナナ)

AFTERSCHOOLの末っ子のときから同じ部屋を使っていつ仲睦まじい彼女らは、目を見るだけで何を考えているのかが分かる。そのため、3人だけで共有できる感情がある。特に喧嘩をしたこともない。感情を害することがあれば、すぐに話して忘れることが平和維持の方法だ。もし嫌な顔をするようなことがあれば、スマートフォンのチャットで誤解を解くという。


もっと難解なコンセプトになってほしい…これよりもっと?

「レイナ姉さんは、友達のような気楽なところがあります。それでもチームをコントロールします」(ナナ)

「リジは『ハッピーウィルス』と呼ばれます。愛想もいいし、愛嬌もあります。憂鬱なとき、元気のないとき、リジが笑わせます」(レイナ)

「ナナ姉さんは、本当に肉をよく焼いてくれます(笑) 人見知りだけど、親しい人といるときは意外といたずらっ子ですね。見れば見るほど魅力のあるタイプです」(リジ)

リジは、ORANGE CARAMELの震源地と言えるほど突飛でハツラツだ。これからやりたいORANGE CARAMELのコンセプトについての答えが、3人の性格を物語っているように見えた。

「ユニークで難解なコンセプトがしてみたいです。最初はORANGE CARAMELへの反応が分かれていたのでどうすればいいのか分かりませんでしたが、これからは少し行き過ぎたようなコンセプトも『あなたたちならできそう』という言葉を聞いて自信が持てます」(レイナ)

「私は、動物のコスチュームを着たい!そしてUV先輩の『あの女と暮らします』(直接ダンスを見せながら)のようなものもやりたいです」(リジ)

「……(表情が固まる)」(ナナ)

「動物はちょっとあれで…綺麗なバービー人形」(レイナ)

「ああ~本当に人形になってみたい!それじゃなければ宇宙から来たエイリアン、ヴァンパイア。きゃりーぱみゅぱみゅやORANGE CARAMELよりもっとユニークな歌手がいますが、それほどユニークなコンセプトがしてみたいです」(リジ)

今回は「Lipstick」というタイトルであるだけに、メイクにもたくさん気を遣ったが、これがまた侮れない。レイナは「リップスティックの上に張るステッカーが歯に挟まってつらい」と吐露し、リジとナナはインタビューの途中、厚く塗ったマニキュアとキュービックを外しながら「爪が痛い」と泣きべそをかいた。やはり「ORANGE CARAMELスタイル」は、誰でも真似できるようなものではなかった。それでもORANGE CARAMELの話をしながら再びハツラツとなった。

「私たちにもそろそろキャラメルのCMが入ってくる頃になったのかなと思います。オレンジジュースのCMも入ってきますね。そのうちきっと入ってくると信じています!」

記者 : イ・ヒョンジン