【REPORT】Stray KidsがSTAYのハートにタッチダウン!東京ドームに5つ星の愛が花開く

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Stray Kidsが初の4大ドームツアー「Stray Kids 5-STAR Dome Tour 2023」を開催。8月16日から10月29日にかけ、全8公演を行い、日本中を熱狂させた。ここでは10月29日、東京ドームで行われた最終公演の様子をレポート!

6月に発売された韓国盤アルバム『★★★★★ (5-STAR)』が、米ビルボードのメインチャート「ビルボード200」で1位を記録。9月発売のJAPAN 1st EP『Social Path (feat. LiSA) / Super Bowl -Japanese ver.-』はミリオン・セールスを記録し、世界の音楽シーンに於けるゲームチェンジャーとして活躍するStray Kids。彼らにとって日本での初のドームツアーはその2作を引っ提げて行われた。


アメフト仕立ての5つ星ステージに、ドーム級の爆笑トーク

Stray Kidsの文字が大きく浮かぶ巨大フラッグ。それが風になびき、メンバーはアメリカンフットボールのプレイヤーに扮し、鮮やかにパスを回していく。そしてヒョンジンがキメのパスを見舞い……そんな白熱のビデオからライブはスタート。8人がポップアップから勢いよくジャンプしてステージに立てば、いよいよ5つ星ステージの幕開けだ。

オープニングトラックは、今年2月に発売されたJAPAN 1st Album『THE SOUND』から「Battle Ground」を。ファイティング・スピリットを叩きつけるように歌えば、東京ドームが彼らのバトル・グランドにしてプレイ・グランドと化す。8人はチームSKZなアメフト風ダンサーを帯同し、彼らはLEDフラッグを手に。序盤からチャンビン→ヒョンジンへのクールなマイクリレーが炸裂し、フィリックス→ヒョンジンへのマイクリレーは、揺らめくフラッグを肩にかけながらで勇ましい。さらに、メンバーが「撃ち放て」と歌いながら射撃ポーズをキメれば、STAY(Stray Kidsのファン)のハートは射抜かれっぱなしだ。

初っ端からアンストッパブルな勢いで優位に立つメンバーがロッカールームへ戻れば、そこにはメンバーのユニフォームがズラリ! 続く「FREEZE」では、強烈なダブステップ・サウンドで解放感をもたらし、バンチャンが「Put your hands up」と声をかけると、フロアのペンライトが一層力強く揺れる。また、スンミンが手を振りながらパフォーマンスすれば歓声もアップし、『★★★★★ (5-STAR)』からチョイスした「ITEM」では巨大モニターが瞬時にゲームのモニター画面へチェンジ。両手を縦に閉じたり開いたりするパックマンな振付も楽しく、8人はその先のステージを目指す。

3曲を終えただけでもアツアツの場内。バンチャンは「東京ドームまで来ることが出来たのは、5thAR、STAYがいたからです」とファンに伝え、スンミンは「『Stray Kids 5-STAR Dome Tour 2023』、遂に東京ドームに到着しました。STAYはどのくらい待ちましたか?」とクエスチョン。ハンは「今、本当に最高の気分です。STAYも同じ気持ちかな~? 同じ気持ちのSTAYは叫べ~!」と呼びかけるが、メンバーはファンの声の大きさに納得せず。フィリックスがボリューム・マックスで「めっちゃ、最高~」とお手本を見せれば、客席は負けじとスクリームを爆発させ、最初のMCからメンバーとファンとのやりとりは和やか。チャンビンは「アツアツですね」と満足気に頷いた。バンチャンが話そうとすると、ヒョンジンが彼の肩をずらしてイタズラ、なんてシーンにもホッコリだ!

毎回、爆笑必至の自己紹介もここでは磨きがかかっていた。

リノは「僕はSTAYの友達、(のび太ならぬ)リノ太だよ」と話して、早速、“どこでもドア”を使うのだが、たどり着いた先にいたのはシャワー中のハン。彼は静香ちゃんチックに「あ~~、リノ太のバカ」と顔を赤らめた。

そんなハンは「ワラビー型万能ロボット、ハニえもん」と挨拶。“もしもボックス”を取り出し、「もしもSTAYに告白されたら?」と自問した後に、「俺と付き合うか?」とアンサー。会場には「ギャァ~~」という悲鳴がコダマしていた。

アイエンは「もちもち・アツアツ・キツネ型ロボット」と話し、特技というトロット(演歌)を披露。クラシックチューン「釜山カルメギ」にフロアのオレンジ色ライトがゆったりと揺れ、メンバーもムーディーにダンシング。

フィリックスは「ぴよぴよ・ひよこ型ロボット、ピリえもん」と紹介し、自慢のローボイスを放つ。「オーストラリアから来たカンガルー型ロボット、チャニえもん」と話したバンチャンはカンガルー・ジャンプを披露。フロアもどよめく跳躍力を見せつけた。

「セクシー型ロボット、ジニえもん」のヒョンジンは、艶めかしいセクシー・ダンスをキメ、チャンビンが彼の背後から、その動きをチェック。スンミンは「ワンちゃんなのか、猫なのか、良く分からない猫型ロボット、ミニえもん」と話し、自慢の道具を“ビッグライトとスモールライト”と紹介。”ビッグ”なヒョンジンはダンスを演じ、”スモール”なチャンビンは急に小さくなって、ミニえもんを立てる。

そんなチャンビンは「俺のものは俺のもの、STAYのものも俺のもの。俺はジャイアン・チャンビン! ジャイアン・チャンビン様のリサイタルへようこを」と肩を怒らせ、「おれはジャイアンさまだ」の詞を変え、「俺はチャンビン、ガキ大将! 天下無敵の男だぜ。ヒョンジンなんか、目じゃないよ。ラップ、ダンス、どんとこい」とシンギング。とはいえ、最後は恥ずかさのあまり、座り込み、そんな面白コーナーも全ては「STAYの笑顔を守るため」(ヒョンジン)。爆笑しっぱなしのトークタイムだった。

次のステージに備えて、まずは水分補給。会場が一つになって乾杯すれば、アイエンはペットボトルの水を一気飲みにし、ニッコリ笑顔。そして「今日は最初から最後まで、見どころが沢山あります。本当にハンパないので、期待して下さい」(アイエン)、「3つ星でなく、5つ星の公演をお届けします」(フィリックス)と話して、次のステージへ。

すると、ステージ上では突如、事件が発生し、ハンは「事件です。それもかなりの事件です」と現場の緊張感をレポート。モニター画面には「CRIME SCENE DO NOT CROSS」との規制線も張られた。もちろん、歌うはファンと恋に落ちる「CASE 143 -Japanese ver.-」で、8人はステージをフルに活用して、ドーム一杯にラブを届ける。メンバーの「1、4、3」なフィンガーサインとファンの掛け声が華麗に交差し、会場にはラブリーな雰囲気が充満。「神メニュー -Japanese ver.-」では立ち上がる炎が会場をさらにヒートアップさせ、「ALL IN」ではファンも歌いまくり。Stray Kidsの辞書にもSTAYの辞書にも、STOPなんて文字はなく、曲が終わっても、勢いは止まらない。リノが「ALL IN~~」とコマゲインすれば、ファンもまた「NANANA~、LALALA~、ah, ah, ah, ah」と掛け声を上げ、そのやり取りはアツすぎ。そんなフロアに向け、フィリックスはしみじみと「いいですね~」と感謝し、バンチャンは「バンド・サウンドが入ると、もっと血が騒ぐな」と振り返って1stクォーターを終えた。


ソロ・ステージではそれぞれの才能がスパーク

2ndクォーターを迎えるにあたり、メンバーはスウィートなメッセージでファンを夢見心地な気分にさせていく。リノは「今日は最後の最後まで座っていられないほど、特別な日にするから」と話してウィンクでファンを悩殺。ヒョンジンは「第二部は皆さんに休む暇も与えないと思うので、今のうちに水分を沢山とってください」と話し、リノが「じゃないと、最後までもたないですよ」と繋ぐ。そして「STAYの体はSTAYだけのものじゃないからね」と、甘~い言葉でファンをとろけさせ、「Let's Go」との掛け声で2ndクォーターへ突入だ。

第二部は番組「KINGDOM : LEGENDARY WAR」で披露した2曲からスタート。メンバーは、野生の闘争本能を漲らせ、満月の夜に演じる「WOLFGANG」では彼らに狼が憑依する。「本性を現せ 本能に従い」と歌う時に見せる表情は獲物の狙う狼のようにデンジャレスで、その雄叫びは危険すぎるほどにワイルド。ラストはヒョンジンがダメ押しの狼ポーズでタフ&クールに締めた。さらに続く「MIROH」でも、狼は憑依したまま。ヒョンジンはナイフを咥えて危険なエロスを爆発させ、ファンを悶絶させる。ど派手なEDMサウンドに合わせ、スモークも吹き上げられ、バンチャンはファンにOKサインをプレゼント。アッパーなステージに合わせ、銀テも発射され、祝祭感がハンパない。

続くソロ・コーナーもスペシャル感に溢れていた。一番手のフィリックスは、ステージ上の生着替えで上半身を露にし、その背中には大きく広がる翼のタトゥーシールが! フロアからは黄色い悲鳴が沸き起き起こり、彼は「掴みたい夢や目標に向かっていくストーリーだけでなく、レースのように車の速度を上げて早く走っていくんだという意味も込めた」と明かす「REV IT UP」を歌って、ヒップホップマナーで攻めまくる。

ショート丈のジャケットを羽織ったハンは「ロックな雰囲気のハンを見てみたい」というSTAYの声に応え、スカイスクレイパーをバックに「力強いギターサウンドが印象的なロック」の「Don't Say」を。途中、ジャケットを脱いでスピーディーなラップ調に歌い、終盤は「STAYを驚かせたかった」という想いから、ギターをかき鳴らして熱唱。「Thank you」という締め方までロッカーな佇まいで魅せた。

スンミンは、軽やかなポップソング「PERFUME」を可愛らしいパフォーマンスで演じ、「僕はあまり香水をつけませんが、想像の中にいる彼女の香りに惹かれるように、(彼女を)追いかける想いを込めて作ってみました。僕ならではの爽やかな歌声とダンスを1曲に全部、詰め込みました」と明かす。

アイエンは、自身の名前が刻印された真っ白なピアノの弾き語りで「Hug Me」を歌い上げ、途中、椅子から立ち上がり、弾けるような笑顔で、ダンスに愛嬌ポーズを織り込んでいく。が、ポーズというより、その存在自体が愛嬌ともいうべきステージングはキュートネスがダダ漏れ。ラストは大小のハートマーク2連発で、会場を沸かせ、パフォーマンス後には、「『ピアノを演奏する姿を見てみたい』というSTAYの声を聴いて、ピアノと共にステージを披露しました。振付もみんなが真似しやすいように新しく、とても可愛らしく作ってみました」と振り返った。

リノは透き通るような歌声で別れの歌「Limbo」を歌い、ファンもまた彼の歌声に負けぬほどの大合唱で彼をサポート。それはリノfeat. STAYとも言うべきステージだった。

バンチャンは「STAYと一緒に歌いながら、楽しく遊べる歌」として、ファンとのラブソング「BABY」を披露。Stray Kidsでは“部長”の彼だが、この日は彼の両親も観覧しているとあって、1人のBABYとして歌う。彼が「ラ、ラ、ラ~」と歌えば、ファンも「ラ、ラ、ラ~」と応え、フロアにバラの花をプレゼント。ラストは装着していたサングラスを外してウィンクをキメ、楽しさ一杯だった。

ヒョンジンはソロ曲でもセクシーに魅せる。フュージョン・ジャズなプレイで登場した彼はダンサーからジャケットと細身のストールを受け取り、ステージでオン。エレガント&スタイリッシュに舞いながら「MIC & BRUSH」を歌う。さらに終盤にはジャケットを脱いで、天才的なダンス・センスを披露。「初めてのソロ・ステージということで、僕を一番表現できるように考え、僕の持っている魅力にセクシーさを少しだけ加えました」とのコメントが“なるほど”な舞台だった。

チャンビンは、その名もズバリ、「命(ミョン)」と題したラップ・チューンを放つ。彼は「僕の名前には『光る』という意味が込められていますが、その名前の通り、輝く人として生きていくという抱負を込めました」と明かし、そのソリッドなステージングにファンは痺れるばかり。ラストに「Everybody calls me」とシャウトすると、フロアは「ソ・チャンビン!」と声を揃えた。

パフォーマンスを終えたチャンビンは、そのまま流れるように「次の曲はCIRCUS」と紹介。そこへ他のメンバーが続々と合流し、リアルなサーカスのように、楽しさ満点、見どころ満点のショータイム「CIRCUS」をパフォーマンスしていく。途中、リノは曲を止めて、鉄砲をファイアー! 終盤にはチャンビンも「STOP」と発し、ステージ上の全てがフリーズする。もちろん音楽も停止するわけで、チャンビンは彼のリクエストに応えてくれた舞台監督に感謝。彼の「監督!」コールに、ファンが一つになって「コマウォ(ありがとう)」とレスポンスし、面白タイムの始まりだ。ギャグ線高めのチャンビン・オンステージは歯止めが利かず、その後も「前からずっとやりたいことがありました」と告白。ファンもメンバーも気になったそれとは、なんと、スクワット! バンチャンは「マジで?」と突っ込むが、チャンビンは本気と書いてマジと呼ぶ表情を見せる。

そして、東京ドームが一つになって、カウントを数えながら、5回もスクワットをやり切ったのだが、こんなコーナーは前代未聞! 一瞬、忘れそうになったが、ステージはまだ「CIRCUS」の途中なのだ。が、チャンビンはそんなこと、お構いなし。「筋肉が落ち気味」という彼はたんぱく質を補給せんと、舞台袖から茹でた鳥胸肉を持ち込み、ムシャムシャ! が、水も飲みたくなり、彼は「これ(鶏肉)は判断ミス」と苦笑い。ハンは「公演中にたんぱく質を食べるアイドルも恰好いいですね」とファンを笑わせる。そんなコント調のやり取りが終われば、再び「CIRCUS」へ。キレキレのパフォーマンスもリスタートし、メンバーの「Let's go」の掛け声と共に、銀テが発射された。

VCRを挟んだ後は再び『★★★★★ (5-STAR)』から。チャンビン主導のコミカル・タイムから一転、「TOPLINE (feat. Tiger JK)」では、ヒップホップマナーのステージングにフロアがヒートアップ。「Put your hands up」とのシャウトに、ファンの両手とステージの炎が一斉にアップし、8人は緊迫感を漲らす。続けざまに放つのは、タイトル曲の「S-Class」。パフォーマンスはフィリックスの澄んだ口笛からスタートし、リノは「Kick it kick it kick it」と歌いながら、ハイジャンプからの回し蹴りを一発。アイエン、バンチャン、リノが手を重ねるラブリー・シーンでは、アイエンがはにかみ、フィリックスとハンがハイファイブを決めてエンディングに運ぶさまも恰好よく、ラストはフィリックスがクールにキメキメ。極上の最新曲2連発で格の違いを見せつければ、怒涛のパフォーマンスにファンも息を切らす。リノは「大丈夫、息してますか?」とファンを気遣い、メンバーは「2曲ともヤバかったですよね」(スンミン)、「前回のツアーのセットもすごかったけど、今回はさらに、もっとすごいですよね。“特に”ドでかい星のセットは滅茶苦茶ヤバイと思いました」(チャンビン)と振り返った。

そしてソロ・コーナーを振り返るトークタイムでも、メンバーとファンが一つになる。フィリックスのトーク時には皆、翼のタトゥーシールが気になる様子で、「見せて」コールが! バンチャンは背中のファスナーをゆっくり下げて覗き込むが、ストップがかかり、翼はライブ時だけの限定公開に。スンミンが香水の話をすれば、ビッグライトとスモールライトが嗅覚を研ぎ澄まし、彼の香りをチェック。アイエンのトーク時にはメンバーがその可愛らしいダンスを真似、彼はファンの「見せて」コールにダンス・パフォーマンスをリプレイし、会場を笑顔にした。

「次はチャンビン」というタイミングで、「これでソロ・ステージの曲紹介は終わりました」とチャンビンをスルーし、イジリ倒すメンバーたち。すると、フロアから「ソ・チャンビン」コールが沸き起こり、彼は「主人公はいつも最後に登場です」とキリリ。ラストは、アイエンが「ソロ曲をお見せすることができて、感無量です」と締めた。

続けざまにホットなステージを放った8人は、「少し皆さんの熱気を冷ますために」(アイエン)と、別れの思いを綴った「CHILL -Japanese ver.-」をパフォーマンス。ハンが作詞作曲を手掛けた「SLUMP -Japanese ver.-」ではセンター・ステージ横一列に広がって歌うのだが、メンバー同士でバックハグするように歌ったりと、とってもお茶目。曲が終わっても、歌声は止まらず、バンチャンは「(だって)曲がいいから」と微笑む。ハンも「僕が言うのもなんですが『SLUMP』っていい曲ですよ」と話し、ヒョンジンも「しかも、バンド・サウンドと歌詞が体に染み込んできて、鳥肌が立ちました」とコメント。そんな素敵な曲をプレゼントしてくれたハンの頭をメンバー全員でナデナデするように「ヨシヨシ」し、熱き友情にハンは「ありがとうございます」と感謝した。


神曲、新曲の連発にファンの興奮はトルネード!

ライブはいよいよ第3クォーターへと向かう。ここまでフルスロットルでフィールドに立ってきた8人。リノは「疲れてるみたいですが、そろそろ、選手交代してもいいですか」と気遣うが、バンチャンは「選手交代はありません! 僕たちの代わりの選手はいないからです」とキッパリ言い放つ。

改めてスタメンでの試合続行を確認したメンバーたち。フィリックスが「やればやるほど、元気いっぱいになれる気がします」と話すと、アイエンは「STAYが一緒に踊ってくれるからかな」と、その謎を解く。そしてスンミンの「僕たちは今からSTAYの下へ飛んでいきたいと思います」との言葉で「SUPER BOARD」がスタートだ。せりあがるステージは空飛ぶ巨大スケートボードとなり、アリーナ後方へムービング! メンバーは「目的地はどこですか?」「もちろん、STAYですよ」と声をかけ、手を振りながら、ファンの下へフライハイ。「My Pace -Japanese ver.-」ではメンバーが空中でバリバリのステップをキメ、ファンも「NaNaNaNaNaNa」の大合唱。

「Question」でも「NaNaNaNaNaNa」のコールは続き、フィリックスがアイエンの肩に手を置き、「アイエンちゃん、What the」と声色をミラクルに変えてキメ顔で勝負すれば、フロアには悲鳴が飛び交う。歌い終えても、チャンビンの「Tell me what you want」とのシャウトに、STAYはもちろん「NaNaNaNaNaNa」とアンサー。ファンの興奮はトルネード状に上昇し、ドームの屋根を吹き飛ばさんばかりだった。

パフォーマンス後、ヒョンジンは「Stray Kidsは今も昔も神曲ばかりですね」と話し、ハンは「次の曲もまた神曲です」と続ける。STAYの期待が絶頂に向かう中、レゲエホーンを演じてからドロップしたのはミリオンを記録したメガヒット・チューン「Social Path (feat. LiSA)」! 疾走感200%のロック・チューンに、ファンは300%の声援を届けていく。パフォーマンス後には、バンチャンが「僕たちが歩いてきた道を歌詞で表現しました。特に僕自身の経験をもとにしてますが、沢山の方が共感できる内容です。この曲を聴いた、同じ経験をしているSTAYにとって、僕たちが一番の理解者でありたいと思います。(この曲のヒットも)全部、皆さんのおかげです」とファンに感謝し、ハンは「LiSA先輩の声が会場に響き渡った時、体中に電流が走りました。皆さんも驚きましたよね。素敵な声でこの曲をもっと特別な曲にしてくれたLiSAさんにも大きな拍手をお願いします」と先輩に敬意を表していた。

本編もいよいよ大詰め。メンバーはラストスパートをかけるために、水の「乾杯コール」で暫しのクールダウン! フィリックスは「最後まで全力で行きます。ついてきてくださいね」とメッセージし、発売前の「MEGAVERSE」を先行披露すれば、これもまた神曲と確信。フィリックスからバンチャンへのローボイスなマイクリレーもクールにキマっていた。

本編の幕閉めは再び『★★★★★ (5-STAR)』から。既に名誉の殿堂入りを果たしているStray Kidsは、彼らに相応しい「Hall of Fame」を選び、アグレッシブに魅せていく。しかも、アイエンの悩ましいダンスや、リノ→アイエンへの顎クイなど見せ場もたっぷりで、客席には割れんばかりの声援と飛びっきりの悲鳴が交差。そして、ラストはステージ中央に設置された星形セットをバックにポージング! その表情は5つ星のスターの風格を漂わせていた。


Stray KidsとSTAYが5スタークラスの愛を交歓

第四クォーターとなるアンコール。秋の装いにチェンジしたメンバーは、「CHAMPIONS」と書かれたオープンデッキのバス型トロッコに乗り、アリーナを回る。ファンに手を振りながら、アイコンタクトやファンサービスをプレゼントし、メンバーが「Everybody, Jump」と煽れば、もちろん、フロアは縦揺れ。バンチャンはBbokAri(フィリックスのキャラクター、マスコット)にキスを添えてフロアにプレゼントし、「Fairytale」のラストはヒョンジンがカメラ目線のダブルピースで締める。

そして彼らは自分たちの想いをこう言葉にした。

リノ「僕達のために会場まで足を運んでくれて、ありがとうございます。STAYがここまで来るのに、どれだけ大変かよく知っています。僕達のために掛け声を練習し、会場まで来て長い列に並んで、席に座るまでの画が思い浮かびます。そんな愛おしいSTAYにしっかり楽しんで笑顔で帰って欲しいから、全力で歌って踊りました。こんなに広いところで皆さんの前で踊りながら歌うのは本当に光栄だと思います。こんなに多くの方が僕達の歌を聞いて元気になって、僕達も皆さんからパワーをもらって、良いパフォーマンスをお見せすることが出来ました。今日も皆さんが笑顔になって帰ってほしいから、一所懸命歌いましたが、満足しましたか? 今日はこんなに広い会場で、本当に楽しい時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございました。僕の推しはずっとSTAYだから安心して下さいね。また会いましょう」

ハン「(サムズアップ)東京公演2日目が終わり、寂しいですよね~。さっき『Battle Ground』で登場したばかりなのに、もう終わりだなんて、あまりにも時間があっという間に過ぎてしまって、ビビりました。皆さんもそうですよね? あっという間でしたよね? (ファンの歓声に応えて)それは僕たちの公演が印象的だった、ということですよね。僕も今日ここにいる皆さんが印象的過ぎて、暫くずっと記憶に残ると思います。今日のこの思い出と皆さんからの愛があれば、もっと良い曲を書けそうな気がします。また素敵な曲で皆さんのところへ戻ってきますね。もちろん身だしなみもちゃんとして、もっとイケてるハンで戻ってきます。大切なSTAY! また会いましょう~」

アイエン「STAYはいつも僕たちに想いを届けるために努力してくれていますよね? ありがとうございます。僕はそんな皆さんの想いを一つ、一つ、いつもしっかり受け取っています。言葉で表現してくれるSTAY、嬉しそうな笑顔で僕を見てくれるSTAY、表現はそれぞれ違いますが、気持ちは一緒だと思います。僕もそんなSTAYに色んな方法で想いを伝えるためにいつも考えてます。だから、これからも僕たちに沢山想いを送って下さい。僕はそれを倍にしてお返しします。いつもこんな風にたくさんの愛を頂けることが当たり前のことではないと、よく分かっています。本当に色んなありがたい方々がいて下さったおかげで、こんな素敵なステージをすることが出来ました。何があってもいつも謙虚でいたいと思います。今日の公演に来て下さり、本当にありがとうございます。もっと素敵なステージをお見せするStray Kidsになりたいと思います(サムズアップ)。STAYの中ではまだ末っ子アイエンかもしれないけど、僕も男だから! 僕のモチモチ・アツアツ・アギパン一口いかが?(ファンの絶叫)。STAY、早くまた会いましょう」

フィリックス「今日は東京ドームの大きさと多くのSTAYを見て、圧倒されました。でもSTAYの瞳を一人ひとりしっかり見たくて、一所懸命アイコンタクトを頑張りました。STAYの瞳は本当に綺麗で、僕を虜にする魅力があると思います。僕にこんな夢のような時間をくれたSTAYに感謝の気持ちを東京ドームの中で叫びたいです。『STAYありがとうございま~す!』。昨日も今日もこれからもSTAYのことを愛してます。韓国でのカムバックも期待して下さい(ピースサイン)」

バンチャン「STAYの皆さん、めっちゃ綺麗ですね。僕たちの幸せは、全てSTAYの皆さんのおかげです。今日も最後までありがとうございました。ツアーの準備を始めてから今日まで、辛いことも嬉しいことも沢山ありました。その全てをここにいる7人のメンバーのおかげで乗り越えることが出来ました。そしてSTAYのおかげで本当に幸せな瞬間になりました。ドームツアーが終わるなんて本当に寂しいです。このまま時間が止まってくれたらいいのに。僕はいつもSTAYを信じてます。ここにいる5万人近くの皆さんと僕たちが音楽で1つになりました。音楽は本当に素晴らしいし、不思議な魅力があると思います。そんな素敵な場所を作ってくれたスタッフの皆さん、一緒に作ってくれたメンバーの皆、そしてここにいるSTAYに感謝の気持ちを伝えたいです。そしてメンバーの皆、愛してる!(「最終日だから」と、メンバー全員でバンチャンをハグ)。あー、帰りたくないな~。最近、皆さんのおかげで1日1日が本当に幸せです。皆さんにはずっとプレゼントを頂いてばかりのような気がします。僕たちはもうじきカムバックします。カムバックで皆さんにもっと素敵なプレゼントを差し上げたいと思います。僕たちは必ず戻ってきます。ありがとうございました」

ヒョンジン「今日も皆さんは本当に沼ですね。しばらく抜け出せそうにありません。だから大人しく沼に浸かって、皆さんの愛に甘えたいと思います。頑張ったから、少しは甘えても良いですよね? 応援してくれたSTAYも僕に沢山甘えて良いよ。よしよし、よくできました(バンチャンがヒョンジンの頭をナデナデ)。僕たちはもうじき『樂-STAR (ROCK-STAR)』でカムバックします。本当に皆さんのために誠心誠意を込めて作って準備したアルバムなので、たくさんの関心を寄せて下さい。そしてこんな風に想像もしていなかった場所で皆さんにお会いすることが出来て、本当に心から光栄です。『こんなにも多くの愛を頂いても良いのかな?』と思うくらい、皆さんには本当に大きな愛を頂いています。僕たちは皆さんの愛に必ず応えていきます。大好き。ありがとうございます」

スンミン「ドーム球場なんて簡単に来れるところじゃないのに、本当に信じられません。ずっと夢に見ていたことをこうして実現できたこと、それをここにいる7人とSTAYと一緒に出来たこと、とても感動しています。全部STAYの愛のおかげです。昨日公演をしながら、『生まれて初めて東京ドームで公演したのも信じられないのに、ここでまたいつか開催することが出来るんだろうか?』という疑問が頭に浮かびました。会場が大きくなるからといって僕の実力も上がるわけではないことをよく知っているので、決して当たり前だと思わず、もっと成長した姿をお見せ出来るよう、皆さんの見えないところでも実力を磨き続けます。いつも僕の歌を真摯に聴いて下さるSTAY、本当にありがとうございます。いつまでもこのマイクを通して、良い曲をたくさんお聴かせしたいと思います。実は今日まで少し緊張していて、ようやくセットリストに馴染んできたかなと思うんですが、もう終わってしまうと思うと、本当に寂しいです。メンバーの皆と、そして多くの方々と一緒に、今年暑くなり出した頃から、新しいセットリストを考えて、一所懸命準備してきた日々が改めて思い出されました。こんなに大勢の方々と一緒に、こんなに素晴らしい思い出を作り上げることが出来て、本当に胸が一杯ですし、とても幸せです。僕とのドームツアーは楽しかったですか? めっちゃ良かったワン。今日見たこの景色も目に焼きつけたいと思います。じゃ、焼き付けますね~。ジー(と音を立てながら、パノラマモードで会場を見渡す)、焼き付け完了。大好きだワン。いつかまた会いましょう。ありがとうございます」

チャンビン「今日も東京ドームは本当に大きいです。想像していたよりもっと会場が大きくてびっくりしました。大きい歓声で迎えてくれて、最初から最後まで幸せな時間でした。僕たちStray Kidsは直訳すると『家がない子どもたち』という意味ですが、僕たちが彷徨っても安心して戻れる家はSTAYです。本当に皆さん一人ひとりを大切に思っています。いつも愛おしい目で見守ってくれてありがとうございます。またこのステージに戻ってきます。その時まで元気で自分の信念をもって、Stray Kidsだけを愛して下さい。皆さんのいないチャンビン、僕の人生は想像すら出来ません。体力的にきつかったり、喉が痛くなったり、大変なステージもあると思いますが、それでも楽しくステージができるのは、皆さんがいて下さるからです。本当に楽しかったです。ステージの上で鶏の胸肉も食べて、身長も体重も測りました。大好き!(指ハート)。また必ず戻ってきます」

その後、モニター画面にはStray Kidsの日本での歩みをプレイバックするビデオが上映され、ドームは「STAYの光になってくれてありがとう♡」とのスローガンで埋め尽くされる。ファンからのドーム級のサプライズを全身で受け取るメンバーは、「『こんなにまで愛を頂くことが出来るんだ』と改めて感じさせてくれて、本当にありがとうございます」(ヒョンジン)、「こんなに大きな愛を頂いていいんですか?」(バンチャン)、「STAYの皆さんのおかげで、愛の意味を正確に知ることができました、これが本当の愛なんですね」(フィリックス)とファンにメッセージ。さらにバンチャンが「デビューしてから、コロナで思うように会うことが出来ませんでした。いつも待っていて下さって、本当にありがとうございます」と瞳を潤ませ、泣いているSTAYにリノが「泣かないで」と労わる。改めて場内を見渡したバンチャン。「絶対にこの景色を忘れられないと思います」との言葉も印象的だった。

感動のサプライズに、8人はアンコールの続行で応えていく。メンバー紹介ソング「FAM」では、「腹筋、板チョコ」と紹介されたバンチャンが腹筋をチラ見せ! フィナーレ「Haven」ではメンバーがジャンプし、ヒョンジンはカメラ目線でVサイン。「ありがとうSTAY」とのシャウトを合図に、頭上から「STAYはスキズの5-STAR」と書かれた風船が舞い降り、バンチャンが「Everybody Jump」と叫べば、縦揺れするドームに紙吹雪が吹き上げられる。メンバーは最後までステップを踏み、ラストは横一列になって「ありがとうございます」と挨拶。「STAY、叫べ~」との呼びかけにファンはまたもスクリームし、8人とファンとの愛の交歓に終わりはない。ヒョンジンの投げキッス、メンバー、バンドメンバー、ダンサーが手をつなぎ輪になってダンシング、バンチャンが口元にバラを当てての「ありがとうございました」……その後もリノが「STAY、叫べ」と煽り、ハンは「もっともっと」と煽りまくり。フィリックスの投げキッスに続いて、ヒョンジンは投げキッスを5連発し、リノは最後の最後まで「叫べ~~」とファンを沸かせていた。

この日はオーラスゆえ、これで終わろうはずがない。ダブル・アンコール「MIROH」で再びステージに立った8人。煌めくドームに、「皆さん、一緒に踊りましょう。Everybody Jump」の掛け声で、東京ドームにこの日一番の縦揺れが訪れる。メンバーはファンにバラの花をプレゼントし、ラストも「STAY、大好き!」とシャウト。感動と興奮のラストソングに今度はSTAYが涙する番だった。

取材:きむ・たく
写真提供:田中聖太郎写真事務所

■公演概要
「Stray Kids 5-STAR Dome Tour 2023」
日時:10月29日(日)OPEN 15:30 / START 17:30
会場: 東京ドーム

【セットリスト】
M1. Battle Ground
M2. FREEZE
M3. ITEM
M4. CASE 143 -Japanese ver.-
M5. 神メニュー -Japanese ver.-
M6. ALL IN
M7. WOLFGANG
M8. MIROH
M9. REV IT UP(フィリックス/ソロ楽曲)
M10. Don't Say(ハン/ソロ楽曲)
M11. PERFUME(スンミン/ソロ楽曲)
M12. Hug Me(アイエン/ソロ楽曲)
M13. Limbo(リノ/ソロ楽曲)
M14. BABY(バンチャン/ソロ楽曲)
M15. MIC & BRUSH(ヒョンジン/ソロ楽曲)
M16. 命 (ミョン)(チャンビン/ソロ楽曲)
M17. CIRCUS
M18. TOPLINE (Feat. Tiger JK)
M19. S-Class
M20. CHILL -Japanese ver.-
M21. SLUMP -Japanese ver.-
M22. SUPER BOARD
M23. My Pace -Japanese ver.-
M24. Question
M25. Social Path (feat. LiSA)
M26. MEGAVERSE
M27. Hall of Fame
M28. Astronaut
M29. Star Lost
M30. Fairytale
M31. FAM
M32. Haven
M33. MIROH

■関連サイト
Stray Kids JAPAN Official Site

記者 : Kstyle編集部