Busker Busker、いつから“ワナ”を作り始めたのか

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写真=TVレポート DB
3人組バンドBusker Buskerの“ワナ”に誰もがはまってしまった。先月29日、ファーストアルバム「Busker Busker」を発売した彼らは、タイトル曲「桜エンディング」で音楽配信チャートを席巻した。「桜エンディング」だけではない。音楽配信チャートTOP10がBusker Buskerの曲で埋め尽くされる事態が発生した。言葉の通り、Busker Buskerのワナにどっぷりはまってしまったのだ。

Busker Buskerはいつからワナを作っていたのだろうか?このワナは昨年放送されたケーブルチャンネルMnet「SUPER STAR K3」が始まりだった。放送の初頭から頭角を現したBusker Buskerのステージは、TOP4の競演時に最高潮に達した。彼らは審査委員ユン・ジョンシンの「マッコリナ」を競演曲として選択し、チャン・ボムジュンのウィットを加えたことで素晴らしいパフォーマンスを生み出した。

歌いだしの「ブラッド、マッコリ知ってる?」「お~マッコリ好きです」というチャン・ボムジュンとブラッドの掛け合いでスタジオは一気に沸いた。点数に厳しいというイ・スンチョル(RUI)は「歌いだしが本当に良かった」と絶賛し、95点という高い点数をつけた。曲を作ったユン・ジョンシンも「Busker Buskerが曲のコードを間違ったのに、それが全然おかしくなかった」と音楽性を認めた。

Busker Buskerは始めからULALA SESSIONとのライバル構図にあった。しかし、Busker Buskerにはこれといった“決め手”もなく、ULALA SESSIONが豊富な声量とパフォーマンスで注目を集めたことに比べたら、Busker Buskerは持っているものが何一つもなかった。それでも音楽ファンはBusker Buskerを支持した。彼らの仲の良さが一つ目のワナだった。

Busker Buskerの歌を聴く人々は「音の高さに違いがないのに、おかしなことにMP3で聴いていると心が落ち着く」と話す。「なのに、カラオケで歌うと難しい」のがBusker Buskerの音楽だ。これこそがBusker Buskerの魅力だ。

早くてうるさい音楽の中で、静けさを得たい音楽ファンの心をBusker Buskerが理解したというよりは、音楽ファンが自ら自分たちの心を開け放ったのだ。平凡だけど、誰にもマネできないチャン・ボムジュンのユニークな声色、音がずれているように聞こえるけれど、しっかりと音をたどる彼の声が心を貫いた。そして、チャン・ボムジュンを支持するキム・ヒョンテ、ノリノリでドラムを叩くブラッドの演奏が一度入れば抜け出せない回転扉になり、ワナにはまる最大のポイントだった。

視聴者たちは彼らの未完成の音楽にはまり、親しみがあってピュアな彼らの姿に目を奪われた。子供たちを教えていたブラッドの過去写真が公開され、「親しみのあるパン兄さん(韓国ではブラッドがBread、つまりパンと発音が同じであるため)」になり、アニメーション「クレヨンしんちゃん」の主人公、しんのすけの友達、ボーちゃんに似たチャン・ボムジュンはパロディーサイトの常連となった。キム・ヒョンテはアニメーション「スポンジ・ボブ」の主人公、スポンジ・ボブにそっくりな可愛いルックスをほこり、隣のお兄ちゃんのような親しみ易さは、彼らの音楽をさらに引き立たせ、より深いワナの近道を作っていた。

このワナには芸能人たちもはまった。 Busker Buskerの音楽を聴いたスターたちは、自身のSNSに絶賛する書き込みを残し、自らファンを名乗った。パク・ジニョンは「美しくて痛い…。おかげさまで今日は作業室に閉じこもり、思う存分音楽を作った」とし、ユン・ドヒョンは「『麗水(ヨス)の夜の海』は40の僕が歌ってもいい」と明かし、T-ARAのウンジュンは「Busker Buskerのアルバム、最高。麗水の夜の海には必ず行かねば」と、お笑いのパク・ジソンも「この歌、本当にいい」とツイートし、「麗水の夜の海」を絶賛した。

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Busker Buskerのワナは、コンサート「青春バス」に続く。Busker Buskerは来月の5~6日、ソウル延世(ヨンセ)大学100周年記念館で初めての単独コンサートを開催する。チケット予約はオープンからわずか5分で売り切れとなり、暗票(ヤミのチケット)まで出回るなど、熱い人気を証明している。Busker Buskerのワナはより深くなっていくばかりだ。

記者 : チェ・ミンジ