Vol.2 ― 「男子取扱説明書」イ・シヨン“ボクシングの韓国代表は想像もできないこと”

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女優イ・シヨンが本格的に二束のわらじを履く。女優として先に活動を始めたが、演技のために始めたボクシングに打ち込むようになり、とうとう仁川(インチョン)市庁ボクシングチームに正式に入団してプロボクサーになった。

初め、イ・シヨンに向けられた視線は、好意的なものではなかった。女優がボクシングをするという話に「すぐに辞めるだろう」という視線もあった。ボクシングをすると言いながら、拳を握る女優が信じるに足りないというボクシング選手たちもいたことだろう。

しかしイ・シヨンは、粘りと努力する姿勢で彼らの憂慮を払いのけ、第66回全国アマチュアボクシング選手権大会兼2013年韓国代表選手選抜48Kg以下級で準優勝、第7回女子新人アマチュアボクシング大会48Kg以下級と第33回会長杯全国アマチュアボクシング大会48Kg以下級で優勝するなどして、ボクサーとしても頭角を現わした。長い間真摯な態度でボクシングに取り組む彼女の姿に、人々の視線も好意的なものへと変わった。ボクシングに対する関心もさらに高くなった。ボクシング界とイ・シヨンにとって、互いに利益になっているわけだ。

インタビューのために会ったイ・シヨンに、記事に対する書き込みの中で「後にイ・シヨンストーリーとして映画を作ったらヒットしそう」という内容があったと伝えると、彼女は「そんなふうに言ってもらえること自体が光栄なこと。想像もできなかったこと。映画になることはないと思うが、誰かがそんなふうに想像しているという事実が、衝撃的なほど有難い」と、感謝の気持ちを伝えた。

またボクシングチーム入団の感想を問うと、「とても光栄なこと」と言いながら、「当然のことながら、もっと熱心に取り組まなければならない。以前、大会に出る時は『一生懸命頑張ります』と言ったけれど、今はそんな話をしてはいけない。当然のこととして熱心に取り組まなければならない。うまく適応して頑張らなければならないが、心配が先立ったりする。温かく見守ってくれたら嬉しい」と言った。

今ではボクシングとイ・シヨンは、切っても切れない関係だ。演技をしている時もボクシングという単語が付いて回る。そのため、ボクシングに関する作品への出演依頼を受けた時は、より慎重にならざるを得ない。

彼女は、「(出演依頼を受けた)シノプシス(ドラマや舞台など作品のあらすじ)の中に、主人公がボクシングをする作品があった。今後も悩まなければならない問題だと思う」と明らかにした。

続いて「作品に出演する時は、そのキャラクターとして見えなければならない。それは私がすべきことでもある。ボクシングをする役を引き受けた時、良い効果が出るか、良くない効果が出るか……。私のレベルと経歴から考えても、まだよく分からなかった。周りからアドバイスをもらっても、最後は自分で選択しなければならないけど、まだ私がそのようなことを判断するには確実性がなく、経験不足だと感じる。そのようなオファーが来れば感謝するが、今はまだ考え悩まなければならない問題だと思う」と付け加えた。

イ・シヨンはこの様に悩んではいるが、女優としての彼女とボクシング選手としての彼女には確かな線が引かれたようだ。ボクサーのイメージが強いせいで、もうすぐ封切りする「男子取扱説明書」でもボクシング選手の感じが出たらどうしようかと心配したことも事実だ。しかし周囲の話をまとめた結果、「男子取扱説明書」でイ・シヨンが引き受けたキャラクターのチェ・ボナとボクシング選手イ・シヨンのイメージは、オーバーラップしていないと言う。

これからイ・シヨンは、「男子取扱説明書」の後にも上半期にホラー映画「物語」の公開を控えている。その後の次期作はまだ決まっていない状況だ。ボクシング選手としての計画はどうだろうか?

イ・シヨンは、「長い目標はまだ決めていない。演技もそれと同じ。考えてもいない方向に進むこともある。どうなるかは分からないが、現在は後悔せずに一生懸命取り組もうとする主義。私が漠然と何かを望むのは欲張っているように思う」と明らかにした。

また韓国代表の抜擢についての周囲の期待に対しては、「想像もできないこと。現実的にはそうならないと思う」とへりくだった態度をとった。

イ・シヨンは、ボクシング選手として本格的な訓練に入る前に「男子取扱説明書」でファンと会う。「男子取扱説明書」は、ありふれている“国民的な平凡女”のチェ・ボナ(イ・シヨン)が、男子取扱説明書を偶然手にし、韓流トップスターのイ・スンジェ(オ・ジョンセ)にそれを使うようになりながら起きるラブストーリーを描いた作品だ。韓国では2月14日のバレンタインデーに封切りされる。

記者 : キム・ミリ