実力派女優のハン・ヘジンが、バラエティトーク番組で新味を出している。
アイドルグループのダンスを踊ったり大物政治家にあだ名を付けるなど、普段見ることのできない一面を披露して人気を得ている。

SBSトーク番組「ヒーリングキャンプ～楽しいじゃないか～」の共同司会を務めて7ヵ月。先ごろ、聯合ニュースの報道チャンネル「ニュースY」に出演したハン・ヘジンは「最初はこんなに大変な番組だとは思っていなかった」と話しを切り出した。

「タイミングが分かりませんでした。ゲストへの質問のことを考えすぎて話をする機会も減り、集中もできませんでした。自分でも分かるほど、一人浮いていました」

眠れない日が続いたが、オム・ジウォン、ユ・ジュンサンら俳優をゲストに迎えた放送から司会者としての役割を果せるようになった。同僚俳優の出演で、気が楽になったからだ。　

トーク番組への出演を決めた時、懸念の声もあった。しかし、これまでのイメージとは異なる気さくな人柄が視聴者の注目を集め、番組の中でも存在感を発揮している。

バラエティ司会者として活躍で最も評価されているのは、与党セヌリ党(旧ハンナラ党)の朴槿恵(パク・クンヘ)非常対策委員長、文在寅(ムン・ジェイン)盧武鉉財団理事長が出演した時だ。
次期大統領候補に挙げられる2人の出演にスタッフ全員が緊張する中、ハン・ヘジンはニックネームを付けて笑わせるなど、番組をリードした。

「私のように政治に興味がなく、政治家は皆同じに見える人がいると思ったんです。なので、そうした立場から質問しました。客観的に(政治家を)判断しなくてはならないと思い、いつになく集中しました」

記憶に残るゲストとしは俳優のイ・ミスクとチェ・ミンシクを挙げた。俳優だから俳優がゲストで出演すれば、話に聞き入る。イ・ミスクには多くのことを学び、チェ・ミンシクは余韻が残ったと語った。

招待したいゲストとしては、申告漏れで芸能界を暫定引退したタレントのカン・ホドンを挙げた。
カン・ホドンは共同司会を務めるイ・ギョンギュと“師弟”のような間柄であるだけに、同番組を通じ、芸能界に復帰してほしいと話した。

番組では出演したゲストが涙を流すケースが多い。本音を打ち明けてしまう雰囲気がある同番組ならではの特徴だ。ハン・ヘジンにはヒーリングの効果もあるのだろうか。

「(番組は私に)広い視野を与えてくれます。さまざまな人と出会えて、自分も少しずつ前に進んでいく感じがしているんです。(女優の仕事で)演技の枠を超えられず、悩むことも多いけれど、それを乗り越えさせてくれる場所になった気がします。なので、次の作品からは少しずつそんな新しい姿をお見せできたらいいなと思っています」

これまでは決まりきった主人公役を演じてきた感があると話すハン・ヘジン。
「監督たちは私に別の面を見てほしいという気持ちがあると思います。悪役などいろんな役に挑戦したいです」

現に、アルバムのフィーチャリングやドキュメンタリーのナレーションなどさまざまな分野に挑戦している。また、間もなく放映されるJTBCドラマ「シンドローム」では熱血医師を演じ、今年は映画にも挑戦する目標を掲げている。