「カンチョリ」の母キム・ヘスク、映画に言及しながら涙…“私たちの姿を描いた映画”

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映画「カンチョリ」マスコミ向け試写会開催「うちの映画では本当に殴り、殴られた」

映画「カンチョリ」に登場する母親は、ワンピースを着てつばひろ帽子を被ってサングラスをかける。それで銭湯の煙突の上に登って空を眺める。見守っている人たちははらはらする光景に息を飲むが、当事者は全くもって平気だ。息子にイベントを願い、歌を求めるほど余裕がある。

25日午後、ソウル城東(ソンドン)区CGV往十里(ワンシムニ)店で映画「カンチョリ」のマスコミ向け試写会が行われた。試写会直後に設けられた記者懇談会には演出を担当したアン・グォンテ監督と俳優ユ・アイン、キム・ヘスク、キム・ソンオ、チョン・ユミ、イ・シオンが出席した。

「カンチョリ」はいつも事故を起こす病気の母親スニ(キム・ヘスク)と生きていく息子カンチョル(ユ・アイン)が母を救うため奮闘する話を描いた映画である。キム・ジョンテとキム・ソンオは組織のボスであるサンゴン役と2番手であるフィゴン役をそれぞれ演じる。チョン・ユミは旅をする間、カンチョルと友達になるスジ役に、イ・シオンはカンチョルの幼馴染のジョンス役に扮した。

「カンチョリ」は釜山(プサン)を背景にしている。アン・グォンテ監督はもちろん、女優キム・ヘスクとチョン・ユミ、イ・シオンの故郷も釜山だ。キム・ヘスクとイ・シオンは終始自然に釜山訛りで話し、大邱(テグ)が故郷であるユ・アインにも方言を使う演技は割と簡単だった。ユ・アインは「大邱と釜山は方言が微妙に違う。その部分だけを少しずつ直しながら演技した」と伝えた。

キム・ヘスクは「カンチョリ」に対し、「私たち一人、一人の姿だったと思う。人間の、一人の男の人生を最も率直で素直に描き出したと思う」と自評し「実はうちの母が体調が悪い。時々精神がおかしくなったりするが、スニを演じながらこれからの私の姿なのかも知れないという気がした」と言った。キム・ヘスクは同日、記者懇談会でいきなり感情がこみあげてきて涙を流した。

キム・ヘスクは「カンチョリ」だけでなく、同じ日に公開する映画「ソウォン 願い」にも登場する。キム・ヘスクは「『カンチョリ』の前に『ソウォン 願い』のシナリオを受け、紆余曲折の末に再び構成され、同じ役への出演を提案された。断ることもできず、やむを得ず『カンチョリ』撮影を終えて『ソウォン 願い』を撮影した」と説明した。「同じ日に公開されると言われ、眠れなかった」と打ち明けたキム・ヘスクは「私の意思とは関係なくそうなった」と恥ずかしそうに言った。

「よいではないか」(2007)以来6年ぶりにユ・アインと再会したチョン・ユミは「残念な部分もあるが、ユ・アインと一緒だったので心強かった」と微笑んだ。

劇中でリアルなアクションシーンをこなしたキム・ソンオは「うちの映画は、本当に殴って殴られた。僕がユ・アインに殴られると、イ・シオンを殴ったりした」と打ち明けた。イ・シオンは「劇中でキム・ソンオに踏まれるシーンを撮影する途中、肋骨に細かいひびが入って1ヶ月間病院に通った」と付け加えた。

「カンチョリ」は韓国で10月2日に公開される。

記者 : イ・ジョンミン、イ・オンヒョク 写真 : イ・ジョンミン