Ara主演の映画「パパ 」我々はなぜ彼女を忘れていたのだろうか

MYDAILY |

写真=ロッテエンターテインメント
多くの人たちは2003年KBS 2TV「四捨五入」を記憶しているだろう。

学生たちの純粋な理想と夢、そして葛藤を爽やかに描く青春ドラマで、主人公の存在は特別だ。「四捨五入」の主人公であるオクリム役に、小顔でロングヘアに大きな目を持つ、まるで少女漫画から飛び出してきたような清純な新人俳優をキャスティングし“オクリム・シンドローム”を作り出した。そのオクリム役を演じた主人公が、当時14才のAraだった。

彼女はデビューしてすぐ大ブレイクした。当時、BoAとH.O.T.という大スターを排出したSMエンターテインメントの初の俳優としてデビューした。その期待に応えるかのように、彼女は「雪の花」(SBS、2006年)「どなたですか? 」(MBC、2008年)など、立派なフィルモグラフィーを積み重ねた。

また、SMエンターテインメントの海外事業展開により、Araは“Ara”という芸名で、日本映画「昴 -スバル-」の主人公にキャスティングされるなど、大ブレイクした。

しかし、10代からの忙しい芸能活動で疲れたのだろうか? それとも、一部の子役出身が成人俳優として成長する過程で経験する痛みを感じたのだろうか? Araは「地面にヘディング」(MBC、2009年)を最後に、芸能活動を当面休止した。

その間、同じ年のシン・セギョンをはじめ、多くの新人たちがデビューした。同じ事務所の練習生だったスヨンも少女時代のメンバーとしてデビューし、世界的なスターとなった。それに比べ、誰よりも早く若手俳優として成功したAraは、人々の記憶から忘れ去られようとしていた。

しかし、しばらくの休止が彼女を一層成熟させたようだ。長い準備期間を経て、大先輩であるアン・ソンギ、キム・ミョンミンと共演した映画「ペースメーカー」と、演技派俳優のパク・ヨンウと共演した映画「パパ」が、それぞれ1月と2月に韓国で上映される予定だ。

写真=ロッテエンターテインメント
映画撮影の前に十分な練習をしたためか、彼女は子役イメージを払拭させる演技を披露した。これまで不安な発声といつも同じ表情や演技で、美人だが演技力はイマイチだと評価されてきたが、映画「ペースメーカー」で彼女は大先輩たちにも負けないぐらいの安定した演技を披露した。また、映画「パパ」ではパク・ヨンウと共にストーリーを引っ張っていく主演俳優としての役割を見事に果たした。

特に映画「パパ」で彼女は大きな存在感を見せている。ハン・ジスン監督は「“果たして韓国にダンスと歌、演技はもちろん、英語まで一定レベル以上をこなせる俳優が存在するのか”と相当悩んだ。ちょうどその時、Araという俳優がいるという話を聞いたので、会ってみたらすごく気に入った。その次からはスムーズに話が進んだ。ただのお世辞ではなく、キャスティングに対する後悔と未練は全くない」と彼女の演技力を称賛した。

Araも「顔への不満があったら、その不満を魅力として、また、演技力でカバーできるように頑張ります」と演技への情熱を打ち明けた。

映画「パパ」はありふれたストーリーをハン・ジスン監督の抜群の演出力で、緊張感あふれるストーリーに再編し、作り上げた作品だ。パク・ヨンウとAra、そして6人の外国人俳優が繰り広げるヒューマンドラマだ。

映画「パパ」でユーモアを担当する俳優はパク・ヨンウだ。だが、彼にモチベーションを与える人物は、6人の米国人兄妹を代表するAraだ。

パク・ヨンウとAra、そしてマイケル・メンミルロン(ゴードン役)、メグ・ケリー(マヤ役) 、ジミ(パーカー・タウンジェンドゥ役) 、タミ(フェトン・タウンジェンドゥ役) 、ロジ(エンジェラ・アジャル役)が共演した映画「パパ」は、2月2日韓国で公開される予定だ。

写真=ロッテエンターテインメント

記者 : キム・ギョンミン、翻訳 : キム・ミソン