「白い巨塔」とは違う、「ブレイン」シン・ハギュン病、あなたは誰?

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KBS 2TV「ブレイン 愛と野望」スクリーンショット
KBS 2TVの月火ドラマ「ブレイン 愛と野望」(ユン・ギョンア脚本、ユ・ヒョンギ演出)が恐ろしいほどの勢いで、視聴率を上げている。

13日に放送された「ブレイン 愛と野望」の視聴率は13.1%(AGBニルソンメディアリサーチ)。これは前回記録した12.6%より0.5%上昇しており、同ドラマでは最高の記録である。同日16.9%の視聴率を記録した月火ドラマ1位のSBS「千日の約束」を脅かすほどの上昇ぶりだ。

「ブレイン 愛と野望」は一桁の視聴率で苦戦していたKBS 2TV「スパイ明月」と「ポセイドン」に続き、救世主として登場したドラマだ。初回放送からシン・ハギュン(イ・ガンフン)の演技力が光り、“ハギュンアリ(ハギュン病、俳優シン・ハギュンに夢中になること)”ブームを予告していた。しかし、一度下がってしまった視聴率を引き上げることは容易ではないため、微々たるシン・ハギュンブームで終わるという予測もあった。

しかし、“ハギュンアリ”の人気は予想以上のものだった。インターネット掲示板はもちろん、SNSなどいたるところで“ハギュンアリ”中毒になった人が続出している。当初「ブレイン 愛と野望」を見ていなかった人までもが“ハギュンアリ”の口コミを見て視聴し始めている。
視聴者はなぜ、シン・ハギュンにこれほど熱狂しているのだろうか?

これについてある30代の女性会社員は「イ・ガンフンは平凡な市民を代弁している。お金も、これといった後ろ盾もなく、実力だけで成功を収めようと奮闘しているが、それがなかなか上手くいかないため、感情移入できるのだと思います。根性と気合いで耐え抜く姿が窮屈な現実に置かれた私たちの姿に似ていると思います」「典型的な気取り屋のように見えますが、実は誰よりも人間味のあるキャラクターです。だから、惹かれるんだと思います」と話した。

他の女性視聴者は、典型的ないい人キャラから脱した現実的なイ・ガンフンが「新鮮だから見ている」と話した。この女性は「ガンフンがただのいい人で、純粋なキャラクターではなく、自分ひとりで社会に立ち向かう可哀想な人物だから惹かれる。とても自己中で悪役のような性格なのに憎めない、そんな男に惹かれるのが女心なのでは?」と聞き返した。

30代後半のある会社員は「シン・ハギュンが演じるガンフンから自分の姿が見えた気がして、シン・ハギュンブームに参加した」「特に、実力はあるのに後ろ盾がなく利用されるだけのガンフンに心が痛んだ」と共感していた。

このような“ハギュンアリ”について「ブレイン 愛と野望」のチーフプロデューサー、イ・ゴンジュンは「第一の要因はシン・ハギュンの高い演技力」だとし「また、プライドの高いガンフンが成長していく人物であるという点に共感し、応援したくなる要素があるのだと思います」とコメントした。

シン・ハギュンは「ブレイン 愛と野望」に代打で合流した。もともと「千日の約束」のキム・レウォンが内定していたが、後から抜擢された。そのような点からもシン・ハギュンは「ブレイン 愛と野望」の救世主なのだ。これについてイ・ゴンジュンチーフプロデューサーは「医療ドラマは専門職種を取り扱うため、繊細で実力のある人が演じなければなりません。そのため、安定した演技力をもつシン・ハギュンのキャスティングがより的確だったと思います」と話した。

記者 : イ・ウイン