「ワンダフルワールド」キム・ナムジュ、ASTRO チャウヌを絶賛“一度も撮影に遅刻したことがない”

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写真=MBC「ワンダフルワールド」
女優のキム・ナムジュが、「ワンダフルワールド」の最終回を迎えて心境を語った。

韓国で最近放送終了した「ワンダフルワールド」は、息子を殺した犯人に直接裁きを下したウン・スヒョン(キム・ナムジュ)が、罪を償ったのちにある青年と出会い、運命を狂わされるヒューマンミステリー。

キム・ナムジュは劇中、最愛の息子を殺したひき逃げ犯に復讐すべく、自ら地獄に足を踏み入れた主人公ウン・スヒョンを熱演。チャウヌ演じるクォン・ソンユルに抱く複雑な感情を見事に表現し、視聴者から熱い反応を得た。

「ワンダフルワールド」について「簡単ではない作品でした」と語ったキム・ナムジュは、インタビューを通じて作品への思い入れを改めて明らかにした。

―― 「ワンダフルワールド」が大きな話題と関心のなか幕を下ろしました。感想はいかがですか?

キム・ナムジュ:ドラマ「ミスティ~愛の真実~」から約6年ぶりとなる作品だったので、プレッシャーがなかったわけではありません。常にそれが基準になってしまい、「私はこうでなければならない」「前作を超えなければならない」と自分自身を縛り付けていました。それが、今回の作品を通じて「なぜそうでなければいけないの? 私がやりたいようにすればいいだけだ」と思えるようになりました。何かを計算することなく、感情の赴くままに演技した初めてのドラマです。決して簡単ではない作品でしたが、私らしく勇気を持って引っ張っていけたというプライドもあります。素敵な仲間たちと一緒に演じることができた、意義深い時間でもありました。女優としても多くのことを考えさせられましたし、私を信頼してくれる素敵な人たちと良い作品を残すことができて嬉しいです。

―― 「ワンダフルワールド」は、ストーリーが進むほどに大きな話題を呼びました。

キム・ナムジュ:暗いストーリーで少々難しい話なので、心配でした。役者が頑張ったぶんだけ視聴者の皆さんもその感情についてきて、共感してくれて、とてもありがたかったです。おかげさまで、私もプレッシャーから解放されました。最近は面白くて明るいドラマが支持される傾向があると伺っていて、その一方で「ワンダフルワールド」は難しいといえば難しいジャンルの作品でしたから……とはいえ、私自身もウン・スヒョンの気持ちに共感できますし、視聴者の皆さんもきっと彼女の気持ちをわかってくれるはずだという期待もあったんです。

―― ウン・スヒョンは最愛の息子を失い、すべてを投げうって復讐に乗り出した1人の母です。実際に二児の母という立場で感じた、特別な気持ちはありますか?

キム・ナムジュ:私自身も母親としてウン・スヒョンの感情にとても共感しましたし、子供を持つ母親なら皆が共感してくれるはずだと思っていました。彼女の行動はドラマだから可能だったと言えますが、事実ウン・スヒョンと同じ気持ちにならない親はいないでしょう。ドラマだからこそ実現したエンディングもまた、出演を決めた理由です。台本を読んでいるうちに、とても悲しくなって怒りがこみあげてきました。ひたすらその気持ちひとつでここまで来ました。

―― ウン・スヒョンが息子を殺した人物への復讐を決め、自ら地獄に足を踏み入れるという1部のエンディングは強烈で深い余韻を残しました。

キム・ナムジュ:一日かけてそのシーンだけ撮りました。午後4時から集まってリハーサルをして、終わったのは午前3時頃だったと思います。そのシーンひとつのために修行をしているような気分でした。「ここで視聴者を納得させないと、ドラマに引っ張り込むことができない」という思いで最善を尽くしました。

―― 怒涛の感情や深い悲しみを演じたことで、後遺症に苦しまれたのではないでしょうか?

キム・ナムジュ:現場で出し切って、その日のうちに感情を取り払うようにしていました。私も母親なので、シーンごとに没頭して撮影に臨みました。撮影後には夫とお酒を一杯やりながら、いろんな話をして解消したり……(笑)。思いっきり表現して、終わったらリセットして、という工程を繰り返して撮影現場に向かうようにしていました。ただただ感情がオーバーしてしまうと視聴者の皆さんにも負担がかかってしまうので。泣くシーンではテイクを重ねるとどんどんオーバーになってしまうので、最初のテイクに集中するよう心掛けました。編集でカットした部分もあります。

―― ASTROのチャウヌさんとの共演が大きな話題となりました。実際に共演してみていかがでしたか?

キム・ナムジュ:“顔天才”と呼ばれるほどハンサムな人が、どのような演技をするのか気になっていました。実際に現場でお会いしてみると、とても情熱的で努力を惜しまない人でした。スケジュールも過密だったはずなのに遅刻したことは一度もなくて、いつも真面目でした。そのような姿勢から作品も徐々に光を放つようになりました。そして、とても親切な人でした。スタッフの荷物も率先して持ってくれて、「自分は背が高いから」といって電球を代わりに付け替えてくれることも……「ウヌには成功する道しかない。これからも成長し続けるだろうな」と自然に思いました。絶賛が惜しくありません。心も素敵で、態度も人柄も素晴らしい後輩でした。そんな人と共演できて私自身も幸せでしたし、感謝しています。

―― 母親役を演じたウォン・ミギョンさんとの相性も話題を呼びました。

キム・ナムジュ:ウォン・ミギョン先生は本当に生まれながらの女優です。先生の顔を見ていると、自然と演技が出てくるほど毎回本気になれました。存在だけでもとても素晴らしいのに演技も毎回本気なので、そのような方の前で良い演技ができないわけがありません。本当にスヒョンの母のようでした。劇中ではありますが、このようなお母さんがいることをとても嬉しく思いました。「私にもあんなお母さんがいたらいいな」という視聴者の方のコメントを読みながら、私も「そうそう! 」と頷いていましたよ。先生は本当に最高です。

――「ワンダフルワールド」を愛してくださった視聴者の方々に、伝えたいことはありますか?

キム・ナムジュ:スヒョンを最後まで信じてついてきてくれて、視聴者の皆さんには本当に感謝しています。最後までたくさんの関心と疑問を持ってついてきてくれた皆さんには、ただただ感謝するばかりです。もっと良い作品で、また別のキム・ナムジュの姿をきっとお見せします。

記者 : キム・ジウ