「蜜の味」サラリーマンは団結せよ?賤民資本主義の話ではない!

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カンヌのコンペティション部門に出品された映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」“財閥の話はこれで終わりに”

“衝撃的なお金の腐った味をお見せする”と掲げられていた映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」が公開された。この映画は、お金と権力、性的欲望など、社会でご法度とされてきた題材を取り上げていることで、これまで大きく注目されてきた。

映画についてイム・サンス監督は「賤民資本主義とか、そういうところを批判しようとしたわけではない」とし、「この映画が財閥の話だとか、賤民資本主義を取り上げた作品だという話は、パンフレットにも出てこない」と話した。続いてイム・サンス監督は「全国のサラリーマンよ、団結せよ?まあ、そういう意味」と映画を自評した。

公開された「蜜の味 テイスト オブ マネー」には、超豪華な生活を送る韓国上流階級の人間たちの物語とともに、様々な社会問題を象徴するシーンも盛り込まれている。女優の性接待事件、企業のマネーロンダリング、大手企業の労働者解雇事件など、多様な意味に解釈できるシーンがあるのだ。

これについてイム・サンス監督は「女優の性接待事件は私たちもよく知っている話だし、当時の結末が本当にショックだったので、それを自分流に表してみたかった」と話した。また、イム・サンス監督は「(映画が)財閥を批判しているとみるのは、この映画の皮相的なアプローチ」とし「(企業の)裏金の話は、作り出した話ではなく、今もしょっちゅう新聞に載る話であるだけに、それを借りて使っただけ」と説明した。


大手企業・上流階級に対するリアリティー?……常識的な線だった。

題材が題材だけに、矢継ぎ早に様々な微妙な社会問題についての質問が行われた。特に、お金についての話をしているだけに、映画に登場する最上流階級の家柄の話と、その現実に対する質問もあった。

これについてイム・サンス監督は「財閥の話を多くのドラマが取り扱ってきたが、『蜜の味 テイスト オブ マネー』もその一つと言える。皆さんもやはり(財閥に関する)断片的な情報を持っているのでは」とし、「話が本当かどうかより、各登場人物の立場によって違う観点から観られる作品として受け入れて欲しい」と答えた。

映画が取り上げたお金という題材について、俳優たちも自身の考えを明かした。映画で上流階級一家の長男ユンチョル役を演じたオン・ジュワンは「お金の味とは、豚肉を食べれば牛肉が食べたくなり、同じ牛肉でもさらに上等なお肉を食べたくなるもので、そこから来る虚しさを感じた」と話した。続いてオン・ジュワンは「でも、お金は出演料しかもらったことがないので……」と冗談交じりにお茶を濁した。

ペク・ユンシク、ユン・ヨジョン、キム・ガンウ、キム・ヒョジン、オン・ジュワンが熱演した映画「蜜の味 テイスト オブ マネー」は、17日韓国で公開される。また、16日に開幕する第65回カンヌ国際映画祭では、閉幕前日の26日に上映される予定だ。

記者 : イ・ジョンミン、イ・ソンピル