チェ・ソンウン、Netflix「アンナラスマナラ -魔法の旋律-」でチ・チャンウク&ファン・イニョプと共演“先輩のおかげで…”

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写真=Netflix
「怪物新人? とてもありがたいですが、そうは思わなくてプレッシャーは感じません」

チェ・ソンウンは11日午前、マイデイリーとビデオインタビューを行った。今月6日に公開されたNetflixシリーズ「アンナラスマナラ -魔法の旋律-」で世界中の視聴者と会った彼女は作品について語った。

同作は、夢を失った少女ユン・アイ(チェ・ソンウン)と夢を強要される少年ナ・イルドゥン(ファン・イニョプ)の前に、ある日突然ミステリアスなマジシャンのリウル(チ・チャンウク)が現れることから繰り広げられる物語を描いたファンタジーミュージックドラマだ。作家のハ・イルグォンの同名のウェブ漫画が原作で、ドラマ「梨泰院(イテウォン)クラス」のキム・ソンユン監督が演出を手掛けた。

作中、チェ・ソンウンは事業に失敗して消えた父に代わり、幼い妹と厳しい毎日を過ごしているユン・アイ役に扮した。彼女は夢を追うには厳しい現実により、早く大人になることを望んでいる人物だ。

この日、彼女は「(ドラマが)公開される前にこの作品を見ましたが、確実にあの時に見た感じと、観客の方々が見る時の感じは違いました。今になって作業を終えて(作品を)送り出す、仕上げるという気がしました。さっぱりしますが、残念でもあります。一方では多くの方々が好きになってくださって、ご覧になってくださり嬉しいです」と、完成した作品を鑑賞した気持ちを語った。

動画配信サ―ビスランキング集計サイト「FlixPatrol」によると「アンナラスマナラ」は5月8日、Netflixテレビ番組部門で世界4位を記録した。これは公開されてから翌日7日の7位より、3位上昇した数値だ。また合計13ヶ国で1位を獲得するなど、世界中で人気を博している。

「韓国では珍しいジャンルだったので、韓国をはじめ海外での反応が気になりました。実はランクを見て、特に何も思いませんでした。『あ、そうなんだ』という感じでした」

彼女はキム・ソンユン監督のおかげで、この作品に出演することになった。キム・ソンユン監督と会った時、彼女は「出演したい」と伝え、会話すればするほど愉快で、一緒に作業すると楽しそうだと感じたという。色々と感じて学べるという考え、キム・ソンユン監督への好奇心。それが「アンナラスマナラ」への彼女の好奇心を刺激した。

キム・ソンユン監督との撮影も楽しかったと明かした彼女は「監督はとても率直です。作品の中で、アイの役割についてたくさん悩んでいました。どうすれば視聴者の皆さんがアイの立場になって作品を見てくれるのかなど、このような点についてよく話し合いました」とし「私の意見も多く受け入れてくださり、台本と演技についてはっきりとアドバイスしてくださいました。とても大変でしたが、良かったです」と素直な気持ちを明かした。

大人気を博した原作だったため、原作ファンの反応も心配になったと明かし、原作を見て撮影に参加したという彼女は「監督が『梨泰院クラス』を手掛けました。原作がある作品に参加する時、もちろん俳優たちはプレッシャーを感じますが『原作は原作で、自分が表現する作品は別の作品』だと。『負担を感じなくてもいい』と言われてから、心が楽になりました。それで気楽に撮影に参加しました」と当時を語った。

ただし、ファンタジーミュージックドラマであるだけに、一生懸命に歌の練習もしたという。撮影を開始する数ヶ月前からレッスンを受け、収録現場になれるため、録音室にも通った彼女は、歌の順番を覚えるため、スタッフと一生懸命に練習した。

「歌は上手ではないです。歌に慣れて、歌で感情を表現することにおいて、時間が結構かかりました。スタッフの方々にたくさん助けていただきました。歌や音楽が入るシーンを準備しながら『どうすれば自然に表現できるかな』と悩みました」

作品で息を合わせたチ・チャンウクについては「温かいエネルギーを持った俳優だなと感じました。第一印象から最後の撮影が終わるまで(その印象は)同じでした。作品に参加する時、リウルについてアイが持っている感情を先輩との作業を通じて感じることができました。ありがたく思っています」とし「撮影現場で気に入らなかったり、もう一度撮影したいと思った時、先輩が『君の思うままにして』という表情と眼差しを見せてくださり力になりました。現場での主人公としての姿勢、スタッフとのコミュニケーションの方法、仲間の俳優たちとの関係について色々と学ぶことができました。チ・チャンウク先輩のおかげで、アイ役にもっと集中することができました」と感謝の言葉を伝えた。

彼女と共に初々しいロマンスを披露したファン・イニョプについては「実際もとても優しく、才能が多い方です。最初から最後までとても魅力的な方だなと思いました」とし「この魅力がイルドゥンという人物によく溶け込んだなと思いました。そしてイルドゥンという役が彼に出会い、もっと可愛くて魅力的に描かれたと思います」とファン・イニョプを絶賛した。

作中でリウル、アイ、イルドゥンは皆がそれぞれの悩みを持っている“不完全な存在”だった。このような悩みに共感した部分はあったのかと聞くと、彼女は「3人の悩みをすべて持っています。個人的にはイルドゥンやリウルに近いのではないかと思います。成績が良かったというよりかは、ずっと前に進まないといけないというプレッシャーを感じていました」とし「アイの場合、現実的な問題にぶつかって夢を諦めます。アイのように厳しい現実ではないとしても、ほとんどの人が望まない人生を過ごしています。少しはやりたいことをやってもいいじゃないかなと思います」と自身の考えを明かした。

「アンナラスマナラ」では理想の大人像について何度も言及した。ユン・アイを演じた彼女が考える“本物の大人”とはどんな人物だろうか。またこれからどんな大人、どんな演技者になりたいのか。

彼女は「子どもたちは周りの状況や他人に対して、純粋さと好奇心を持って生きています。やりたいことについて好奇心を持って、夢を見るその気持ち。そのように生きていけば、いい大人になれると思います。それがいい俳優と繋がっていると思います。人間と俳優を分けることもできないですし。他人と自分、周りの世界への好奇心、純粋な心、関心を持って生きていたら、もっと良い演技ができると思います」と明かした。

そしてこの作品で最も癒された瞬間として、アイが子ども時代のアイに会うシーンを選んだ。彼女は「多くの方々がそう感じると思います。子ども時代の自分に出会い、その子から癒されるシーンに私も癒されました。そのシーンが最も印象的ですね」と語った。

「過去の自分に会えたとしたら『もっと自分を信じてもいいよ』と応援のメッセージを伝えたいです。頑張って生きている自分を応援してあげたいです。未来の自分へも同じです」

そして彼女は、自分を責め立てるタイプだと告白した。彼女は「少し(自分を)責め立てるタイプです。いい話やアドバイス、直してほしい部分、悪い話などをもっと鮮明に覚えています。長所よりは短所に集中します。それで自分を苦しめる時もあります」と語った。

デビュー時から好評を受け“怪物新人”という修飾語を得たが、自身はそう思わずプレッシャーも感じないというチェ・ソンウン。彼女は昨年、総合編成チャンネルJTBC「怪物」、今年は映画「十ヶ月のミレ」で2年連続新人演技賞にノミネートされた。彼女は「ノミネートされただけも感謝しています。『十ヶ月のミレ』の場合、ずっと前に撮影したのにノミネートされました。23歳か22歳の時に撮影したので、実感が湧かないです。それでも2年連続『百想(ペクサン)芸術大賞』に参加できて嬉しいです」と素直な気持ちを明かした。

今後どんな女優になりたいのかと再び質問すると、彼女はしばらく悩んでから「今はいい人がいい俳優になると思っています。心を開いて他人や周りのことを受け入れられる状態になった時」とし「人間チェ・ソンウンとして幸せになれれば、演技するチェ・ソンウンもいい演技ができると思います」と伝えた。

記者 : カン・ダユン