撮影中に馬が死亡…ドラマ「太宗イ・バンウォン」の制作陣、動物保護法違反の疑いで計300万円の罰金刑

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写真=KBS 2TV「太宗イ・バンウォン」
落馬シーンを撮影する過程で、動物虐待の指摘を受けたKBS「太宗イ・バンウォン」の制作陣が、罰金刑を言い渡された。

17日、ソウル南部地方裁判所刑事8単独(チョン・ボムシク判事)は動物保護法違反の疑いで起訴されたKBSのプロデューサーなど制作陣3人に、それぞれ1,000万ウォン(約100万円)の罰金刑を言い渡した。また、KBSに対しても500万ウォン(約50万円)の罰金を命じた。

裁判部は「被害馬の苦痛と放送後に起きた社会的波紋などを考えると、罪状は軽くない。実際の馬を転倒させず、スタントやコンピューターグラフィックなどで落馬シーンを表現する方法もあったにもかかわらず、『真実味に欠けるから』や『制作費がたくさんかかるから』という理由で馬を実際に倒す方法を選んだのは、釈明にならない。被害馬に障害が残る可能性も予測していたため、虐待行為にあたる」と、判決を下した。

さらに「制作陣が慣行的な撮影方法を踏襲し、基本的な事実関係を認め、反省している。KBSも放送制作のガイドラインを制定し、施行したことを考慮して量刑を決めた」と、罰金刑を命じた理由を明かした。

「太宗イ・バンウォン」は2021年1月、ドラマの落馬シーンの撮影の際、引退した競走馬“カミ”の足にワイヤーを結んで引っ張り、故意に転ばせた。全速力で走っていたカミは頭から地面に倒れた。

その後、カミが撮影の1週間後に亡くなっていたことが明らかになり、動物虐待の議論に包まれた。ドラマの公式ホームページの掲示板にはドラマを廃止すべきだという視聴者の声が相次ぎ、大統領府青瓦台の国民請願掲示板には20万人以上の人々が参加。結局、ドラマは1ヶ月間放送が休止となった。

当時「太宗イ・バンウォン」は「事故直後、馬が自ら起き上がり、見た目には問題がないことを確認してから返したが、確認の結果、撮影の1週間後に馬が亡くなっていたという事実を知った」とし「深い責任を感じている。視聴者の皆さまに、改めてお詫びする」と謝罪した。

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記者 : イ・ヘミ