イ・ハクジュ、ドラマ「こうなった以上、青瓦台に行く」出演の感想明かす“セクシーだという言葉が1番嬉しい”

OSEN |

写真=wavve
「マイネーム:偽りと復讐」でスーツアクションを見せ、「こうなった以上、青瓦台に行く」ではずる賢い秘書でコミカルな演技まで披露した。“スリーピース”のスーツを鎧のように身につけ、限界を乗り越える俳優イ・ハクジュの話だ。

イ・ハクジュは、最近公開されたwavveのオリジナルドラマ「こうなった以上、青瓦台に行く」で秘書のスジン役を務めた。このドラマは、いきなり文化体育部の長官になった体育界のセレブ、イ・ジョンウン(キム・ソンリョン)の夫で、進歩論客を夢見る政治評論家キム・ソンナム(ペク・ヒョンジン)が拉致されることから繰り広げられるストーリーを描く政治ブラックコメディドラマだ。全12話で、政治とコメディを愉快に描いて好評を博した。そんな中でイ・ハクジュが、ソウル江南(カンナム)区新沙洞(シンサドン)にあるカフェで、取材陣に会って作品について語った。

作品に対する好評に彼は「多くの方々が楽しんで見てくださったようで、僕にとっては意味があったし、ありがたい作品でした。今も公開されているのでたくさん観てほしいです」とし、満足感を表した。また、彼はキム・スジンというキャラクターを務めて努力した部分について、「前の『夫婦の世界』でもそうだし、動物で感を掴むことが好きですが、『マイネーム』ではオオカミ、『こうなった以上、青瓦台に行く』ではキツネみたいだと思いました。その都度、どこかにゴマをすらなければならず、工夫しなければならないのが、僕が持つキツネに対するイメージでした。オオカミは一匹でいるので、そのような差をつけるために努力しました。一生懸命に工夫していることを見せたかったです。『マイネーム』でも色々と工夫をしましたが、それが目立たないことだとすれば、ここでは表情もたくさん使おうとしたし、首を動かしながら表面的に分かるようにしたかったです」とし、「重量感とキツネのような一面が混ざっているというより、重量感が必要な時は重量感があって、1人でいる時はそろばんを弾くべきだと思いました」と話した。

政治ブラックコメディであるだけに、セリフも難しかったとのこと。特に監督から、速くて正確なセリフを求められたという。イ・ハクジュは「専門職の人は初めてなので、一度やってみたかったですが、こんなに難しいのかと思いました。ユン・ソンホ監督からセリフを速く言ってほしいと言われましたが、難しい単語も多くて、数日前からセリフの練習をしながら、目が覚めたらセリフを言ってみていました。ドキュメンタリーで、声楽家のチョ・スミさんが目が覚めたらピッチを上げてみると言うのを見たことがありました。僕はそこまで難しくはないから、やってみましたが役に立ちました」と打ち明けた。

また「面白いのは、昨日は上手く行かなかったのに、一晩寝ながら夢の中で整理したのか、もう少しスムーズになる傾向がありました」と話した。彼は「ラップのような感じのセリフでした」と笑顔を見せ、「実際に今回の映像を見てみましたが、すごく速かったです。1.25倍速では聞いていられませんでした。自分がほぼ2倍速で話しているのを知りました。だからもっとどんどん面白く流れているんだと感じて、退屈する暇がなかったです。ユン・ソンホ監督のそのようなスタイルを目で確認することができました」と話した。

キム・スジンというキャラクターは、真剣な表情で面白いセリフをたくさん言う。イ・ハクジュは「どこまでしなければならないかわかりませんでした。度合いを最も高いレベルまで設定してそれを監督に見せたら、監督が少し強いとか、弱いとかコメントしてくれたので、『これって面白いかな?』と心配するよりは、監督はどちらを採用するだろうかを考えました。ユン・ソンホ監督の作品を観て面白いと感じたので、コメディのほうは、ユン・ソンホ監督がチェックしてくれると信じていました」と述べた。

何よりイ・ハクジュは「僕はコメディが大好きです。チャウ・シンチーも好きだし、自分がこれを上手にやり遂げられるかどうかに対する疑いはありましたが、監督の前作が全部面白かったので、今回も面白くできればいいなと思って勇気を出しました」と話した。ただ、彼は実際に前作のNetflixオリジナル「マイネーム」の出演者の間で“面白いキャラクター”と挙げられている点に対しては「実はすごく人見知りですが、アクションスクールで長く会って親しくなりました。『マイネーム』で特に親しくなりました。僕は元々おだてられたら、際限なくふざけるほうです」と愉快に答えた。

政治ドラマであるだけに、“政治”そのものについて考えさせられる部分もあったはず。イ・ハクジュは「コメディも難しいと思ったけれど、政治ジャンルをしてみたいという気持ちと、難しいだろうという気持ちが同時にありました。その時に図書館に行きました。YouTubeより本が役に立つと思いました。『私は秘書だ』という種類の本がありました。その本を読んでみたけれど、サラリーマンの想いのような内容が込められていました。ただ普通のサラリーマンであるかもしれないと感じました。政治は難しいことではあるけれど、彼らも働く人間として仕事をしていると思ったし、台本を読んだ時もそのようなことを表現しようとしました。台本読み合わせの時、監督も僕にその本をくれました。重なる偶然は必然かもしれないし、我を忘れてサラリーマンの人間模様を見せるものだと思いました。政治の重い一面を描くこともできるけれど、職業人としての一面を見せることができると思いました」と明らかにした。

また、彼は「オオカミよりはキツネのほうがシャープなので、4kgほど減量しました」とし、外見的な変化に気に使ったことも打ち明けた。彼は「『工作都市』という作品も並行していて、もう少し大変そうに見えたかもしれません」と付け加えた。

このような努力がユン・ソンホ監督の演出と相まって、「こうなった以上、青瓦台に行く」は高い完成度を誇るようになった。これに対して、イ・ハクジュは「シナリオを読んだ時、何か複雑に入り組んでいると思いました。撮影する時も『このシーンはこのように出来上がるんだろう』と考える暇もなかったです。後で映像で観たら、『それでこれをここで撮ったんだ』と繋がることを感じることができました」と話した。

また、彼は「初撮影の時に僕が考えたものと現場の状況と異なる部分があったけれど、やってみたら監督が考えているのが、しっかりと練り込まれていました。これは自分が付いていくべきだと思いました。監督を頼りにして撮りました。カットや必要な表情が全部彼の頭の中にありました。それを合わせていくことにずっと集中しました」と明らかにした。

イ・ハクジュは、前作の「マイネーム」から「こうなった以上、青瓦台に行く」まで相次いで好評を得ている。特に2本の作品ともに“スリーピース”のスーツを身にまとって、ビジュアル的な部分でも好評を得た。彼は「偶然、意図したわけではないけれど、2本の作品でスーツを着ました。『工作都市』でもカジュアルスーツを着ます。僕には慣れないものでした。でも僕にはすごくありがたい服になりそうです。感謝したい服です」と“スリーピース”スーツに言及した。

また、彼はファンの熱い反響について、笑顔で「実感しています」とし、「たまにネットに書き込みを残す時もあります。昔は『僕も魅力があるのに、どうしてわかってもらえないんだろう』と思いました。今は好きになってくれるのは嬉しいけれど、『魅力がある』と言われたら、『本当に僕にそういうものがあるの?』と心配することになります。人々の期待を自分が満たすことができないことを心配していたけれど、今は好きになってくれる時にそれを満喫しようと思って、楽しくやろうとしています」と話した。

その中でもイ・ハクジュを最も喜ばせたファンの反応は、「セクシーだ」という評価だという。イ・ハクジュは「人生で一度も聞いたことがないけれど、『セクシーだ』と言われると嬉しいです。妙な気分になりました。これでもいいのかと思いました。2本の作品ともそのような反応ですが、信じても良いと考えてみたり、セクシーになるために努力しようと思いました。いつも『怖い』『気持ち悪い』と言われるばかりだったけど、『セクシーだ』と言われて嬉しかったです」と笑顔を浮かべた。

また、彼は「僕が考えていた限界は、“町を歩く青年”“学生”くらいでした。いつも欲はあったけれど、挑戦しようとすれば、少し緊張して戸惑ったりしました。もう限界をおかずに、『イ・ハクジュ、しっかりしよう』と思っています」と打ち明けた。また、「恋愛ドラマをしてみたいです。あまり経験は多くないけれど、そういうのをしてみたいです。もっと歳を取る前に実現できるかどうか分からないけれど、できれば初々しいラブストリーをしてみたいです。恋愛ドラマは僕が待ってきた作品だから、本当に愛している演技を見せられると思う。待っていた恋愛ジャンルだし、相手の方が本当に大切だと思います」と語った。

最後にイ・ハクジュは「誰かに自分の魅力を知ってもらうこと、これからもお見せできるということが本当に嬉しいです。僕が出演した作品が、多くの方々が楽しい記憶として残る俳優になりたいと思います。その方々の思い出の片隅に居続けたいです。映画もドラマもどんな作品でも良いです。多作が目標で、たくさんのことを残したいです」とし、「『工作都市』というドラマを撮ったので、たくさん観ていただきたいです」と伝えた。

記者 : ヨン・フィソン