「応答せよ1997」Apink チョン・ウンジ“標準語?恥ずかしくて話せません”

OSEN |

思ったより若かったし、期待より成熟していた。

生まれて初めて挑戦したドラマで主人公に抜擢された。これほどラッキーな人がどこにいるだろうか。チョン・ウンジは、昨年Apinkとしてデビューし、ガールズグループが溢れ出る中、自身の名前を知らせることに成功し、今年はtvN週間ドラマ「応答せよ1997」を通じていわゆる“演技の天才”として浮上した。それこそ好調な滑り出しだ。

「応答せよ1997」でチョン・ウンジは、“花ざかりの高校生”と33歳の末っ子作家を行き来している。H.O.T.という存在に熱い愛情を持ったことがあるという仲間意識を持って向き合ったが、“20歳になったばかり”という紹介には、本当に慣れなかった。それでも「27歳だと思う人もいました」と言いながら楽しそうに笑ってみせるチョン・ウンジの姿は悪くなかったし、対話を続けていくうちに彼女に好感を持つようになった。20歳のチョン・ウンジであれ、33歳のソン・シウォンであれ、人間的な魅力は同じだったからだ。いや、20歳のチョン・ウンジの方にもう少し傾いたかもしれない。

チョン・ウンジにとってソン・シウォンは、特別な意味がある。「よく分からなかったガールズグループのメンバーが最近一番いい」というお姉さんファンが登場し、「ウンジに気がある」というおじさんファンも増えた。10代から支持されてきたチョン・ウンジが、多様な年齢層のファンから人気を得る原動力になったわけだ。「シウォンのおかげでウンジをたくさん見ることができる」という家族の心強い応援は、一人で上京し夢のために奮闘している彼女には大きな慰めとなった。

先週「応答せよ1997」の撮影が終了した。もうチョン・ウンジは“アンスン婦人”(ソン・シウォンのニックネーム、H.O.T.のトニー・アンの実名である“アン・スンホ”と“婦人”の合成語)ソン・シウォンでも、“ユン・ユンジェ(ソ・イングク)の初恋”ソン・シウォンでもない。それについて彼女は大変だと言う。「私はまだシウォンなのに、ユンジェも、テウン(ソン・ジョンホ)も側にいない」ためだ。「でも、だんだんそれでも良くなるんでしょう?」返事の決まった質問をしてくるチョン・ウンジの姿に、なんとなく寂しさを感じた。それは「応答せよ1997」を見てきた人だけに分かる寂しさであろう。

―撮影を終えた気分はどうですか。

チョン・ウンジ:普通終わるとすっきりしながらも寂しい感じがするとよく言いますが、私は寂しい感じだけしました。恋人と別れたこととは違う空しさみたいなものを感じました。シウォンが甘える対象だったユンジェも、テウンもいないという現実になかなか慣れないですね。もうシウォンとはお別れしなければならないけれど、ついシウォンに感情移入してしまいます。

―記憶に残るシーンはありますか。

チョン・ウンジ:一番良かったシーンは、第14話に出た部分です。ユンジェと6年ぶりに再会したとき、シウォンがこういうことを言います。「友達?ジラルハネ(ふざけるな)」これは以前ユンジェがシウォンへの気持ちを告白しながら言った言葉ですね。その後、ユンジェは逃げるように姿を消しました。シウォンの痛快な復讐であり、6年間の時間をつなげる接点になったと思います。たくさんの意味を含んだ台詞で、シーンでした。個人的には、すべてのエピソードの中で一番痛快でした(笑)

―残念なところがあるとすれば?

チョン・ウンジ:残念だった部分は、最初からシウォンに完全に入り込むことができなかったことです。どういうふうに演技をしなければならないのかに気を遣いすぎてたくさん心配していました。初めてだから演技力への不安があったし、躊躇するところがありました。もともと私は何かするとき、かなり没頭するタイプです。努力はしましたが、最初はApink チョン・ウンジの姿を思い浮かべたことも事実です。撮影が進むにつれ、シウォンに入り込んでいきましたが(笑)

―演技には初挑戦でしたが、どうでしたか。

チョン・ウンジ:演技は初めてでもともと役者でもなかったので、ソン・ドンイルさんとイ・イルファさん、シン・ソユル姉さん、イ・シオン兄さんも、皆若干距離感があるのではないかと思いました。でも、今になって考えてみると、私がそういう考えをしたことが申し訳なかったと思います。距離を置くだろうと思い込んでいたその方々がどれほど優しくしてくれたのか。言葉では表現できないほど感謝しています。

―第2のmiss A スジ、演技の天才というような絶賛が続いています。

チョン・ウンジ:褒められるとどうすればいいのか分からなくなるタイプです。私について良いことをおっしゃってくださる方々には、感謝しているし気分はとてもいいけれど、どういうふうに反応すればいいのか分かりません。

―ドラマでは33歳でしたが、実際は20歳になったばかりですね。小道具や状況などに慣れなかったのではないですか?

チョン・ウンジ:私もPCSフォンを使ったことがあります。父がポケベルを長く使っていたのでポケベルも知っています。「応答せよ1997」のようにメッセージのやり取りをしたことはありませんが。ドラマに出てきた小道具は、見慣れないものではありませんでした。私が文化の中心にいたわけではなかったのですが、確実に影響を受けたし関心もたくさんありました。面白いのは、私をシウォンだと思う方が多いことです。33歳までではないけれど、27歳に見る方がおられました。

―シウォンの演技をするとき、難しいところはありませんでしたか。

チョン・ウンジ:難しかったです。でも、実際の私と似た部分が多かったので(笑) 友達と遠慮なく過ごす姿や語り口のようなものがそうでした。友達が、学生時代を見ているようでよかったと言ってくれました。釜山(プサン)にいるときは、男の子のようでした。友達の間では若年寄でしたし。だからガールズグループとして活動をすると言ったとき、友達から「嘘つかないで」と言われたことを覚えています。

―まだ方言を使っていますね。

チョン・ウンジ:標準語も使えるんですが、なんだか恥ずかしくて言えないですね。私は、笑わないでいると怖いとよく言われます。それに強い方言まで使うので、うちのメンバーたちが最初は誤解したそうです。今私が使っているのは、ピョトゥリ(標準語+方言)です。直そうとしているけれど、つい方言が出てきます。

最後に、「応答せよ1997」を観ている視聴者が一番関心を持っていることは、シウォンの夫がユンジェなのか、テウンなのかということだ。登場人物の一つ一つの言葉や行動に意味を与え、いろいろな説が出ている。だが、チョン・ウンジはドラマの結末については最後まで言わなかった。視聴者の楽しみを奪いたくなかったためだ。

チョン・ウンジ:個人的には、ユンジェを選択したいと思います。シウォンにだけ特別なユンジェが私には合いますね。でも、シウォンは誰を選択するのでしょうか。先に結末を公開してはいけないと監督が何度も強調しましたので、私は言葉を慎みます。ハハハ。「応答せよ1997」最後まで愛してください。

記者 : イム・ヨンジン