「SUPER!SONIC」熱く燃え上がった室内コンサート

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写真=キム・ミングァン

チャン・ギハと顔たちからザ・スマッシング・パンプキンズまで

8月14日と15日の2日間、ソウル芳夷洞(バンイドン)オリンピック公園で、コンサートとミュージックフェスティバルを融合した新しいコンセプトの都心型スーパーアリーナコンサート・フェスティバル「SUPER!SONIC」が開催された。

スーパーステージの2番目の公演に登場したチャン・ギハと顔たちは、テレビでは主にチャン・ギハのボーカルを中心にステージを構成していたが、今回はバンドが中心になった。制限時間なしでバンドの演奏を延長し、ギターリフを繰り返した。また、エレクトロニック系のサウンドを取り入れ、独特な雰囲気を作り出した。

チャン・ギハは、カウントダウンをして雰囲気をさらに盛り上げ、観客たちは両手を高く挙げ、体を反らせた。静かに緊張を高めながらスタートする「何事もなく暮らす」が最後の曲だったが、観客たちはすでに喝采の準備ができていた。

エレクトロニックミュージックは機械的だという偏見にとどまるような音楽だろうか。IDIOTAPEはDRのドラムビートに、サウンドを作り出すZEZEのシンセサイザー、そして音を小さなパーツのように分解して組み直すようなDGURUのDJプレイが加わり、しっかりした変化の流れを作っていった。

DGURUは序盤、右側に流れる白い線のメディアファサードを背景に、DRのドラムからZEZEのサウンドへと映る過程を観客に手信号で示した。続いてビートに合わせて首を振りながら、自然とステップを踏んだ。DJプレイは、機械的な動作に近いが、かっこいい手振りや身振りが加わり、まるでダンスのように見えた。

エレクトロニックミュージックは、実はどの音楽よりも感覚的で身体的だ。体の流れが無我のダンスの世界にはまり込む。強いビートが幻想的に耳を捉える。とめどなく流れる音に体が自然と動く。エレクトロニックミュージックは、つまり“動き”だ。

IDIOTAPEは、1stアルバムのタイトル曲「Even Floor」で他の演奏を減らし、DJプレイの機械音を強調してノイズサウンドを増幅させ、新鮮さを与えた。

ジム・クラス・ヒーローズ(Gym Class Heroes)は、基本的にリードボーカルのトラヴィー・マッコイ(Travie McCoy)のラップを全面に出すが、ドラムを始めとするバンドの豊かなハーモニーが添えられ、いくつかのメロディーが部分的に導入されることで曲の中にそれぞれ違う情緒を作り上げた。

様々な雰囲気に合わせて変化するラップも印象的だ。序盤に流れた「Take A Look At My Girlfriend」で、アクセントのついた“……Girlfriend”という部分からすぐに続く“She’s the only one I got”の独特なリズムの変化は滑らかに繋がった。

トラヴィー・マッコイは、できる限りステージの前方に出て、様々な表情とジェスチャーを見せた。彼はリラックスした可愛い表情で中指を立てたりもした。

「SUPER!SONIC」は、スーパーステージ(体操競技場)とソニックステージ(ハンドボール競技場)を行き来しながら観覧できるようになっていた。2つのステージは、それぞれスタンディング席と座席を選ぶことができ、入り口も別途設けられていた。特に“ジャック・ロックス(Jack Rocks)”ステージは、ソニックステージと重なるように設けられ、選択の幅を広げた。小規模のステージであるジャック・ロックスステージでは、アルコール類が販売され、入場可能年齢が19才以上に制限された。

ソニックステージで開かれたベースメント・ジャックス(Basement Jaxx)の公演は、いわゆる焦らし戦略だった。実はこれは彼らの音楽的な特性からくるものだった。ビートの単位が正確で、その間隔が長いので、音楽に重量感がある。この点は慎重にターンテーブルに向かう態度とも繋がっていた。

楽しい音楽だがビートを乱発せず、リズムをそのまま感じることができた。また、終始暗い照明のもとで行われ、スクリーンにはシュールレアリスム的なイメージが映し出されて、エレクトロニックミュージックが作る独特な世界の緊張感を感じることができた。落ち着いてゆっくりとしたリズムを背景に広がるフィーチャリングと様々なサウンドの融合は、観客を照らすピンスポットライトと一体となり、幻想的な雰囲気を作り上げた。

さらに素晴らしかったのは、彼らの爆発的なステージパフォーマンスだった。客席に降りてきたベースメント・ジャックスは、観客をステージに呼び、狂ったようなダンスステージを繰り広げた。唯一、不満を抱いたのは、アーティストと観客の安全を守らなければならないガードマンだった。様々な形で混ざりあった音楽は一つになって爆発し、幻想的な雰囲気を一層盛り上げた。

そして、スペシャルゲストとして登場したお笑い芸人の勇敢な奴らが、ジャック・ロックスの最後のステージを飾った。観客たちは公演開始20分前から列に並んで待っていた。“ため息の代わりに歓声で”彼らの迫力あるヒップホップが激しく観客を盛り上げた。

「SUPER!SONIC」は、公演と公演の間に十分な間隔を設けたため、余裕を持って準備したアーティストたちは1時間ほどの公演時間を比較的正確に守った。ザ・スマッシング・パンプキンズ(THE SMASHING PUMPKINS)は、決められた時間より早くステージに上がった。重くてしっかりしたドラムとベース、本格的なロックの演奏は、観客に強い印象を与えた。彼らの音楽を静かに聞いていた観客たちはすぐに熱狂し、音楽は次第にクライマックスへ向かって行った。まさに彼らのコンサートに来ているようだった。

記者 : キム・ミングァン