Vol.1 ― ソン・シギョン、約3年ぶりに日本へ「久しぶりすぎて妙な気分でした」

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ソン・シギョンが6月30日に開催された「オフコース・クラシックス・コンサート2022・6・30 in Budokan」に出演するため約3年ぶりに来日。その前日にはLINE LIVEで配信中の「見えるラジオ」の特別編として、来日記念スペシャルと題した生配信も行った。Kstyleは生配信の直前にインタビューも敢行。久しぶりの来日の感想や韓国での活動について聞いた。

Vol.2 ― ソン・シギョン、YouTubeで見せる自然体の姿「そのままでいいんじゃないかという変な自信があります(笑)」

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約3年ぶりに日本へ「久しぶりすぎて妙な気分でした」

――本当に久しぶりの来日ですが、荷造りする時にどんなことを考えましたか?

ソン・シギョン:久しぶりすぎて、ちょっと妙な気分でしたね。よく行っていた国だったのに急に行けなくなってしまったから。とにかく、みんなに会えることが楽しみでした。荷造りに関しては、僕はそんなにファッションに興味がないし、仕事用の服はスタッフに用意してもらうので、そんなに準備する物は多くなかったんですよ。仕事が終わった後におしゃれな場所に行ったりもしないので、このままの服装でどっかに行って一杯やって帰って寝るだけですから。大きなかばんに仕事用の服を入れて、小さなかばんには運動用の服とか靴下を入れて、それだけ持って行けばいいかなって。運動用の服も最近はDri-FITというすぐに乾く素材のものがあるから、運動が終ったら洗濯して、タオルに巻いて足で踏んだらすぐに乾くんですよ。でも靴下は乾くのが遅いのでたくさん持ってきました。

――細かいですね(笑)。日本に到着して感じたことは?

ソン・ジギョン:まず到着するなり空港ですごく歩かされましたね。理由はよくわかりませんが、人が密にならないように分散させるためなのかな? とにかく「遠いな~」って思いました。普通だったら到着してから荷物が出てくるのを待つのに、荷物が僕を待っていました(笑)。他のお客さんも汗だくになっていましたね。韓国の空港もそんな状況なのかは帰国する時にならないとわからないけど、日本はやっぱり細かくしっかりと対策しているんだなと思いました。

――日本の暑さにびっくりしたのでは?

ソン・シギョン:韓国よりも日本のほうが暑いですね。韓国も少ししたらこうなるとは思いますけど、それでも日本のほうが暑い気がします。ヤバイ暑さですよね。僕らはいいけど20年後はどうなるんだろうって、地球温暖化について考えちゃいます。

――日本でまずしたことは?

ソン・シギョン:ゴールドジムに行きました。汗をかいた後、3時間くらい取材を受けて、それから一杯やって帰りました。

――明日は「オフコース・クラッシックス・コンサート」ですが、楽しみにしていることは?

ソン・シギョン:僕は小田和正さんが大好きだし、唯一の外国人のゲストなので光栄です。わざわざ飛行機代や滞在費まで出してくださったのですからね。そんな費用を出さなくても日本にも素晴らしい歌手がいくらでもいるのに、あえて僕のことを選んでくれたことがうれしいですし、その分しっかりと2曲を歌わないといけないなと思いました。

――しっかりと練習をされてきたのですか?

ソン・シギョン:練習はしません。練習をしっかりする人もいると思いますが、僕の場合はとにかく曲をたくさん聞きます。その感情になることが大切というか。あとは韓国のコンサートの前から続けて禁煙をしているので、その状態を保つことくらいですね。準備してきたことといったら。

――オファーを受けた時はどんなお気持ちでしたか?

ソン・シギョン:「僕でいいのかな?」という気持ちと「ありがたいな」という気持ちの両方ですね。「僕がカバーした『君住む街へ』の反響がよかったのかな」とか「ソン・シギョンが歌う小田和正さんの曲を聴きたいお客さんがいらっしゃるのかな?」とか、いろんなことを考えましたが、日本に住んでいるわけではないので、正直言って日本の方々の反応はよくわからないんですよ。今不定期でやっている「見えるラジオ<Season2>」にしても、僕は録画した映像を送っているだけなので、どんな反応があるのかがわからない。アイドルでもない韓国人がヘタな日本語で、しかもライブではなくて録画した映像を流すことに意味があるのかって思うこともあるのですが、スタッフさんが「大丈夫ですよ」と言うのでやっています(笑)。今回のコンサートも同じですね。「日本でなぜ僕を?」という不思議な気持ちとプラスありがたいことなので頑張ろうという気持ち。あたりまえのことではないんだと思っています。

――コロナで中断してしまった日本活動を再開するご予定は?

ソン・シギョン:まだなにも決まっていないですが、もちろん再開できたらうれしいです。コロナの状況や日韓関係がもっとよくなって、もっと自由に行き来できるようになればと思います。韓国のアーティストが日本に行くだけでなく、日本のアーティストのファンも韓国にはたくさんいるので韓国でコンサートができるようになればいいなと思います。そういう状況に早くなってほしいですね。
 

カムバックで披露したダンスに苦労「アイドルの後輩たちに…」

――韓国では昨年5月に8thフルアルバム「ㅅ(シオッ)」をリリースされました。タイトル曲「I Love U」でダンスをされたことが大きな話題になりました。

ソン・シギョン:僕はダンスをする歌手ではないので、なぜやったのかというとまさに話題作りのためだったんです。

――ダンスがしなやかでかっこよかったです。

ソン・シギョン:結果はまぁ、どうでもいいんですよ(笑)。「あいつ頑張っているな」「必死なんだな」というのが伝われば十分でした。ただバラードを歌っていればいいのに、この年齢になってわざわざ踊ったのは、曲を聴いてもらうための手段だったんです。

――練習時の苦労はありましたか?

ソン・シギョン:やってみてからこそ、わかる苦労がありますね。やるまではただダンスを覚えてやればいいくらいに考えていましたが、実際にやってみたら「ああ、こういうことか」って思いました。いくら簡単な振付でも体幹がしっかりしていないとかっこ悪くなってしまうんです。僕は素人だからそれがうまくできなくて「なんでこんなにキレがないんだろう」って思いましたし、こんなに身体の力を使うんだってことを初めて知りました。PSY(サイ)とかアイドルの後輩たちに「こんなに大変だったんだな」って言ったら「そうなんですよ。やっとわかったんですね」って言われました(笑)。

――新しい気づきがあったのですね。

ソン・シギョン:そうですね。でも気づいただけで、プロにはなれないです(笑)。

――また踊る姿は見られますか?

ソン・シギョン:それはわからないですね。コンサートとかでは踊ることもあるかもしれませんが、アルバムのタイトル曲をダンス曲にするのはちょっと……。今は考えていないです。

――5月に韓国で3年ぶりのコンサートをされて追加公演をするほど大盛況でしたが、観客の反響をどのように感じましたか?

ソン・シギョン:以前は傾斜のある延世大学会場でコンサートをやっていたので、観客が自然と集中できる環境だったのですが、今回は完全にフラットな広い会場だったんです。やっぱり歌う側としては、観客に集中してもらいたいし、集中させたいのですが、それがうまくできているのかどうかが最初はわからなくて不安でした。だから初日は精神的に余裕がなくて、ただ頑張りました。2日目からは心から楽しむことができました。気分的にはまるで別れた彼女と再会したような気持ちでしたね。別れるつもりもなかったのに引き離されて、3年経って「会ってもいいですよ」と許可をもらったみたいな(笑)。でも、完全にはまだ触ってはいけないみたいな(笑)。会ってもいいし、話せるけど「マスクをして、触らないでね」という感じが切なかったですね。「元気だった」と抱きしめたいけど、それはできないという複雑な気持ちでした。

――今回の来日ではファンミーティングも計画したけれど諸事情で叶わなかったそうですが、近々やってくれるでしょうか?

ソン・シギョン:問題は会場なんですよ。今まで止まっていたものが急に動き出して、みんなが一斉にイベントを始めたので、ちょうどいいキャパでよい日程の会場が押さえられないんです。逆に言えば場所さえ押さえられたらファンミーティングはいつでもやりますよ。日本にもファンクラブがあるので、必ずやらないといけないと思っています。

――コンサートも期待しています。

ソン・シギョン:もちろんやりたいです。だけど、それにはまず曲をたくさん書いたり、いい曲をたくさん集めないといけません。コロナ禍の間に日本でのマネージメント会社も契約が終ってしまったので、また一からスタートしないといけません。だけど、それもコロナが完全に落ち着いて、日韓関係がよくなって、ビザの必要がなくなってからの話ですよね。とにかくやる気は一杯です。

――韓国での活動でいうと、今年4月にリリースされたPSYさんの9thフルアルバム「サダ9」の楽曲「感動だよ」でフィーチャリングをされましたが、秘話を聞かせてください。

ソン・シギョン:彼が最初ためらっていて、なかなか言ってこなかったんです。遠回しに遠回しにやっと言ってきたので「やるよ」って言ったら「マジ?」って。前回「熱いさよなら」でフィーチャリングした時もギャラはもらっていなくて、9万円のiPadをもらっただけでしたが、その曲ですごく儲けたみたいなので(笑)、たぶんなかなか言えなかったんだと思います。でも久しぶりに一緒にやれてよかったです。デビューが同期で、お互いに頑張っているから。彼はワールドスターになりましたが、いい関係です。今回、僕のコンサートにも連続でゲスト出演してくれましたしね。今度は僕が彼のコンサートにゲストで行くのですが、ずるいのがソウル3日間でいいのに、一番遠い地方を「お願いしていいかな?」って(笑)。でも、よいこともあって、地方にもおいしいお店がたくさんあるから、その日程に合わせて「モグルテンデ」を撮影しようかなと思っています。
 


取材:安部裕子 / 撮影:前手秀紀

■LINE LIVE見逃し配信中
「ソン・シギョンの見えるラジオ特別編<来日記念スペシャル>」
配信日時:2022年6月29日(水)20:00~
配信URL:https://live.line.me/channels/779/broadcast/20187181

■関連リンク
・ソン・シギョン日本公式サイト:https://ssk-purpleocean.jp/
・ソン・シギョン日本公式Twitter:https://twitter.com/sungsikyung_jp

記者 : Kstyle編集部