“梨泰院の事故で死去”イ・ジハンさん、在学中だった大学が卒業証書を授与…母親が心境語る

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写真=イ・ジハンさん SNS
イ・ジハンさんが、東国(トングク)大学から名誉卒業証書をもらった中、母親が心境を伝えた。

イ・ジハンさんの家族は22日、ソウル東国大学で開かれた2024秋学位授与式で彼の代わりに名誉卒業証書を受け取った。東国大学の芸術演劇学部に在学していたイ・ジハンさんは、2022年10月29日の夜、梨泰院(イテウォン)で発生した事故で死去した。

その後、イ・ジハンさんの母親は彼のSNSを通じて「8月22日に、ジハンの名誉卒業式がありました」と綴った。

母親は「私たちはジハンの遺影をもって卒業式に行きたくありませんでした。息子の死を認めたくなかったからです。しかし、学校にジハンが誰なのかも知らない人がいそうで、胸痛く、悲しいけれどジハンの遺影を絹の風呂敷に包んで持っていきました。講堂の中に入ったら、卒業生みんなが明るい姿で両親と花束を持っていました。その姿が、私たちはとてもうらやましかったです」と当時を振り返った。

続いて「私たち3人は入った瞬間から涙が流れました。ジハンの卒業を祝う声はどこからも聞こえませんでした。私たち家族は花束を用意しませんでした。受け取るジハンが、私たちのそばにいないことがとても悲しかったからです。名誉卒業証書をもらいに来るんじゃなかったとも思いました。卒業証書をもらうジハンもいないのに、あんな紙切れ一枚、何が重要でしょう。人生がとてもむなしく、何もかも意味がなく、胸の中に火が燃えているかのようで、息もままならないのに。主人公もいない卒業証書など、何の意味があるのか、という悶々とした思いに、私たち家族は胸の中に、大きな穴をもって生きているようでした」と打ち明けた。

母親は「もし、ジハンが生きていて、演劇映画学科の友達と一緒に卒業していたら。もし、ジハンが生きていて母と父の花束を笑顔で受け取ることができたなら。もし、ジハンが生きていて他の卒業生たちのように親と並んで卒業証書をもらったら……どれだけよかったでしょう。そんなことができないので、何もかもが意味もなく、不要なことのようでした」と悲しさを伝えた。

また、「10月29日以降、ジハンがいない私たち家族の人生は、両足がこの地ではなく、空中にぶらりと浮かんで、魂もなく歩いている人かのように、どんなことにでも何の意味を感じられなくなりました。ジハンは触ることもできない名誉卒業証書をジハンの遺影の前において、母、父、姉は涙を流しながらつぶやきます。『ジハン、名誉卒業おめでとう』と。ジハンなしで残された私たち3人はあの日、お互いの手を握って止めどなく涙を流しました。聞いているでしょう? ジハン? 見ているんだよね? 愛しているよ、本当に、本当にすごく会いたい」と明かした。

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【イ・ジハンさんの母親 Instagramコメント全文】

8月22日に、ジハンの名誉卒業式がありました。

卒業式に行ってきて、体調をひどく崩してしまったので、今日になってあの日のことを振り返ってみます。

私たちはジハンの遺影をもって卒業式に行きたくありませんでした。

息子の死を認めたくなかったからです。

しかし、学校にジハンが誰なのかも知らない人がいそうで、胸痛く、悲しいけれどジハンの遺影を絹の風呂敷に包んで持っていきました。

講堂の中に入ったら、卒業生みんなが明るい姿で両親と花束を持っていました。

その姿が、私たちはとてもうらやましかったです。

私たち3人は入った瞬間から涙が溢れました。

ジハンの卒業を祝う声はどこからも聞こえませんでした。

私たち家族は花束を用意しませんでした。受け取るはずのジハンが、私たちのそばにいないことがとても悲しかったからです。名誉卒業証書をもらいに来るんじゃなかったとも思いました。

卒業証書をもらうジハンもいないのに、あんな紙切れ一枚、何が重要でしょう。

人生がとてもむなしく、何もかも意味がなく、胸の中に火が燃えているようで、息もままならないのに。

主人公もいない卒業証書など、何の意味があるのか、という悶々とした思いに、私たち家族は胸の中に、大きな穴をもって生きているようでした。

もし、ジハンが生きていて、演劇映画学科の友達と一緒に卒業していたら、

もし、ジハンが生きていて母と父の花束を笑顔で受け取ることができたなら、

もし、ジハンが生きていて他の卒業生たちのように親と並んで卒業証書をもらったら……どれだけよかったでしょう。

そんなことができないので、何もかもが意味もなく、不要なことのようでした。

10月29日以降、ジハンがいない私たち家族の人生は、両足がこの地ではなく、空中にぶらりと浮かんで、魂もなく歩いている人かのように、どんなことにでも何の意味を感じられなくなりました。

ジハンが触ることもできない名誉卒業証書をジハンの遺影の前において、母、父、姉は涙を流しながらつぶやきます。「ジハン、名誉卒業おめでとう」と。

ジハンなしで残された私たち3人はあの日、お互いの手を握って止めどなく涙を流しました。

聞いているでしょう? ジハン? 見ているんだよね?

愛しているよ。本当に、本当にすごく会いたい。

記者 : イ・スルギ