チャ・テヒョン「2000万俳優?実は2500万俳優です」

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俳優チャ・テヒョン、85億ウォン(約6億円)が投入された大作映画「風と共に去りぬ」(キム・ジュホ監督)で夏の映画界を攻略する。時代劇、超大作、そして夏の映画市場、いずれもチャ・テヒョンにとっては初めてだ。それだけ、彼には特別な意味を持っている映画だといえる。“興行成績2000万の俳優”とも呼ばれるチャ・テヒョンは、今回も彼特有の親しみやすく、ユーモアの溢れる演技で観客にアピールする。常に観客がチャ・テヒョンという俳優に求めるものを、きちんと見せてくれる彼は「2000、2500万を超え3000万俳優になる」と、明るく笑って見せた。

―初の時代劇だが、違和感はなかったのか?

チャ・テヒョン:「違和感があったらどうしよう」と心配していたが、違和感はなかった。扮装テストをした時に、時代劇の扮装をした姿が自分の目にも違和感なく映ったので、勇気を得ることができた。幸いだと思った。

―大作は初めてだ。負担もかなりあると思う。また、実の兄が制作した映画なのでさらに負担に感じることはなかったのか?

チャ・テヒョン:兄にとって「動画をクリックしただけなのに」以来これが2本目の映画だ。負担というよりは気になった。映画というのは、作る前までは大変だが、作ってからは別の問題だ。作るのも大変だが、作られるまでが本当に厳しい。それを見ることが大変だ。しかし、結果が出る段階は一段と楽になる。興行成績に関係なく、今までだけで判断すると中間以上はしたと思う。ここまでコストをかけた映画は始めてなので、プライドも感じる。夏の公開は初めてだ。他の夏の大作の比較対象に至るということ自体が光栄だ。誰が見ても同等な競合作品として対決すること自体が、僕の俳優人生において大きな意味を持っている。色んな面で意味のある映画だ。

―“興行成績2000万の俳優”とも呼ばれるが。

チャ・テヒョン:「過速スキャンダル」「猟奇的な彼女」は大ヒットだったし、そこそこヒットした映画が多かった。まあ、つぶれた映画もあったけど(笑) なので、平均してみると約2000万で6~7位にランクされたという記事を読んだ。それを見て「自分はかなり上位圏にランクインしているな」と思った。気持ちよかった。「過速スキャンダル」でぐっと上がったと思う。2000万俳優と言っていたが、全部合わせると2500万くらいある。ハハ。でもそれもおかしいので、この映画が早く500万を超えて“3000万”と言ったほうが、さっぱりしていて良いと思う。

―自然な演技の秘訣は?

チャ・テヒョン:母や父から演技を教わるときに、話すように教わった。劇団だったら違っていたと思うが、母が声優だからか、特に自然な演技を中心に学んだ。そういったことを、たくさん教えてくれた。だから自然に話すような演技をするようになったと思う。

―研究や練習をあまりしていないように見えても、現場では素晴らしい俳優と評価されたりするが?

チャ・テヒョン:実は(研究や練習をしているということを)アピールするタイプではない。例えば映画「奇跡のジョッキー」の場合、騎手を演じるために訓練することは当たり前だ。それをわざわざ言うほどのことだとは思わない。そのキャラクターを演じるときは、騎手に見えて当たり前。それが自慢するほどの演技なわけではないということだ。台本に人物について書いたりするタイプではない。その代わり、その人物に馴染めるように、日常生活の中で常に考える。そこでシナリオや台本もいつでも見られるように開いておく。だから台本はきれいだ。表紙に僕の名前が書いてあるだけ。ハハ。線一つ引かれていない。でもドラマは違う。映画は長い時間をかけて撮影するけどドラマは短い。(本能的に演技する俳優かな?)研究や分析はするけど、何かをたくさん準備するタイプではない。相手がこういうふうにするだろうということさえも考えない。現場に行ってから台本を開いておく。相手役がどういう演技をするかを見て、それに合わせる方だ。いつもそうするので、サポートをする傾向もあるが、僕の演技がそういうタイプだと思う。しかしそれは映画だから可能なことだ。映画は準備する期間も長く、現場で見る時間も多いので、行ってから考えることが多い。

―KBS 2TV「ハッピーサンデー-1泊2日」(以下「1泊2日」)に出演するようになったきっかけは?

チャ・テヒョン:2月の頭に映画撮影も全て終わり、タイミング的に何をするか悩んでいたところ、「1泊2日」に妙に惹かれた。以前もバラエティのオファーが来なかったわけではないが、そのときは撮影と重なったりしてできなかったが、「1泊2日」はタイミング的にもぴったりだった。さらに「1泊2日」は予想だにしなかった番組だったので、僕がどのように映るのかも気になった。そこに馴染んでいく姿も面白そうだと思った。元々新しいことに対する挑戦を恐れないタイプだ。なので、新人監督の作品に出演する傾向もある。新人の監督を苦手に思う俳優もいるが、僕はシナリオが気に入って、信頼できれば、負担に思わず一緒に撮影をする方だ。なので、新人監督と上手くいったときの喜びが本当に好きだ。

―「1泊2日」にはもう慣れたのか?

チャ・テヒョン:僕とは合わない番組だと放送で言ったこともあるが、5~6ヶ月経つと、今や番組で1位にもなったりする。そういった点では慣れたと思う。(メンバーの中で、一生懸命に準備したり、台本にたくさんメモしたりする人はいるのか?)台本がないので不可能だ。(行き先などが書かれた簡略な台本もないのか?)制作スタッフ用はあるが、僕らの分はない。制作スタッフの台本を盗めば全部分かるが、奪われまいと必死だ。ハハ。そして知らないからこそ面白い。知っていると面白い反応が出ないと思う。だから、バラエティではさらに瞬発力が重要だと思う。「1泊2日」が演技の瞬発力にも役に立ちそうだ。瞬発力というのはお金で買えるものではなく、経験によって培われるものなので、バラエティをたくさん経験すれば瞬発力を鍛えられると思う。僕の唯一ともいえる長所が瞬発力だが、さらに鍛えられちゃうのではないかな(笑)

―話をリードしていく中心人物だが、キャラクターは地味になる可能性があると思うが。

チャ・テヒョン:そうだ。地味なキャラクターを生き生きとさせる作業が必要だったし、たくさんの人とハーモニーをなすことが必要だった。僕のキャラクターの方がシナリオより100%面白いと自負している。また、特に共演した俳優の皆さんの演技が本当に上手かった。試写会で観客が拍手をしながら笑っていた。コ・チャンソクさんやソン・ドンイルさん、そして僕は観客が笑えるように準備して、また笑いを準備しながら笑う。それだけでも大成功だが、意外な人物に観客が笑ったときはまた違う。ジェジュン(ソン・ジョンホ)が出る場面やドンス(オ・ジホ)の場面で観客が笑う姿を見ると本当に嬉しい。チョン・ボグンは演技がどんどん上手くなっていると思う。(ソン・ジュンギの出演も印象的だが、直接出演を頼んだのか?)コ・チャンソク、チョン・ボグン、ソン・ジュンギは僕が出演を頼んだ。

―次回作の計画は?

チャ・テヒョン:今は「1泊2日」に集中するつもりだ。半年以上は「1泊2日」に集中すると思う。

記者 : チェ・ナヨン、写真 : パク・ジュンヒョン