「ユン・ゲサンのOne Table」2人の男の純粋な食卓

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主婦たちのロマンであるアイランドテーブルに様々な調理道具がそろって置かれ、冷蔵庫には食材の賞味期限を書いたメモが張ってある。そして、おぼろげな目つきをした俳優がその前に立つと、まるでグラビア撮影のように見える。ここは、ケーブルチャンネルO'live「ユン・ゲサンのOne Table」の撮影現場である三成洞(サムソンドン)の合宿所だ。アイランドテーブル越しのキッチンの手前に3~4台のカメラを並べ、設置が終わるとすぐにこの小さなキッチンの主人であるユン・ゲサンとクォン・セインが入ってくる。

「あれ、これ前にカキ氷を作った時に使った機械じゃないの?わぁ~!」(ユン・ゲサン)

入ってすぐ、新しい調理器具の登場に気付き子供のようにはしゃぐ2人だが、エプロンを巻いた姿が非常に自然で、本物の料理人のように見える。ベランダにはクォン・セインが食材として育てているニラが依然と横になっていて、フェンスの向こうには茂った木が見え、さらに気分を良くする。これが「ユン・ゲサンのOne Table」のとある午後の風景。

今日は2人の男が“柚子カキ氷”と“うなぎの蒲焼き”にチャレンジするようだ。

「この前はどうやったっけ?」(クォン・セイン)

「取りあえず、作って食べてみよう」(ユン・ゲサン)

クォン・セインがすぐに氷を用意し、それを機械に入れて削る。

「このくらいでいいのかな?」(クォン・セイン)

突然手を氷の中に入れ、氷が削られた状態を確認する。それを見たカメラの向こうにいる制作陣はしばらくの間、「えぇ~」とひいたようなリアクションを見せるが、すぐに笑い出す。

続いて取り掛かったのはメイン料理の“うなぎの蒲焼き”。

「まずは、うなぎをキッチンタオルで拭かないと」(ユン・ゲサン)

作ったことがない料理なので、2人はユン・ゲサンが持ってきた“お姉さんのレシピ”をきちんと読みながら調理してみる。スタッフたち全員がこの2人を見守っているが、材料の調達以外は一切彼らに介入しない。うまくいってもいかなくても、ユン・ゲサンとクォン・セインが作るそのままの料理を出すことを目指しているため、2人の会話と彼らの手作り料理だけがテーブルに上がる。それが「ユン・ゲサンのOne Table」だ。

これからも、“まさに正解の味”を出したいと思うユン・ゲサンと“僕たちならではの料理”を作りたいと思うクォン・セインが一緒に到達する最終地点の味は、まだ保障できない。しかし、「ユン・ゲサンのOne Table」は愛する人々に美味しい料理を作ってあげたいという気持ちから始まった食卓であり、失敗し続けても正直に作り出す食卓である。この純粋な気持ちのため、もうすぐ迎える2人の男の最後の晩餐が楽しみである。

記者 : イ・ギョンジン、写真 : チェ・ギウォン、編集 : チャン・ギョンジン、翻訳 : ナ・ウンジョン