「第56回大鐘賞映画祭」ポン・ジュノ監督「パラサイト 半地下の家族」が5冠を達成…男女主演賞はイ・ビョンホン&チョン・ユミ(総合)

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写真=OSEN DB
ポン・ジュノ監督の映画「パラサイト 半地下の家族」が「第56回大鐘賞映画祭」で作品賞と監督賞を含め、5冠を達成した。ポン・ジュノ監督は授賞式に出席しなかったが、助演女優賞を受賞した女優イ・ジョンウンと制作会社のクァク・シネ代表が感謝の言葉を伝えた。

「パラサイト 半地下の家族」は、3日の午後7時からソウル広津(クァンジン)区広壮洞(クァンジャンドン)グランドウォーカーヒル・シアターホールで開かれた「第56回大鐘賞映画祭」で作品賞を受賞した。これで「パラサイト 半地下の家族」は作品賞と監督賞、シナリオ賞、音楽賞、助演女優賞の5冠を達成した。

作品賞を受賞してステージに上がった制作会社パルンソンE&Aのクァク・シネ代表は「2018年頃、現場で一生懸命にこの作品を作っていた。そして昨年の今頃、映画館で観客の皆様に会っていた。当時、現場でこの映画を一緒に作った方々や、劇場を埋め尽くした観客がとても懐かしい。以前、大鐘賞映画祭に出席した時は、客席を埋め尽くした観客たちがいたが、(今回は)観客がいらっしゃらないのが本当に胸が痛い。この時期をうまく乗り越えて、再びスクリーンと向き合って楽しめる日が来てほしい。ありがとう」と感想を語った。

この日、一番最初に授与された新人賞は、チョン・ヘインとチョン・ヨビンが受賞した。映画「ユ・ヨルの音楽アルバム」で新人男優賞を受賞したチョン・ヘインは「この賞は僕がよくやったからではなく、これから頑張ってほしいという意味でくださった賞だと思う。『ユ・ヨルの音楽アルバム』という本当に大切な、僕の青春の一ページを一緒にしてくださった監督さん、女優キム・ゴウンさん、現場にいらっしゃるスタッフと俳優の皆様のおかげだ。そしてユ・ヨル先輩に感謝する」と感想を伝えた。

続けて「この賞の意味は、これから俳優という職業で演技していく中で、深く心に刻む。最後に僕にとっていつも心強い存在ある愛する家族、友人、会社の皆様、ファンの皆様を尊重し、愛している。『ユ・ヨルの音楽アルバム』を見てくださった観客の皆様に感謝する」と付け加えた。

新人女優賞は映画「罪深き少女」のチョン・ヨビンが受賞した。チョン・ヨビンは「とても緊張している」とし「『罪深き少女』がノミネートされた映画祭では、大鐘賞映画祭が最後だと思う。掲載されている候補映像を見ると、その当時の共演者やスタッフの方々と熱く、激しく演技した頃を思い出し、胸が熱くなった。素敵な映画に携わることができるようにキャスティングしてくださった監督さんに感謝する。この映画を撮影しながら色々なことを考えた。女優としていつまで活動できるか分からないけれど、初心を忘れず、変わったとしてももっと成長した姿を見せる」と感想を語った。

新人監督賞は「ハチドリ」のキム・ボラ監督が受賞した。キム・ボラ監督は「このような賞を頂き、本当に感謝している。今日はスタッフと俳優が大勢一緒に来ているので一人ひとりに感謝の気持ちを伝えたい」と、俳優とスタッフの名前を一人ずつ取り上げた。続けて「一緒にしてくださったすべての方々と小さな映画を応援してくださった観客の皆さん、配給会社の皆さんに心から感謝する」と感想を伝えた。

男女主演賞はイ・ビョンホンとチョン・ユミが受賞した。チョン・ユミは「82年生まれ、キム・ジヨン」で主演女優賞を受賞した。キム・ドヨン監督が代理で受賞し、「チョン・ユミが、現在撮影中で今この場に来ることができなかった。本当にこのニュースを聞いたら、すごく喜ぶと思う。監督としてもこの賞がとても嬉しくて光栄だ。チョン・ユミさん、もう一度キム・ジヨンの顔になってくれてありがとう。賞はちゃんとお渡しする」と感想を伝えた。

続けて映画「白頭山」に出演したイ・ビョンホンが主演男優賞を受賞した。イ・ビョンホンは「とても感謝している。映画『白頭山』は災害ジャンルの映画だが、実際は僕たちが生きている現実が、どんな災害よりも映画みたいだと思う。実際に、授賞式会場は馴染みがないほうではないが、今日は特に慣れない感じでぎこちない。多くの方が映画館という場所に行って、楽に映画を見ていた時から、かなり時間が経ったようだ。リラックスした気持ちで映画館で映画を見ることが難しくなった。どうか早いうちに以前のように観客の皆様と笑って泣いて感動する日々が早く来ることを願う」と感想を述べた。

続けてイ・ビョンホンは「映画『白頭山』で共演したハ・ジョンウさん、そして監督さん、共演した全ての俳優とスタッフ、観客の皆様とこの栄光を分かち合いたい。皆さん、健康でいてください」と付け加えた。

「パラサイト 半地下の家族」の受賞も続いた。ハン・ジンウォン脚本家とポン・ジュノ監督が先にシナリオ賞を受賞した。ハン・ジウォン脚本家は「まず、このような機会をくださったポン・ジュノ監督に感謝と愛の言葉を伝える。私にいつもインスピレーションをくれる愛する父と母、友人、応援してくださる仲間たちに感謝の言葉を伝える。この意義深い賞は、これからも意味のある映画を作ることに役立てていきたい。ありがとう」と感想を述べた。

助演賞はチン・ソンギュとイ・ジョンウンが受賞した。助演男優賞を受賞したチン・ソンギュは、映画の撮影で授賞式に出席できず、「エクストリーム・ジョブ」の制作会社が代わりに賞を受け取った。チン・ソンギュは制作会社を通して「こんな大きな賞をくださった関係者の皆様に感謝の気持ちを伝える。『エクストリーム・ジョブ』を長い間愛してくださった観客の皆様、イ・ビョンホン監督、参加した全てのスタッフに感謝する。今、新型コロナウイルスの感染拡大で昼夜を問わず、苦労なさっている医療陣にも感謝する。この大変な時期をうまく乗り越えてほしい。慰めと力になり、どこでも必要とされる俳優になる」と感想を伝えた。

イ・ジョンウンは「パラサイト 半地下の家族」で助演女優賞を受賞した。イ・ジョンウンは「こんなに良い賞を頂いて感無量だ。他の映像も同じだが、長い時間をかけて一つの話を作るために、これまで努力してきた『パラサイト 半地下の家族』の皆を思い出す。共存について語る作品だと思う。『パラサイト 半地下の家族』で共存できた光栄に感謝する。この賞は、私たちのアンサンブルが良かったからくださった賞だと思い、チームと一緒に分かち合う。ありがとう」と感想を伝えた。

また、ポン・ジュノ監督は「パラサイト 半地下の家族」で監督賞を受賞した。今回の賞は「パラサイト 半地下の家族」の制作会社パルンソンE&Aのクァク・シネ代表が代理で賞を受け取った。クァク代表は「監督は昨年8ヶ月間、全世界を回りながら『パラサイト 半地下の家族 』の宣伝活動をして、今は日程を終えて長期休暇に入った。作品制作以外の活動をしていない状況で(授賞式には)来られなかった。監督がこの賞を受賞したら、『一緒に作ってくれたアーティストと制作会社に感謝する』と言ったと思う。まず最初に強い支持と愛を送ってくださった韓国の観客の皆様に感謝する。ちゃんとお渡しする」と感想を語った。また、クァク・シネ代表はポン・ジュノ監督からのメッセージとして「とても光栄で、大変な時期にも続く長い歴史の大鐘賞を受賞できてとても嬉しい」と付け加えた。

これで「パラサイト 半地下の家族」は作品賞を含め監督賞、シナリオ賞、音楽賞、助演女優賞の5冠に輝いた。

写真=映画のポスター

「第55回大鐘賞映画祭」受賞者・受賞作品リスト

◆最優秀作品賞 : 「パラサイト 半地下の家族」

◆監督賞 : ポン・ジュノ「パラサイト 半地下の家族」

◆シナリオ賞 : ハン・ジンウォン、ポン・ジュノ「パラサイト 半地下の家族」

◆主演男優賞 : イ・ビョンホン「白頭山」

◆主演女優賞 : チョン・ユミ「82年生まれ、キム・ジヨン」

◆助演男優賞 : チン・ソンギュ「エクストリーム・ジョブ」

◆助演女優賞 : イ・ジョンウン「パラサイト 半地下の家族」

◆新人男優賞 : チョン・ヘイン「ユ・ヨルの音楽アルバム」

◆新人女優賞 : チョン・ヨビン「罪深き少女」

◆新人監督賞 : キム・ボラ「ハチドリ」

◆撮影賞 : キム・ヨンホ「鳳梧洞戦闘」

◆編集賞 : イ・ガンヒ「EXIT」

◆照明賞 : チョン・ヨンソク「娑婆訶(サバハ)」

◆音楽賞 : チョン・ジェイル「パラサイト 半地下の家族」

◆衣装 : イ・ジンヒ「安市城 グレート・バトル」

◆美術賞 : ソ・ソンギョン「娑婆訶(サバハ)」

◆技術賞 : チン・ジョンヒョン「白頭山」

◆企画賞 : キム・ミヘ、モ・ソンジン「エクストリーム・ジョブ」

◆功労賞 : シン・ヨンギュン

記者 : ソン・ミギョン