Vol.2 ― キム・セジョン「社内お見合い」アン・ヒョソプとのラブシーン“一番良かったのはアドリブで作られたもの”

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※この記事にはドラマのストーリーに関する内容が含まれています。
写真=Jellyfishエンターテインメント

元gugudanで女優のキム・セジョンが最近放送が終了したSBS月火ドラマ「社内お見合い」でロコクイーンに変身した。

キム・セジョンは「社内お見合い」でGOフードの食品開発チームのシン・ハリ役を熱演した。キム・セジョンはドラマの序盤、シン・ハリと偽りのキャラクターシン・クムヒを行ったり来たりしながら、巧みな演技を繰り広げ、ドラマの人気を牽引した。

偽の恋愛で本当の愛を育てていくカン・テム(アン·ヒョソプ扮)とのロマンスから親友チン・ヨンソ(ソル・イナ扮)との友情、仕事のできる会社員モードまで多様な姿を見せ、女優としての地位を固めた。

おかげで「社内お見合い」は、最高視聴率11.6%(ニルソンコリア全国世帯基準)を記録、さらにNetflixを通じて世界中で愛される人気ドラマとなった。

・Vol.1 ― キム・セジョン「社内お見合い」大ヒットは予想していた?“最終回のシーンは残念ながらカットされてしまった”

・Vol.3 ― キム・セジョン「20代前半の春はI.O.Iとgugudan、20代後半の春は『社内お見合い』が青春として残る」

――アン・ヒョソプさんとのラブシーンはどうでしたか?

キム・ソヒョン:ラブシーンの呼吸はとてもよく合っていました。ありがたくも話題を集めたシーンの中では、アン・ヒョソプさんとのアドリブで構成されたシーンが多かったです。アドリブで2人のラブシーンを満たすことが出来たということは、息が合っていたということですよね。ラブシーンの呼吸を合わせる時、一番良かったのはお互いの呼吸を読むということでした。目を見てこの人が相手にあげようとしているのが何なのか、お互いによく把握できていと思います。お互いにぎこちなさのないメロドラマになりましたね。特にありがたかったのはアン・ヒョソプさんが思いやりのある俳優だったので「ハリがこんな状況ならぎこちないんじゃないか」とよく理解してくれました。「ハリ」としても、「セジョン」としてもぎこちなく思えたシーンは、すべて取り除いて先に提案してくれました。それで嫌なシーンもなく演じられたと思います。

―― 一番良かったシーンは?

キム・セジョン:一番良かったシーンは、ファンの方々が「チュッ・イン・ウン(쪽잉응)」と呼ぶシーン(“チュッ・え?・うん”とやり取りするキスシーン)です。アドリブで作られたシーンなんです。元々、「ハリ」が「テム」の雨のトラウマを知っているということを知らせたくなくて、お互いの配慮の中で誕生したシーンなんですが、「テム」もそういう「ハリ」の気持ちを知って愛らしく見えてキスしたくなり、そういう「テム」が愛おしくて、「うん?」と言ったら、またそういう「ハリ」が愛おしくて「うん」と言うシーンでした。丸ごとなかったシーンでした。演出家の提案があったんですが、その前にもアン・ヒョソプさんが「このシーンならテムがキスしたかも」と言って、私も「キスをされると思う」といったシーンです。お互いにそういうシーンを追加するのは、ぎこちないかもしれませんが、お互いに気楽に話すことができました。みんなの意見と思いやりが合わさった愛らしいシーンでした。

写真=SBS
――他に記憶に残ってるアドリブシーンはありますか?

キム・セジョン:エンディングシーンが全部アドリブでした。私たちが話したことの一つが、「テム」と「ハリ」のプロポーズ、結婚というものが大きく近づく“事件”ではなく、通り過ぎる一日のように感じられてほしいということでした。彼らが結婚することで何かが変わり、特別なことが起きるのではなく、彼らに結婚が当たり前で、通り過ぎる日常の中の一日だったという感じがするといいなと思いました。ひざまずいたり、特別なプロポーズを準備しないで、些細な会話の一つに混ぜてみようと思いました。おしゃべりするシーンが全部私たちのアドリブだったんですが、ほとんど出ていましたね。

――「ハリ」と「テム」のベッドシーンが話題を集めました。ぎこちなくて心配な部分もあったと思いますが……。

キム・セジョン:それほど心配ではありませんでした。もちろん「セジョン」としてはお見せすることに驚いた方もいるでしょうが、「ハリ」と「テム」には違和感のない瞬間でした。もしその瞬間「セジョン」が見えたらそれは私の演技が間違っていると思いました。現場でも演出家さんに配慮してもらって、流れを崩さない状況にしてもらいました。それで演出家さんにも残念な点があったかもしれません。もっと何度も撮れたのにわざと少なくしてくれました。あまりにも私たちを配慮しようとしてくれたので、演出家さんが残念に思わないか心配しましたが、俳優としては満足のいく撮影でした。感謝して気持ちよく撮影できました。実際に出たシーンは私も恥ずかしくて見れませんでした(笑)。本当に「テム」と「ハリ」の姿のように見えたからだと思います。一つのきれいなシーンでもありながら、「テム」と「ハリ」なら本当にそうしたかもと思って、もっと恥ずかしかったです。二人のシーンを覗いた感じだったので恥ずかしかったです(笑)。

写真=SBS
――ロマンスとコミカルの演技のバランスを合わせるのが簡単ではなかったと思います。

キム・セジョン:ロマンスは「テム」に対する理解ができてから自然に作れたようです。台詞もとても良かったです。むしろコメディをどう生かそうかと思いました。ラブコメのコメディはただ笑わせるだけではいけないと思いました。状況の中で十分な理解を引き出す笑いでなければなりませんでした。その面白さの中でもキャラクターを活かせれば、単なる笑える人ではなく、「ハリ」と「テム」が笑わせていると伝える事ができると思いました。

――やりすぎたり恥ずかしくなったりするシーンがかなり多かったと思いますが、どう乗り越えましたか?

キム・セジョン:本当にたくさん心配しましたし、研究もしました。「ハリ」があまりにも愛らしい子だから少し動きを大きくしても理解してもらえるキャラクターにしてみようと頑張りました。それで気を遣った部分が感情的なシーンが出た時、最大限心を込めてお見せしなければならないと思いました。オーバーで面白いシーンを演じましたが、実際にこのような感情を持っている子だということを理解させることができると思いました。そんな感情に繊細に近づこうと努力しました。そうやって見せていくまで一番助けてくれたが、周りの人物だったと思います。私がオーバーな演技をする時、その演技を受け入れてくれるキャラクターたちが私を「なんでオーバーなんだろう?」ではなく、「ハリ」そのものとして見てくれたんです。

――もしも、お見合いの席で社長に会う状況を実際に経験することになったら?

キム・セジョン:率直に言うと思います。状況を説明して、「友達が真実の愛を求めて私が代わりに来ました。申し訳ございません。私は社員です。大変なことをしてはいけないと思います。すみません」と謝って席を立つと思います(笑)。

写真=Jellyfishエンターテインメント
――ある意味典型的なキャラクターだったのに、「テム」と「ハリ」から助演の一人ひとりまで、たくさん愛されていますね。秘訣は何だと思いますか?

キム・セジョン:そのドラマで本物だったからだと思います。誰もが自分の人生の主人公ですよね。私たちのドラマを見れば一つ一つ生きているキャラクターで主人公らしい人生を生きています。それで特別に見えたんじゃないでしょうか。

――偽りの「クムヒ」と本物の「ハリ」を行き来する、新鮮なキャラクターを演じましたが、初めてシナリオを見た時、どのように感じましたか? 出演を決めたポイントは?

キム・セジョン:最初は単純でした。私もラブコメに挑戦してみよう。「私は元気で明るいキャラクターなので、ヒューマンドラマに出演することが多かったです。それももちろんいいのですが、挑戦してみることが必要で新しい姿をお見せしなければならないと思いました。お見せできるイメージが多いドラマだったのでそれも強みだと思いました。それが一番時間かかりました。「クムヒ」もお見せして、「ハリ」もお見せしないといけなかったので。簡単ではないと思いました。台本を読むほど分からなくなりました。最初読んだ時はむしろ「ハリ」がこのシーンを作っていくので、すべてのシーンを「ハリ」で解釈しないといけないと考えたのに、もう一度台本を読んだら、バレてはいけないし、視聴者の方にも誰から見ても「ハリ」なのにバレないことを納得させなければなりませんでした。完璧に嘘をつこうと頑張る「ハリ」をお見せしなければならないと思ってトーンを研究しました。そのようにしばらく準備をして、またトーンを区分しすぎると「テム」が愛するようになったのは、そのトーンの「クムヒ」になったらどうしよう? と思いました。「テム」の前では「ハリ」が飛び出す「クムヒ」にならなければならないという結論が出ました。その前の過程がなかったら、「そのハリ」が作られていなかったと思うので、すべての過程が私に必要だったと思います。

記者 : イ・ミンジ