“少女時代 スヨンの姉”チェ・スジン「『壁抜け男』で妹に褒められて違和感があった」

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写真=SHOW NOTE
「SBSテレビ芸能」で妹に送るビデオレターを撮りながら、大きな瞳で涙ぐんだミュージカル女優がいる。チェ・スジンだ。小さい頃からガールズグループの活動のため、家族と一緒に過ごす時間が多くなかった妹のスヨン(少女時代)に対する懐かしい気持ちで涙ぐんだ姉は、実は妹に対してだけ涙もろいわけではなさそうだ。

最近、ミュージカル「HEY、ZANNA!」でも、最後の公演を終えた後のカーテンコールで、ファンからの声援をありがたく思うあまり、涙をこらえることができなかった女優であるためだ。「壁抜け男」でイザベルを演じるチェ・スジンに、弘益(ホンイク)大学大学路のアートセンターでインタビューを行った。

―”ソングスルー”ミュージカルは初めてだと思うが。

チェ・スジン:“ソングスルー”(song-through:台詞が最小限で歌を中心に進行されるミュージカル)作品は初めて。今まで演じて来た作品の中で同じような作品はなかった。毎回作品を通じて「こういうことが違うんだ」と感じ、「こういう新しさがあるんだ」と学んでいる。“ソングスルー”なので、観客が歌を集中して聞く必要がある。

歌で伝えることを学べるだろうなと思い、負担よりは良いことのほうが多かった。感情に訴えることを演技で表現できれば、ソングスルーは「私の心を埋め尽くしたあの人は何処に」のような歌で、所々軽く息を入れるような形でスキルを学ぶことが出来る。スキルの面でたくさん学んでいる。

―イザベルの夫は、今の時代だとイザベルに離婚されても十分なタチの悪い夫だ。それにもかかわらず、イザベルはなぜ、こんな夫と不幸な結婚生活を続けるのだろうか。

チェ・スジン:台本を最初読んだ時、一番に浮かんだ疑問だった。今の時代を生きる私としては、理解できなかったから。(台本にはないが)俳優同士でイザベルの事情を作った。俳優たちで作ったイザベルの事情はこういうことである。

イザベルの家が娘婿の検事に何か弱点を握られていて、よく思われなければなけれならない状況にある。妻のイザベルがよく思われないとイザベルの家がつぶれるかもしれない状況なので、検事に従順になるしかないという事情。1日に1時間外出できることを幸せに思う女性として見ている。

―デュティユルはイザベルが好きだが、告白できない気の弱い男だ。チェ・スジンさんの周りには、デュティユルのようにスジンさんが好きでも告白できない気の弱い男はいたか?

チェ・スジン:私のことが好きだと告白されたことはあっても、好きでも告白できない男性はいなかった(笑) でも、私が先に好きにならないと、誰かが私に近づくからといって心が動じたりしない。

―冬なのに舞台の服装は夏だ。寒くないのか?

チェ・スジン:本当に寒い。周りの知り合いから「どうしてあなただけ半袖なの?」と言われる。他のキャラクターはコートを着て出ることで温かくできるが、私だけ出来ないので「欲求不満ではないか?」と冗談交じりの反応もある(笑)

―お母様が声楽家出身だ。スジンさんのどこを長所だとおっしゃるのか。

チェ・スジン:私の声は、明るいというより、悲しい感じが強い。悲しい歌に似合う声。イザベルが歌う歌には、叙情的な歌が多い。キャラクターと声が似合うと言ってくれる。昔は私の短所をよく指摘してくれた。でも、最近は高音域の音を上手く引き出すと褒めてくれる。

―最近の出演作が「HEY、ZANNA!」だった。

チェ・スジン:一人でのキャスティングより、ダブルキャスティングは、休みがあってコンディションの調節が簡単である。ダブルキャスティングなのを残念に思ったのは初めて(笑) 一人でのキャスティングにしてほしいと思ったほど面白かった。公演がない日にも劇場に行きたいと思うほど良かった。私がなぜ舞台に立つのか、なぜ演技をするのか、なぜ、歌わなければならないのかについてたくさん考えさせてくれた作品だ。

「壁抜け男」のイザベルを演じるにおいて、万が一完璧でない部分があるとすれば、昔だったら自らを急かせ鞭を打っていた。だが、毎回の公演を楽しみながら演じることが重要だということを「HEY、ZANNA!」が教えてくれた。振り返る余裕ができた。

―妹のスヨンは、姉の公演を見て何と言ったのか?

チェ・スジン:スヨンは今まで褒めてくれたことはない。「お姉ちゃん、お疲れ」くらい?例えば「このシーンどうだった」と聞くと、昔は妹が足りない部分をよく指摘してくれた。実は妹が指摘してくれる前に、観客の評価や演出家の先生の指摘を受けていて、自身が直すべき点を分かっていた。

だから、妹のせいで傷ついたりはしなかった。「なぜ妹が良いことを言ってくれないのかな」という寂しい気持ちよりは「同じところを指摘されたな」と思った。でも、今回は「最初の節を歌う時から生き生きとしていた」とか「お姉ちゃんのディクションがよく聞こえた」という風に褒めてくれて、違和感があった。

―「SBSテレビ芸能」で妹へのビデオレターを撮っている途中、いきなり涙ぐんだ。

チェ・スジン:スヨンも「なぜ泣いたの?」と驚いた。驚いた反応がおかしかった。家族の話をすると普通何かがこみ上げるじゃない。妹に会いたくて涙ぐんだ。アイドルだったので、小さい頃から家にあまり帰って来られなかった妹を後ろで見守っていたので、気の毒に思う気持ちがある。

―インタビューを通じてスヨンさんに伝えたいことは?

チェ・スジン:妹は、扁桃腺が腫れて苦労した。今回のアルバムもたくさん愛されるはずなので、緊張よりはときめく気持ちで、ファンの反応を待って欲しい。初心に戻り、頑張って欲しいの。これが姉の願い。

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記者 : パク・ジョンファン