【FAN REVIEW】「味方になってください」と言うチャン・グンソクの“罠”にはまった ― Vol.5

OhmyStar |


韓国でも日本でもプライベートでも一貫性のあるスター

チャン・グンソクに公式の場で初めて会ったのは、映画「きみはペット」のインタビューの時だった。韓流スターチャン・グンソク?記者である前に、画面で見える姿と実際の姿はどれだけ違うか、あるいは周りから聞いていた彼に関する噂は本当かどうかが気になっていた。

ソウル三淸洞(サムチョンドン)のカフェで会った彼は、スタッフとふざけ合っていた。チャン・グンソクは、カフェの中の大きな揺り椅子に興味を示し、その椅子に座ったり揺らしたりしていた。

インタビューが始まる前の挨拶でチャン・グンソクが初めて言った言葉は、「僕の味方になってください」だった。この言葉が記者にとっては多少ショックだったことを覚えている。韓国のメディアに取り沙汰されて話題になっている彼だっただけに、さらに妙な響きがあった。おそらくその時だったと思う。チャン・グンソクの“罠”にはまった瞬間は……。

その後、数日経って、プライベートで彼に会う機会があった。東京だった。東京ドームでのライブを大盛況のうちに終え、スタッフとの打ち上げの席で、余興を楽しんでいるチャン・グンソクに会った。チャン・グンソクは記者にビールを渡しながら、「早く結婚しないと」とアドバイスならぬ忠告をしてくれた。

チャン・グンソクに会って感じたのは、非常に一貫性のある人だということだった。格式張らず自由奔放で、自分の主観がはっきりしている人であったことを覚えている。格式張らない中にも、彼なりの真摯な姿もあった。初めて会う記者にも気兼ねなく声をかける彼の姿に、隣にいたマネージャーが注意をする場面もあった。彼にはそれだけ心の扉を開かせる力があった。

男性でいう“26”という歳は、社会生活を始めたばかりか、社会生活を準備している時期である。しかし、芸能人として生きてきた彼は、もはや社会生活を始めて20年を迎えていることをふと思い出した。これが一般的な社会通念ではチャン・グンソクを理解しがたい理由でもある。

チャン・グンソクは、東京ドーム公演が終盤を迎えるころ、4万5千人余りの観客に「テチャン」(歌に沿って一緒に歌うこと)を促した。観客全員が彼の歌を叫ぶように一緒に歌っていた時、カメラのレンズ越しに見たチャン・グンソクの目には涙が浮かんでいた。

生前、最後のコンサートで「僕を愛していると叫んでくれ」と言っていたカート・コバーンを、彼は知っているのだろうか。ファンの愛を求め続けるチャン・グンソクとカート・コバーンが一瞬重なった。

彼をよく知っていると自負することは出来ないが、これだけは確信出来る。スターであるチャン・グンソクも、自然体のチャン・グンソクも、ファンの愛と声援を裏切る人ではないということだ。彼のファンもチャン・グンソクに似ている。言わなくても伝わる彼の真心は、チャン・グンソクとファンを結ぶ堅い絆である。これからもチャン・グンソクを、愛情を持って見守りたい。いつか記者も、“チャンオ(うなぎの意)”になる日が来るかもしれない。

記者 : イ・ジョンミン、イ・ソンピル、写真:イ・ジョンミン