【Dr.アル】私が惚れたのはソ・ジソブではなく“クレイジー牛”クァク・ドウォンです

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好きだというレベルを超えて“アリ”(恋の病で寝込むような)の境地になる時がある。見ないと死にそうで見ていると会いたくなる、今日もどこかで苦しんでいる全国に数多くいる“アリ”患者のための「10asia」の相談コーナー「Dr.アル」。

今回の悩ましい“アリ”の対象は、「ファントム」の“ソ・ジソブ”と対決できるほど、隠れた魅力を見せているクォン・ヒョクジュチーム長。そして可愛くてたまらないクァク・ドウォン。今回の病の処方箋は!?


QUESTION

この文章を書いている今でも認めたくありません。SBS「ファントム」で“ソ・カンジ”(ソ・ジソブだけのかっこいい感じ)ソ・ジソブを置いといて“ミチン・ソ”(クレイジー牛)クァク・ドウォンに惚れるなんてありえますか? スーツと言えばソ・ジソブ、すらりとした体格と言えばソ・ジソブ、目つきと言えばソ・ジソブ、毎日のようにソ・ジソブだけ叫んでも物足りないのに、私1人だけクォン・ヒョクジュ(クァク・ドウォン)チーム長を見つめています。クォン・ヒョクジュチーム長が目を皿にして「この野郎」「ふざけた真似するな」と大声で怒鳴る度に、こんなこと言っていいのか分からないけど…可愛くてたまらないんです。もしかしたら私、夏バテしているのですか? (瑞草洞(ソチョドン)/イさん)


Dr.アルの処方箋

単刀直入に比べてみましょう。“ソ・カンジ”ソ・ジソブが“スーツ終結者”(スーツを極めた人の意味)だとしたら、“ミチン・ソ”クァク・ドウォンは“雄の終結者”なんです。クォン・ヒョクジュチーム長は従来の強力班刑事のマッチョ的な特性を持っていながらも、意外と素早く勘がいい刑事です。こっそり警視庁に入ってきたパク・ギヨン(チェ・ダニエル)とすれ違っただけなのに怪しさを感じて「あの…すみません」と呼び止めたり、結局、キム・ウヒョンに成りすましたパク・ギヨン(ソ・ジソブ)が、自分の正体を先に告白するように誘導した張本人はクォン・ヒョクジュチーム長です。

容赦なく暴力を振るったり、巧みな話術で相手を抑圧したりは絶対しません。「俺は今、すごく怒っているから、もし俺の機嫌を悪くしたらどんなことが起きるか分からないよ」といったとりとめのない話を、「でたらめなことを言うな」「こら! 君、何ふざけてるんだ」「最近はスーツを着て救急車を運転するのか?」というように一言に圧縮して怒鳴ります。その方がより怖いですから。特に、「俺は今、とてもイライラしてるからね、今白状するか?それとも、殴られて白状する?」というセリフは、ソ・ジソブの名ゼリフである「ご飯食べる、それとも俺とキスする? ご飯食べる、それとも俺と一緒に住む? ご飯食べる、それとも俺と死ぬ?」と比べても全く遜色がないです。

ソ・ジソブのように礼儀正しくはないが、まるで自然に乾いたように全く整ってないヘアスタイルは、彼の野生的な魅力を浮き彫りにします。ソ・ジソブのようにスーツが似合ってはいないが、首周りの分厚い肉が目立つ黒のVネックシャツは、彼をセクシーカリスマチーム長にしてくれます。映画「悪いやつら」で天下のチェ・ミンシク(チェ・イクヒョン役)をトイレでひざまずかせ、悪口を言ったり足で蹴ったりしたチョ・ボムソク検事。そんな彼から底知れないカリスマ性が感じられたのも、関連していると言えるでしょう。

彼はまるで24時間CCTV(監視をするためのビデオカメラ、及び監視システム)が監視しているヘミョンリゾートの別館の外部のように“全く隙がない”人に見えます。しかし、この男、予想もしていない瞬間に“ツンデレ”モードを発動します。パク・ギヨンは手伝う気なんか全くないように見えるのに、クォン・ヒョクジュチーム長は1人で「いいよ、手伝わなくて。やるとしても俺がやるから」と大口を叩く。あれは「どうか俺を助けてくれ」という信号なんです。ハン・ヨンソク(クォン・ヘヒョ)刑事の他殺疑惑を明らかにするために自動車ハッキングの実験をする時も、自動車の後部座席に座り安全ベルトをX字形に2つも締めたのをご覧頂けましたでしょうか? 普段は幽霊も素手で捕まえそうなカリスマ性があるのに、こういう時はまるで初めてジェット・コースターに乗る中学生のように見えるんです。

もちろん、ハン・ヨンソク刑事が死んだ時、一番先に現場に走って行き、震える声で「ハン刑事! ハン刑事!! ハン刑事、返事しろ!!!」と泣き叫んだ人もクォン・ヒョクジュチーム長でした。実は彼、弱い男、可愛い男、人間味あふれる男なんです。信じられないですか? Twitterで「同じ服、違う感じ」というアドリブが面白かったと褒めたら、「今度、またやろう~ヘヘ」と満足したり、「クァク・ドウォンおじさん!!!」と呼んだら「お兄さんと呼べ~優しく言う時に…呼んでみて!!!」と少し怖い感じで文句を言います。だから、もし彼に直接会うことがあったら必ずお兄さんと呼んであげてください。そしたら彼は恐らくこう答えるでしょう。「こいつ、本当に気に入ったよ!」


Dr.アルのポイント:クァク・ドウォンの警察庁語録特別講座「こいつ、本当に気に入ったよ」

基本概念
あとは手錠をかけることだけと思った容疑者を目の前で逃した時、口から即座に反応して飛び出してくる反語表現である。口では「こいつ、気に入ったよ。本当に!気に入った」と相手の素早い逃走を褒めるように見えるが、彼の本当の感情の状態は、無意識にダンボールを蹴飛ばす右足に込められた感情だということをチェックしよう。

発展学習
逃走より一段階高いレベルの不意打ちを食わせられた時、“空気半分、声半分”の笑い声とともに下す自己診断である。自分が集めた証拠を利用して危機的状況から抜け出した同僚には、「こいつ、気に入ったよ。本当に気に入った」という基本文章に、「今日、俺が一発やられた。オーケー。認める」と付け加える。一方、わざと偽の情報を流した被害者に遊ばれたことに気づいた時は、まず「ハア」とため息をつき息を安定させて、「ヨム・ジェヒ、こいつ一体何者だ? こいつ、俺をからかったな!」と声の強さを徐々に上げた後、奥歯が見えるように「アハハハハハ」と笑って締めくくればいい。

応用問題
生意気に警察を盗聴している容疑者たちの手法に気づいた時、彼らの首を締め付けることができる通称“トウィンクル”(輝きという意味)語法である。盗聴器を自動車の助手席に「隠してもトウィンクルどうしよう」、いくら小指の爪ほどサイズの小さな盗聴器だとしても「目立ちすぎ!」、君たちを操るチョ・ヒョンミン(オム・ギジュン)が「ベールに包まれていてもォォォォ」、それが全て見える「俺はバレバレのトウィンクル」と歌えばいい。怒りを抑えられない時はシャウトを、今すぐにでも彼らに手錠をかけたい時は手首を回す振り付けをすること。

記者 : イ・ガオン、編集:ナ・ウンジョン、翻訳:ナ・ウンジョン