“精算をめぐり対立”イ・スンギ、元事務所の代表に対する嘆願書を提出「数年間暴言に苦しめられた」

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写真=Newsen DB
歌手兼俳優のイ・スンギが、元事務所の代表に対する嘆願書を提出した。

ソウル瑞草(ソチョ)区のソウル中央地裁で本日(24日)、HOOKエンターテインメントがイ・スンギを相手に提起した債務不存在確認訴訟の2回目の公判が開かれた。昨年6月23日の1次公判後、11ヶ月ぶりに再開した弁論期日だ。

イ・スンギは被告人の資格として公判に出席し、嘆願書を朗読した。彼はデビュー前の練習生時代、数年間クォン・ジニョン代表から「街で誰を連れてきても、あなた(イ・スンギ)よりよく育てられるだろう」など、プライドを傷つける暴言に苦しめられたと伝えた。自身の親がクォン・ジニョン代表の勧誘で加入しておいた年金と保険を中途解約し、損したという主張も付け加えた。

主張によると、イ・スンギは2021年頃、音源による収益金の存在を初めて知った後、クォン・ジニョン代表に精算書を見せてほしいと要請。しかし、クォン・ジニョン代表は「マイナスの歌手に、どうやってお金を与えるのか。あなたのプライドを守るために、このような話をしなかった」と言い、精算書を見せなかったという。

また、後輩の芸能人たちが自身のように理不尽なことをされないでほしいという気持ちで、元事務所を告訴したと繰り返し強調し、今回の裁判で勝訴して未払い金を返してもらったら、全額寄付すると宣言した。

同日、裁判所はHOOKエンターテインメントに、イ・スンギの精算と関連した全ての文書を一括提出するよう命じた。

イ・スンギは最初の公判で、HOOKエンターテインメントが自身に広告手数料など30億ウォン(約3億3,000万円)を支払わなかったと主張。数年間、広告モデル料の約10%がいわゆるエージェンシー手数料として広告代理店に支払ったと聞いていたが、HOOKエンターテインメントの元・現職取締役たちが、エージェンシー手数料の一部を広告代理店に支払わず、分け合ったと主張した。

HOOKエンターテインメントは、イ・スンギから過支給された9億ウォン(約9,900万円)相当の広告手数料を返してもらうべきだという立場だ。昨年12月23日にも「専属契約書上のエージェンシー手数料を控除し、収益を配分するようになっているにもかかわらず、2015年以降、HOOKエンターテインメントはイ・スンギと収益を配分する過程で、エージェンシー手数料を全く控除しなかった。イ・スンギに実際に支払うべき金額よりも過支給された部分に対して、不当利得返還の必要性を通知し、この部分に対する不当利得返還請求を準備している」と説明した。

イ・スンギは2022年12月、ソウル中央地方検察庁にクォン・ジニョン代表取締役および財務担当理事を、特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反(業務上横領)、特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反(詐欺)疑惑で告訴した。

HOOKエンターテインメントがデビュー後約18年間、音源収益が発生した事実を隠し、精算をしなかったと主張。HOOKエンターテインメントは彼に54億ウォン(約6億2,000万円)を支払った後、債務不存在確認の訴訟を提起した。

2022年12月、HOOKエンターテインメントは「イ・スンギさんが要求した金額は、実際に精算すべき金額とはあまりにもかけ離れており、双方が合意に至ることはできなかった。それでも、イ・スンギさんと精算に関して長く対立したくなかったため、すでに支払っている精算金13億ウォン(約1億5,000万円)の他に、本日イ・スンギさんに未払い精算金29億ウォン(約3億3,000万円)と、これに対する遅延利子12億ウォン(約1億4,000万円)を全額支払った」と正式な立場を伝えた。

続けて「これ以上、イ・スンギさんに対する精算金の債務が存在しないという確認が取れ、精算金をめぐる対立を終結させるため、裁判所に債務不存在確認訴訟を申し立てた」と付け加えた。

記者 : ファン・ヘジン