「となりの美男<イケメン>」単なるイケメンシリーズではない…盛り込まれた“現実的なメッセージ”

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tvN新月火ドラマ「となりの美男<イケメン>」引きこもりとおっちょこちょいの恋は?

SNSには全国のいたるところに知り合いがいるが、実際に隣には誰が住んでいるのか分からない。それで、ここに「隣の家にイケメンがたくさん住んでいる」というファンタジーを題材にしたドラマが登場した。

2012年、多くの女性の心を掴んだtvN「美男ラーメン店」に続き、“イケメン3部作”の頂点を目指すtvN月火ドラマ「となりの美男<イケメン>」は、「美男ラーメン店」のチョン・ジョンファ監督が演出を手がけ、映画「接続 ザ・コンタクト」「フー・アー・ユー」「イルマーレ」などを執筆したキム・ウンジョン脚本家が執筆した。ここに、視聴者の目を楽しませる“イケメン軍団”にユン・シユン、キム・ジフン、コ・ギョンピョ、水田航生、キム・ジョンサンが、これに負けない“美女軍団”にパク・シネ、パク・スジン、キム・ユネが合流した。

「となりの美男<イケメン>」隣人へのよそよそしい感じを無くすドラマ

3月午後に行われた制作発表会で、彼らは明るくて軽快なドラマの雰囲気を見せるかのように、終始愉快な姿を見せた。特に、昨年「私も花!」以来ドラマ復帰したユン・シユンは自身のキャラクター“エンリケ・クム”に対し「(実際に)ありうる状況にありうる人たちが登場するドラマに唯一非現実的に登場し、状況を覆すキャラクター」とし、「面白くて活発で、妖精のような人がふざけて歩き回るようなキャラクターが『ケグム』(エンリケ・クムの愛称)だ」と説明した。

空前のヒットを記録した「製パン王キム・タック」(2010)以来ユン・シユンは、それと似たようなシノプシスだけもらってきたため「やるか、やらないかは関係なく、これまで見たことのない正反対のキャラクターとシノプシスだった『となりの美男<イケメン>』に興味を抱いた」と言う。そのおかげで、撮影現場ではいつも軽い振る舞いをしていると言う彼は「学生時代に1ヶ月に一回、土曜日にあった部活の時間のようだ。実際に、一番気楽で気持ちいい時に出てくる表情と行動をドラマで自然にお見せできると思う」と語った。

パク・シネは「美男ですね」「オレのことスキでしょ。」に続き、「となりの美男<イケメン>」まで、“イケメン3部作”を完成させた。これに対してパク・シネは、「20代に見せられる一番良い姿をお見せするためにそうしたと思う。いじめられたり、涙ばかり流す“キャンディー”のような役だったら出演を迷ったはずだが、『となりの美男<イケメン>』は違う」と強調した。

「イケメンがたくさん出るということで、男の方には鳥肌が立つかも知れませんが、よく分からないですね。ひょっとしたら私たちの隣に美男美女たちが住んでいるかも(笑) そのような楽しい想像をしながら見ることのできるドラマです。最近では、隣に誰が住んでいるのかもよく分からない世の中になってしまいましたが、このドラマで隣人へのよそよそしさもなくなるのではないでしょうか」

キム・ジフン、除隊後初のドラマ「整っていない姿をお見せしたかった」

7月の除隊以来、初の作品として「となりの美男<イケメン>」を選んだキム・ジフンは、活気溢れる姿が他の人とは違うように見えた。「現場で年長者になることは初めてだ」という彼は、「世代のギャップを感じる暇もなく、俳優たちと親しくなって楽しく撮影している」と語った。引き続き彼は自身の役に対し、「オ・ジンラクは少女漫画のようなファンタジー的なキャラクターではなく、現実を基にしたキャラクターだ」と語った。

「オ・ジンラクはイケメンですが、現実と接点があるキャラクターです。選んだ理由は二つですが、これまで僕が演じてきたキャラクターとはかけ離れていて躊躇せずストレートで、整っていない姿をお見せしたかったです。また、これまで週末ドラマをメインに出演してきたので、ファン層があまりにも偏っていました。このドラマに出演すれば、他のことはよく分かりませんが、若い女性ファンは確保できるだろうと思いました(笑)」

「SNL KOREA」で頭角を現したコ・ギョンピョは、オ・ジンラクの同居人で漫画家を志望するユ・ドンフン役を演じた。キム・ジフンは、コ・ギョンピョに対し「面白いキャラクターですが、あまりにもイケメンで『うまく演じられるのだろうか』と思いましたが、ぴったりでした。時間が経てば素晴らしい俳優になると思う」と高く評価した。コ・ギョンピョも彼の期待に答えるかのように、「最初は『いつまで茶目っ気あふれる明るい役ばかり演じるのか』という気持ちもあったが、やれる間にできるだけたくさんやらなきゃとも思った」とし、笑いを誘った。

この他にもパク・スジンは、コ・ドンミ(パク・シネ)のトラウマを作った“非常識な悪女”チャ・ドフィ役に扮し、ユーモア溢れる姿を思う存分アピールする。彼女は「女優なら、清純で美しい役がしたいと思うが、実際の私はいたずらっぽくて性格が活発なので、このようなユニークな役の方がもっと面白い」と意気込んだ。コ・ドンミの隣に引越してくる料理を勉強する留学生、渡辺役を演じる“日本のイ・ミンホ”水田航生も「一生懸命韓国語を習っている」と活躍を予告した。

“糖衣錠”のようなドラマ…イケメンシリーズに現実のメッセージを入れた

こんなに美男美女が沢山登場するドラマだが、「となりの美男<イケメン>」は単なるイケメンが登場するラブコメディーを目指しているドラマではない。チョン・ジョンファ監督は、前作「美男ラーメン店」でもそれぞれ違う事情を持つ人物が一生に暮らしていく新たな形の家族を描いた。今回の作品でも、過去の傷を背負って引きこもりとして生きていたコ・ドンミがエンリケ・クムとオ・ジンラクに出会い、世に出てくる過程を通じコミュニケーションと共同体に関する部分を話したかったと言う。

チョン・ジョンファ監督は、「軽いストーリーの中に真剣で洞察力のある部分がたくさん入っている」とし、「そのような部分がリアルに伝わるよう気を遣っている」と強調した。「イケメンシリーズ」という糖衣錠の中に脚本家と監督が伝えようとした現実的なメッセージを入れたというわけだ。コ・ドンミ、オ・ジンラクが住むみすぼらしいアパートとエンリケクム、ハン・テジュン(キム・ジョンサン)が住む派手なオフィステルを対比させた設定と、「もともと加害者は過去を記憶できない」というパク・スジンの言葉も意味深長に聞こえる。尋常でないこの“ラブコメディ”は、7日午後11時に韓国で放送を開始する。

「題名に『イケメン』が入るが、内容は違います。キャンディとテリウスが出会って恋に落ちるありふれたドラマではありません。ヒロインは引きこもりで、男性主人公はおっちょこちょいですので(笑) 私と俳優がこれまでのラブコメディとは違うと思ったので、この作品を選ぶことができました。脚本家の台本が、若い世代をハツラツに描きながらも現実での痛みをなだめる感じがあります」

記者 : イ・ジョンミン、イ・ミナ