Vol.1 ― イ・ジョンソク「『君に泳げ!』で水泳に初挑戦、皆に神童と言われた」

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10月のある晴れた秋の日、江南(カンナム)の真ん中にイ・ジョンソクが現れた。186センチの長身に小さな顔、スリムなボディラインとすらりとした手足を持つ彼は、新沙洞(シンサドン)の街を一瞬にしてランウェイへと変えた。通りすがりの人達まで立ち止まるほどの魅力だ。その上彼の出演作、KBS 2TV「ゆれながら咲く花」コ・ナムスン、SBS「君の声が聞こえる」パク・スハ、映画「観相師」のジンヒョンまで、全てヒットしている。年下の大勢(テセ:「勢いに乗っている」「ホットな」の意)から韓国女性の理想の男性像となったイ・ジョンソクは、女心を虜にし、彼が行く所はどこでも人が殺到する。彼の老若男女問わない人気は想像以上である。それだけにスケジュールは多忙を極め、映画「観相師」が公開するやいなや、映画「僕らの青春白書」の撮影のためソウルと地方を休む暇もなく行き来している。一休みする時間が必要だったが映画の撮影が続いた。少し痩せたように見えた彼だが、依然として格好良かった。そして、これまで以上に幸せそうに見えた。

―結構痩せたのではないか。

イ・ジョンソク:あまりにも忙しいのでしっかり食べていても痩せていくようだ。ありがたいことに、ファンの皆さんが撮影現場に差し入れをしてくださる。アワビ、サムゲタン、コーヒーなど、本当に感謝するばかりだ。贈ってくださった食べ物は、本当にありがたく食べている。

―“ブレイクした”と言えるほどのスターになったが、人気は実感できるか?

イ・ジョンソク:「君の声が聞こえる」が終わり、映画撮影のためずっと地方にいたので気付かなかったが、「2013年コリアドラマアワード」の授賞式に出席するため慶南(キョンナム)晋州(チンジュ)に行った際に実感した。晋州市民の皆さんは本当に凄かった。正直、あまりにも歓迎してくださったので身の置き場がないほどだった。

―「KOREA DRAMA FESTIVAL 2013」の授賞式でイ・ボヨンと再会したが、どんな気持ちだったのか。

イ・ジョンソク:ボヨン姉さんとは結婚式の日にも少しお会いしたが、いつお会いしても嬉しい。本来なら先輩方と撮影する時は気を使うので親しくできないが、ボヨン姉さんは最初から本当に楽だった。電話やメッセージもよくやり取りする方だし本当に実の姉のようによく面倒をみてくださる。

―イ・ボヨンと共演した「君の声が聞こえる」を初め、ドラマ「ゆれながら咲く花」、映画「観相師」まで連続ヒットを飛ばしているが、その感想は?

イ・ジョンソク:僕が上手く演じたからヒットしたというより、運が良かった。良い脚本家に巡り会えたと思う。「君の声が聞こえる」「観相師」の両方が成功したし、少し休む時間が欲しかった。しかし「君の声が聞こえる」が終わった次の日には、映画「僕らの青春白書」がクランクインした。もう少し余裕があれば良かったのにと思う。

―映画「観相師」では、ソン・ガンホ、キム・ヘス、イ・ジョンジェなど大先輩たちと共演した。彼らから学ぶ点も多かったのでは?

イ・ジョンソク:「ゆれながら咲く花」よりも先に「観相師」を撮影したが、本当に学ぶことが多かった。特に、ソン・ガンホ、チョ・ジョンソク先輩のコンビは見ているだけでも感心した。撮る度に演技と呼吸が変わる先輩方の阿吽の呼吸が不思議に見えた。だから「観相師」は撮影現場にいるだけで勉強になった。

―ソン・ガンホに感動したことがあると聞いたが。

イ・ジョンソク:「観相師」公開後のある日、電話が来た。少し酔ったソン・ガンホ先輩が、「『観相師』を見た。世間がどう評価するにしても、お前のキャリアに影響を与える作品になるだろう。良い演技だった」と言ってくださった。正直、「観相師」での僕の演技は、先輩たちの演技とは少しズレがあるし、ぎこちない。僕が登場すると、たるんでテンポが落ちてしまう感じとでも言うか。だから映画を見てから少し落ち込んでいたのだが、そんな時にソン・ガンホ先輩から褒めて頂けて本当に感謝している。

―「観相師」の次の作品は、韓国で初めて水泳を題材にした「君に泳げ!」だ。

イ・ジョンソク:「君に泳げ!」では、ソ・イングクのライバルで“国民の弟”マリンボーイ、水泳選手のウサン役を演じた。実は全く泳げなかったのだが、この映画のおかげで撮影の間にクロールをマスターした。水泳は1週間習ったと思う。練習中、皆に神童だと言われた(笑)

―「君に泳げ!」の制作報告会で、ソ・イングクは「イ・ジョンソクの実際の性格は5歳の子供のようだ」、少女時代のユリは「肩をよく噛む」と話していたが、自分の目から見てイ・ジョンソクとはどのような人物なのか。

イ・ジョンソク:皆から愛嬌がある性格だと言われる。でも、人は相手によって性格を変えるのではないかと思う。家では長男なので愛嬌がない方だ。もちろん、両親には愛嬌を振る舞おうとするし、母とは友達のような関係だ。

―「君に泳げ!」が10月30日公開された。水着姿を期待している観客も多いが、ソ・イングクのプロポーションと比較すると?

イ・ジョンソク:期待が大きいほど、がっかりするだろう(笑) 時間がなかったので体を急いで鍛えた。「君の声が聞こえる」の撮影と並行していたので運動する時間をあまり取れなかった。筋肉をしっかり作るには数ヶ月の時間が必要だが、思うようにいかなかった。だから運動していない状態で食事だけ調整したところ、結構体重が減った。あるシーンでは筋肉が綺麗に映るが、いくつかのシーンでは正直見栄えがよくない。大きなスクリーンにどのように映るのか想像するだけで不安になる。基本的に僕は骨格が細く体格も大きくないが、イングクさんは骨格がよく筋肉も多いほうなので、水着姿は僕よりイングクさんの方が格好良い。

記者 : ハ・スジョン