BTS(防弾少年団)本日デビュー9周年!過去・現在・未来まで、終わらない「花様年華」

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写真=BIGHIT MUSIC
BTS(防弾少年団)が、デビュー9周年を記念し、今までの活動の証明となる年代記を披露した。

BTSは6月10日午後1時、ニューアルバム「Proof」を発売した。新曲のリリースは、昨年9月にイギリスのバンド・コールドプレイとのコラボシングル「My Universe」以来、9ヶ月ぶりである。アルバムのリリースは、2020年11月にリリースしたスペシャルアルバム「BE」以来、1年7ヶ月ぶりだ。

「Born Singer」から「For Youth」まで、未発売曲や新曲も

BTSは、2013年6月13日にデビューして以来、連作を通じて同世代の人々から共感を呼び、人々を癒した。「2 COOL 4 SKOOL」から「Skool Luv Affair」まで続いた“学校3部作”では、10代の夢や幸せ、恋を歌った。“青春3部作”と呼ばれる「花様年華」シリーズでは、愛を求めてさまよいながら走り、青春に胸を燃やす少年たちの物語を披露した。前作とつながる「WINGS」シリーズでは、誘惑に出会った青春の葛藤と成長を描いた。

起承転結の構成が際立った「LOVE YOURSELF」シリーズでは、「真の愛の始まりは、自分自身を愛すること」というメッセージを届けた。カール・グスタフ・ユングの心理学の概念である、ペルソナ(PERSONA)と影(SHADOW)、自我(EGO)を主要キーワードとして取り入れた「MAP OF THE SOUL」シリーズは、彼らが世界的なスターのイメージと実際の姿の隔たりによる混乱、それに対して悩みながら悟ったことを打ち明け、ミュージシャンとして召命を蘇らせたアルバムだ。

新しいチャプター(本の章、歴史の重要な地点)の始まりを知らせるニューアルバム「Proof」は、3枚のCDで構成されている。何よりも、普通のベストアルバムではなく、彼らの過去と現在、未来を網羅するコレクションの形式に注目が集まっている。所属事務所のBIGHIT MUSICは、「デビューしてから9年間の活動が詰め込まれたアンソロジー(Anthology)アルバムだ」と紹介した。

無数の“血、汗、涙”を流しながら成長してきたグループであるだけに、トラックリストの面々も多彩である。2013年7月に無料音源として公開した未発売曲「Born Singer」のリマスターバージョンで、CDリリースのスタートを切ったBTSは、「No More Dream」から始まり「N.O」「Boy In Luv」「Danger」「I NEED U」「RUN」「FIRE」「BLOOD、SWEAT, TEARS」「春の日」「DNA」「FAKE LOVE」「IDOL」「Boy With Luv(Feat. Halsey)」「ON」「Dynamite」「Life Goes On」「Butter」まで、歴代アルバムのタイトル曲を発売順で収録した。ニューアルバムのタイトル曲で、新曲の「Yet To Come」は、最後のトラックとして収録された。

新曲「RUN BTS」で始まる2番目のCDは、RMのソロ曲「Intro:Persona」と団体曲「Stay」、ジンのソロ曲「Moon」、ジン&J-HOPE&ジョングクのユニット曲「Jamais Vu」、SUGAのソロ曲「Trivia 轉:Seesaw」、ラッパーライン(RM&SUGA&J-HOPE)のユニット曲「BTS Cypher PT.3:KILLER」、J-HOPEのソロ曲「Outro:Ego」、ラッパーラインの別のユニット曲「Her」、ジミンのソロ曲「Filter」、ジミンとVのデュエット曲「Friends」、Vのソロ曲「Singularity」、ボーカルライン(ジン&ジミン&V&ジョングク)のユニット曲「00:00(Zero O'Clock)」、ジョングクのソロ曲「Euphoria」、ボーカルラインの別のユニット曲「dimple」の15曲が収録された。団体曲では、目立たなかった7人7色の個性と、好みが表れているトラックリストだ。

ファンから反響を呼んだのは、CDでのみ聴くことができる最後のCD収録曲だ。こちらは、既存の発売曲「JUMP」のデモバージョンをはじめ「BOY IN LUV(Demo Ver.)」「I NEED U(Demo Ver.)」「フンタン少年団(Demo Ver.)」「Young Forever(RM Demo Ver.)」「Spring Day(V Demo Ver.)」「DNA(j-hope Demo Ver.)」「Epiphany(Jin Demo Ver.)」「Seesaw(Demo Ver.)」が収録されている。それだけでなく、RMがプロデューサーのPdoggと手掛けた未発売曲「曖昧な仲(Ambiguous)」、RMとJ-HOPEが参加した未発売曲「引用符」、SUGAのミックステープ収録曲「Tony Montana」のジミン参加バージョン、ジョングクの未発売ソロ曲「Still With You(Acapella)」、ARMY(BTSのファン)に対する感謝と愛の気持ちを込めた新しいファンソング「For Youth」まで、全14曲が収録されている。3曲の新曲「Yet To Come」「RUN BTS」「For Youth」に、未発売曲「曖昧な仲(Ambiguous)」「引用符」まで加えると、BTSが世間に初めて披露する新曲は、5曲に及ぶ。


「アイドルのどんでん返し」を見せたBTS、彼らが永遠を証明してきた歴史

新しいアルバムを貫くテーマは、タイトルの通り「Proof」(証明)だ。BTSの9年は、多くの“証明”が散りばめられた時間だった。

「ダブルスタンダードと数々の反対の中で限界を壊した単なるアイドルのどんでん返し」(2013年6月、「2 COOL 4 SKOOL」の収録曲「We are Bulletproof Pt.2」歌詞より)を予告したBTSは、デビューショーケースで「最近、新人アイドルが生き残るのは難しいという話をする方が多いが、最後まで生き残って大衆から愛をもらうグループになる」と明かした。2013年7月に行ったNewsenとの初のインタビューでは「新人賞という腕章を身に着け、後に有名になってもデビューした年から注目された子たちだと証明したい」と話していた。そしてBTSはその年、新人賞のトロフィーを握った。

世間の偏見と抑圧からBTSだけの価値を守る過程には、必然的な成長痛が続いた。「証明すると大声で叫んだが、世の期待値とあまりにも合わないのではないかと恐れていた」(2013年「Born Singer」の歌詞より)デビュー初期を過ぎて「番組でカットされるなんて数えきれないほど多い」(2017年「LOVE YOURSELF 承“Her”」の「海」歌詞より)、そんな時期も通過した。

世界的な歌手になった後の歩みも、容易なものではなかった。BTSはミリオンセラーの達成、ビルボードチャートにランクイン、「ビルボード・ミュージック・アワード」受賞などの快挙を成し遂げた。そんな世界的なスターになった時期には「どこへ、どのように登っていかなければならないのか。下りる時はどれくらい下りなければならないのか」(2017年「LOVE YOURSELF 承“Her”」の「躊躇と恐れ」歌詞より)という恐怖に苦しめられた。空ほど高くなった地位、広くなった公演会場の規模に、現実逃避を夢見た瞬間も存在した。

それにもかかわらず消えない初心は、各種韓国国内での授賞式で大賞を席巻、大規模スタジアムツアー、ビルボードのメインチャート同時1位、「アメリカン・ミュージック・アワード」で大賞受賞、グラミー賞の候補など、K-POP史上例のない成果に帰結した。現時点でBTSは、「否定的な視線と試練も防ぎ、鉄になった証明」(2020年「MAP OF THE SOUL:7」の収録曲「We Are Bulletproof:The Eternal」歌詞より)をしたグループとして認識されている。


「Yet To Come」終わらない花様年華

BTSは今回のアルバムを通じて、過去を振り返ることにとどまらず、現在進行形である花様年華(人生で最も美しく輝く瞬間)への期待とときめきまで歌った。

タイトル曲「Yet To Come」の副題「The Most Beautiful Moment(最も美しい瞬間)」と「You and I, best moment is yet to come(君と僕、最高の瞬間はまだ来ていない)」という希望に満ちた歌詞は、まだ到来していない花様年華に対する7人の確信と期待が込められている。ARMYとともに大胆な旅程を続けることで、一層美しい瞬間を作り出さなければという意志表明とも取れる。

昨日に安住することなく、より良い明日を創ろうという方向性は、より確固たるものだった。BTSは“花様年華”シリーズを成功させた後、記者とのインタビューで「この作品を超える次回作を作らなければならないというプレッシャーが大きい」と告白しながらも、「BTSらしい新曲で愛される自信がある」と明かした。2016年、初めて体操競技場で行ったコンサートでは「美しい瞬間だが花様年華ではない、花様年華という本の1ページをめくるような瞬間であったら嬉しい。みなさんと一緒に過ごす瞬間が花様年華だ。僕たちはこれからが始まりだ」と、新しいページを描いていくことを約束した。

今日のBTSが願う花様年華は、単に数値的な成果には限られない。昨年5月の「Butter」発売記念記者懇談会では、彼らの未来や存在意義を最大の話題として挙げ、「『グラミー賞』をはじめ、様々な成果も当然重要だが、僕らがBTSとしてどのような価値を実現していくべきか、どのようなものを追いかければ、この産業で意味のある存在として残ることができるのかという悩みが大きい」と明かした。

常に終着点はARMYだ。昨年11月、米ロサンゼルのSoFiスタジアムで行われたコンサートの記者懇談会で、“変わらない花様年華”に関する質問を受けたBTSは「いつもARMYのみなさんが一緒にいてくれたから、このように長い間一緒にできているんだと思う。ARMYの声援のおかげで僕たちが生きているんだなと、改めて気づいた」と答えた。

その後、今年4月にラスベガスのアレジアント・スタジアムでのコンサートで、これまで9年間の原動力としてファンの愛を挙げながら「唯一確信できることは、みなさんの愛を当然だと思わないということだ。本当にありがたく、これからも僕たちはもっと素敵に、一生懸命にやっていく」と伝えた。

BTSとARMYがともに歩む道が続く限り、まだ見ぬ未来も彼らには特別な形の花様年華として記録されることだろう。

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記者 : ファン・ヘジン