ポン・ジュノ監督作品「殺人の追憶」アメリカで特別上映…「海にかかる霧」もリメイク制作が決定

Newsen |

ポン・ジュノ監督への関心が続いている。映画「海にかかる霧」がハリウッドでリメイクされ、「殺人の追憶」のリマスター版がアメリカで特別上映される。

9月9日(現地時間)、海外メディア「インディワイヤー」の報道によると、アメリカの配給会社NEONは、2003年に韓国で公開されたポン・ジュノ監督の映画「殺人の追憶」のリマスター版を10月19日と20日の深夜に特別上映する。上映後には、ポン・ジュノ監督と共に映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」を演出して、「アントマン」の脚本を書いたエドガー・ライト監督の対談が開かれる。

同メディアは、「殺人の追憶」に対してクエンティン・タランティーノなど、多くの有名監督が好評した映画であると紹介した。

イベントを開催するFATHOM EVENTSのCEO、レイ・ナットは「アカデミー賞を受賞したポン・ジュノ監督のスリラー映画『殺人の追憶』を、初めてアメリカの観客に披露することができて本当に誇らしく思う。観客たちは批評家の好評を得たポン・ジュノ監督の過去作品を大画面で見ることができるのだ」とコメントした。

ポン・ジュノ監督は「殺人の追憶」に対して、「悲劇とブラックコメディがクモの巣のように絡み合った事件を扱った映画だ」と紹介し、「不気味なコメディ映画だ。奇怪だが自然に恐怖とコメディーが折り混ざっている。なぜなら、我々は本当に劇中のような時代を生きているからだ」と話した。

また、「当時は、この映画を作るために全身全霊を尽くした。この映画が2020年秋、アメリカで新しい1ページを迎えて、長い時間どのようにトンネルをくぐり抜けて来たのか注目して欲しい」と期待を呼びかけた。

さらにポン・ジュノ監督が企画・制作した映画「海にかかる霧」も、ハリウッドでリメイクされると伝えられた。ポン・ジュノ監督が直接制作に参加するという。

海外メディア「デッドライン」は、2014年に韓国で公開された映画「海にかかる霧」がハリウッドでリメイクされると報道した。

ポン・ジュノ監督が企画と制作を担当して話題を集めた映画「海にかかる霧」は、満船の夢を抱いて出港した6人の船員たちが、一寸先もわからない濃霧の中で密航者を運びながら、取り留めようもない事件に巻き込まれる物語だ。キム・ユンソク、ユチョン、ハン・イェリ、イ・ヒジュン、ムン・ソングンらが出演して、第87回米アカデミー賞で外国語映画部門の韓国映画出品作に選ばれた。

「海にかかる霧」のリメイク版は、イギリスのスリラー映画「最悪の選択」(2018)の演出を手掛けたマット・パーマー監督がメガホンを取り、映画「グリーンブック」制作会社がポン・ジュノ監督と一緒に制作する。

マット・パーマー監督は「現代映画で最もユニークで将来が明るいポン・ジュノ監督と、一緒に仕事ができて嬉しい」と感想を明かした。

ポン・ジュノ監督は「我々の時代の現実を追求する映画を作る。マット・パーマー監督は最高の犯罪スリラーである『最悪の選択』で披露したような、極端な状況に置かれた人々の本性を引き出すだろう。新しく生まれ変わる『海にかかる霧』を、彼らと一緒に作ることになってすごく興奮しているし、楽しみだ」と伝えた。

ポン・ジュノ監督の作品「パラサイト 半地下の家族」(2019)は、韓国映画としては初めて「第92回アカデミー賞授賞式」で作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4冠を受賞する快挙を成し遂げた。「第72回カンヌ国際映画祭」パルムドール、「第77回ゴールデングローブ賞」外国語映画賞、「第73回イギリスアカデミー賞」脚本賞と外国語映画賞を受賞し、韓国映画の力量を世界にアピールした。また、世界中で2億6000万ドル(約276億ウォン)の売り上げを記録した。

記者 : ペ・ヒョジュ