もう4月だというのに…“主演女優賞の候補がいない韓国映画界”

OSEN |

4月にも韓国映画界での女優たちの劣勢は続きそうだ。今年ももう3ヶ月が経った時点、映画界では男優主演賞の候補は溢れているのに、主演女優賞の候補はこれと言った候補を挙げられないほど、女優たちの姿が見当たらない。

2013年第1四半期の映画の特徴は「主演男優賞」候補だけが多いということだ。取り分け男性主演の映画が多く、またこれらの映画が成功し、俳優たちはシンドロームの主人公となった。青春スターたちよりは、観客に信頼を与える中年の俳優たちの“固技”が目立った。

第1四半期の話題作の興行成績をランキング順に並べると、約1274万人を動員した「7番房の奇跡」が1位、約716万人を動員した「ベルリン」と約454万人を動員した「新しき世界」がそれぞれ2位と3位を獲得した。そして「結界の男」と昨年12月25日に公開された「ザ・タワー 超高層ビル大火災」が4位と5位となった。130万人を突破した「パパロッティ」と「恋愛の温度」が善戦している。その他にも「サウスバウンド/南へ走れ」「男子取扱説明書」「怒りの倫理学」などがある。

シンドロームの主人公は「7番房の奇跡」のリュ・スンリョン、「新しき世界」のファン・ジョンミンで、「ベルリン」のハ・ジョンウは、初のアクション演技に挑戦し好評を受けた。「結界の男」のパク・シニャンはヤクザコメディを復活させ、スクリーンを縦横無尽する熱演を見せており、久しぶりに復帰したハン・ソッキュは「ベルリン」と「パパロッティ」を相次いで披露し、重い存在感をアピールした。その他にも「男子取扱説明書」のオ・ジョンセなどが、新しい演技に挑戦、忠武路(チュンムロ:韓国映画の中心地)の男子俳優たちの底力を見せ付けた。

一方、女優たちの活躍は、これに比べると微々たる水準だった。「ベルリン」と「新しき世界」の“3男1女”の構図で1女を担当したチョン・ジヒョンとソン・ジヒョが観客の脳裏に残った女優たちで、主人公として映画の全面に出た女優は「男子取扱説明書」のイ・シヨン、「恋愛の温度」のキム・ミニぐらいだ。

このような状況は4月にも続きそうだ。4月の韓国映画の話題作は「伝説の拳」と「ランニングマン」で、「伝説の拳」はファン・ジョンミン、ユ・ジュンサン、ユン・ジェムンなど、男前な俳優たちの共演が印象的な映画だ。「ランニングマン」もまた、実力派俳優シン・ハギュンが、デビュー以来初めてタフで愉快なアクション演技を披露したことから注目を浴びている。最近観客から大きな人気を博しているマ・ドンソクは、「トガニ 幼き瞳の告発」の芸能界バージョンと呼ばれる「ノリゲ」で初の単独主演を務める。

オム・ジョンファ、キム・ヒョジン主演の「終わりと始まり」が公開される予定だが、この映画は2009年に公開されたオムニバス映画「オガムド」の4番目のエピソードを長編にのばした作品であることを勘案すると、今年注目すべき女優の作品とは言い難い。そのような中で、昨年釜山国際映画祭で好評を受けた「公正社会」の主人公チャン・ヨンナムが女優として熱演する予定だ。

記者 : チェ・ナヨン