「生まれ変わってもよろしく」ハ・ユンギョン、30代になった心境を語る“不安がなくなった”

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写真=HODU&Uエンターテインメント
「どんな役割でも無難にできるのが、自分の色だと思っています。なので、今は別の色を探そうとしていないんだと思います。流れるままに、その時、その時に与えられた役割にベストを尽くしたいです」

最近、ハ・ユンギョンはソウル市江南(カンナム)区駅三洞(ヨクサムドン)にあるカフェで、マイデイリーとケーブルチャンネルtvN「生まれ変わってもよろしく」の放送終了記念インタビューを行った。

同作は、前世を覚えている人生19回目のパン・ジウム(シン・ヘソン)が、絶対出会わないといけないムン・ソハ(アン・ボヒョン)を探すことから展開するロマンスだ。ハ・ユンギョンは劇中、ジウムの前世の妹でハ・ドユン(アン・ドング)に片思いするユン・チョウォン役に扮した。

この日、彼女は「1月か2月に撮影が終わって空白期がありました。久しぶりに友人たちに会い、『誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる』という作品に少し出演することになり、撮影を行いました。今はゆっくり休んでいます」と放送終了の感想を伝えた。

また「最終回は家で1人で見ました。私はかなり先に撮影が終わったためか、視聴者としての立場で見ていました。『次のシーンは何だったんだろう』『どうなったんだろう』という風に。原作とは違う部分が多いのですが、その点が私は面白かったです」と付け加えた。

彼女は「少し衝撃的な結末でしたが、ジウムが記憶を失う方向へ行くじゃないですか。胸は痛いですが、ある意味ではこれまで大変だったのが終わるという意味だったので、希望を持てました。チョウォンとソハ、ドユンとジウムの幸せな未来のため頑張るシーンが、可愛くて愉快に表現されていたので、印象的でよかったです」と明かした。

彼女は同作に出演することにした理由として、イ・ナジョン監督とシン・ヘソンを選んだ。彼女は「監督は実際に対面した時にもとてもいい方でした。監督と仕事をすれば、自分のこれからの人生にも役立つことがあるだろうと思いました。また、シン・ヘソンさんとも共演してみたいと思いました。性格がクールで演技も上手だと聞いていて、共演できたら楽しそうだと思いました」とし、「チョウォン役は私にとっても挑戦でした。あのような愛らしく、ビタミンのようなキャラクターを演じてみたいと思っていたんです」と説明した。

同作は、前世と転生という非現実的な題材を描いている。役者たちが自らこれを信じる過程も、視聴者を納得させるのも簡単ではない。そのため彼女は、先輩たちとともにずっと話し合いながら作っていった。イ・ナジョン監督も意見をたくさん反映してくれたため、同等の立場で仕事をしていると感じられる現場だったという。みんなで台本の語尾を変えたり、新しいアドリブも検討しながら作った。そのようにハ・ユンギョンも様々な挑戦をして、演技を学ぶことができた。

彼女は「ヘソンさんと細かいセリフはその場のアドリブでやりました。姉さんが先にセリフを言うと、私もそれに反応して。何話だったか、姉さんが私に可愛いと手で触ったり、私も姉さんにタッチして腕を組んだりしたことも全部アドリブでした」と明かした。

ハ・ユンギョンはシン・ヘソンに会って、それぞれユン・チョウォンとパン・ジウム、そしてユン・ジュウォンとして姉妹ケミ(ケミストリー、相手との相性)を誇った。2人の仲睦まじいケミは、話題の中で好評を得た。しかし劇中、ユン・チョウォンがパン・ジウムの前世を簡単に信じたのではないかという指摘もあった。これについて彼女は「その部分を監督、ヘソンさんとともにずっと話していました。そしてチョウォンを最初から涙が多く、純粋な人物に設定したんです」と説明した。

彼女は「チョウォンは人が好きで、愛に溢れている人物です。軽くタッチだけしても涙を流す、典型的なF(MBTIのF)の面を持っています。あえてそのような性格を強調しようとしたんです」とし、「途中途中で『どうしてお姉さんのような感じがするんだろう』と疑う部分をたくさん入れてほしいとお願いしました。また、姉さんのことを信じてみるというシーンは、最初はセリフが多かったんです。監督と話し合った末に、簡単に『信じてみようと思う』という一言に圧縮しました。ただ惹かれる感じ、何の根拠もない信頼があってもいいと思ったんです」とビハインドストーリーを伝えた。

作品のための彼女の努力は続いた。原作である同名のウェブ漫画は英語、日本語、タイ語などで海外でも読まれ、グローバル累積再生回数が7億回に至るヒット作だ。彼女は「原作がとても面白かったんです。実は原作がそれだけ面白かったので、この作品に出演したというのもあります。でも、実際に撮影に入る時は原作はそこまでしっかりとは見ませんでした。原作がある作品に出演する時には、適度に参考にしようと思っていました」と率直に答えた。

そして「原作に縛られないようにと努力しました。私はこの作品が、ある意味では新しい作品だと思っているんです。2Dが3Dになったので、キャラクターの解釈も現実化して、人間的に作って立体的に表現しようと思いました。そこに監督と脚本家さんの解釈も付け加えられました。原作に執着しない方がいいと思いました」と、原作のある作品に臨む心構えを伝えた。

そして「チョウォンがラブリーなキャラクターじゃないですか。この部分は最大限、原作の通りにしようと思いました。私は元々声のトーンが低い方なのですが、チョウォンにはそのようなトーンは合わないと思ったのでトーンを上げて、口ぶりも幼さが残る感じにしようと思いました。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の中ではジェスチャーも口ぶりも堂々としている感じだったのですが、チョウォンは明るい感じにしようと思いました」とビハインドを語った。

ハ・ユンギョンはアン・ボヒョン、アン・ドングとともに制服を着て10代にも変身した。1992年生まれで30歳の彼女が学生になったのだ。彼女は「制服はちょっとプレッシャーになりました。30代じゃないですか。みんな『どうしよう、制服なんて着てもいいの?』と心配していました」と笑った。

しかし、すぐ「思ったより反応が良くて、『可愛い』『若く見える』という反応が多くて嬉しかったです。これが最後の制服じゃないかと思いながら撮影しました。久しぶりに制服を着ることができてよかったです。トッポッキ屋でみんな制服姿でいたら、昔のことも思い出しました」と語った。

2015年に演劇「ロクサーヌのためのバラード」でデビューした彼女は、ドラマ「最高の離婚」「賢い医師生活」シリーズ、「先輩、その口紅塗らないで」「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」などに出演して活発な活動を展開した彼女は来年、10年目を迎える。

デビュー10年目を迎える心境を聞くと、彼女は「気づいていませんでした。もう10年だなんて」と驚いた。そして「うまくやってきたのかは分かりませんが、一生懸命に活動してきたと思います。ある意味、今が一番休んでいる時期かもしれません。これまで出演した作品が多くはありませんが、自主映画にも着実に出演して休みませんでした。そのような過程が自分にプラスになったと考えたら、『頑張ったな』と胸がいっぱいになります」と述べた。

また「実は『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』も『生まれ変わってもよろしく』も大人気を集めましたが、自分の姿はたくさん見せることができなかったと思っているんです。もっと頑張らないと、と思っています。これからはこれまでやってのと同じくらい頑張ってこそ、満足するんじゃないかと思います。もっと多くのことを見せたいです」と抱負を伝えた。

特に大人気を集めただけに、ハ・ユンギョンを「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の中の“春の日差し”チェ・スヨンと記憶している人々もいる。これについて彼女は「すごく嬉しいです。今もチェ・スヨンとか春の日差しと呼んでくださる方々は多いです。悪役だったら違ったかもしれませんが、良いイメージの愛称なので今もありがたいと思っています」とし、「キャラクターの名前としてでも記憶の中に残っているのは、役者としてありがたいことだと思います。チェ・スヨンというのも特別な名前でもないのに、今も忘れず呼んでくださるのは、二度と来ない幸運だと思います」と感謝の言葉を伝えた。

3年前に「賢い医師生活」の放送終了のインタビューで、自分を芸能人だと思わないと言った彼女。3年という時間が経って、様々な作品に出演した。しかし彼女は、今も芸能人のように行動せず、知人から怒られると明かした。「初心を忘れて芸能人のように行動して」と、言動に慎重にならなければならないと言われるのだという。

彼女は「カフェや屋台に行くのが好きなんです。私に気づいてくださっても、自分が芸能人ということを忘れてしまいます。自分について期待を持っている方々もいるので、直さなければならないとと思っていますが……よく分かりません。神秘主義は自分のスタイルではないですから。ある意味ではメリットだと思います。親近感のある姿が好きな方々も多いですから。いい塩梅を守りながら生きたいですね」と話した。

最後に彼女に30代の目標について聞いた。彼女は「20代は不安が多かったんです。今はその感情がかなりなくなった状態です。もう少し余裕を持って、心が広い人、役者になりたいです」とし、「年を取ると、人は少し緊張が解けてしまいます。以前より適当にやって、初心を忘れたり。私は余裕の中でも緊張感を失わない30代、持っているものはあるけれど、それを手放すこともできる、そんな素敵な人になりたいです」と笑顔を見せた。

記者 : カン・ダユン