「ジャガイモ星」チョン・ヘソン、SM&YGからのオファーを断った理由は?

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新人のチョン・ヘソンは知っている人々の間では意外にも“ホダン”(しっかりしているように見えて抜けている人)な一面で有名だ。尖った顔に、つりあがった目、堂々とした印象は悪役にぴったりだ。都会的なルックスに似合わず、「しばいてやろうか~」と叫ぶ、大胆さが魅力の釜山(プサン)のお嬢さんにTVレポートが会った。

“新人の登龍門”キム・ビョンウク団に参加…「可能性見てくれた」

チョン・ヘソンはtvNシットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)「ジャガイモ星2013QR3」(演出:キム・ビョンウク、以下「ジャガイモ星」)で本格デビューした。劇中株式会社コンコンの秘書として出演している。オーディション会場に入ってから30分でキム・ビョンウク監督の目に留まり、エキストラとしてキャスティングされたが、徐々に人気が出て、比重が高くなり、現在は会社の中心を担当している状況だ。キム・グァンギュ、パク・フィスンと共に会社を“乗っ取ろうとする”野心に満ちた計画を立て、ハプニング満載のエピソードを披露している。

「最近売れているハ・ヨンス、ソ・イェジさんがキャスティングされた後、私が投入されました。正直、大きな期待はしていませんでした。ただ有名な方に一度会うことだけでも大きな経験だと思いました。今も、何かが上手で選ばれたとは思っていません。可能性を見てくださったと信じています」

大きな野望を抱いて始めた演技生活ではなかったと謙遜した態度を見せるが、彼女ほど独特な魅力を見せる新人俳優も珍しい。劇中チョン・ヘソンはパク・フィスンとゴタゴタしていた職場の同僚から恋人関係へと変化する見通しだ。少し前に甘くも殺伐としたキスシーンを披露した。

「監督によると、元々パク・フィスンさんは『ジャガイモ星』に出演する計画ではなかったそうです。ところが、私が選ばれた後、トリオを構想されたそうです。私とキム・グァンギュ先輩、パク・フィスンさんこの3人でトリオになれば面白いと話されました。独特な組み合わせじゃないですか。最初は年の差が結構あり、息を合わせるのが難しかったです。自分から歩み寄ってあれこれ聞きながら、今はとても仲良くなりました。正直、残念な部分もあります。『ジャガイモ星』にはコ・ギョンピョ、ヨ・ジングさんのようなカッコいい男性もいるじゃないですか。コ・ギョンピョさんとラブシーンを演じてみたかったです。秘密のある秘書と社長の恋、惹かれませんか?ハハ」


“増えていく”比重、“重なる”縁…「情熱通じた」

チョン・ヘソンは放送前半、会社を乗っ取るために暗殺計画を繰り広げるシーンをこなし、一度話題を集めた。病院に入院していたコ・ギョンピョ(ノ・ミンヒョク役)に毒針を飛ばし、キャットウーマンの衣装でサプライズな変身を図ったのだ。この過程でチョン・ヘソンは身体にフィットするブラックの全身スーツを着て登場、妖艶なセクシーさをアピールした。

「あのシーンにプレッシャーを感じたりはしませんでした。監督が私のことを信じて一つのエピソードを任せてくれたじゃないですか。私はキム・ビョンウク監督の作品を見て育った世代です。『順風産婦人科』の時から好きでした。ビニール服も、タイツもやらせていただければただ嬉しいです。正直、身体のラインが強調されるシーンなので、撮影前はご飯を普段より少な目に食べました。ハハ」

チョン・ヘソンは次第に増えていく自身の比重より、重なる縁がさらに大切に感じられると目を輝かせた。

「現場は本当に和気藹々とした雰囲気です。お互いのことを良く気にかけます。また、先輩方から学ぶことが本当に多いです。皆さん、すごい努力家です。『しびれる』といいましょうか。台本を身体で表現するのを見て、毎日感心しています。重なるシーンがなくても、あえて行ってモニタリングしたりします。特にノ・ジュヒョン先輩には愛嬌を見せてコーヒーをおごっていただいたりします。ハハ」


ガールズグループでデビューしそうに…「SM、JYPを断った理由は?」

チョン・ヘソンの芸能界デビューは簡単ではなかった。両親から反対されたためだった。10代の頃、韓国を代表するプロダクションSM、YGエンターテインメントからガールズグループの提案を受けたが、父は頑固だった。

「私は子どものころから芸術に関心が多かったです。バイオリンやフルートから大琴、ケンガリ(鉦)、チャング(大型の細腰鼓や腰鼓に似た鼓)なども学びました。舞踊と声楽も勉強しました。そのため自然にエンターテイナーに関心を持つようになりました。しかし、両親を説得するのは難しかったです。幸い、母は好意的な反応でした。私が芸術系のことをするのが好きでした。問題は父でした。大型プロダクションからスカウトを受けたときもものすごく怒りました。母が父を昼夜説得したおかげで演技を始めることが出来ました」

それもそのはず、チョン・ヘソンは隠れたオムチンタル(勉強ができて性格も良く、何でもできる完璧な人)だ。成均館(ソンギュングァン)大学演技芸術学部に在学しており、家族の経歴も華麗だ。姉はイギリスで法学を専攻しており、12歳年下の妹は英才院に通っている。

「家は本当に厳しかったです。デビュー直前まで門限が午後6時でした。反抗したい気持ちもありましたが、私を大切に育ててくださった両親を失望させたくありませんでした。両親の言葉はしっかり守る方でしたが、俳優になると意地を張ったので、どれだけ心を痛めたことでしょう。これからは本当に売れることだけが残っているんです!」


釜山っ子“地元の先輩”チョンウに一途

チョン・ヘソンはヒョンビン主演のドラマ「チング~愛と友情の絆~」で芸能界入りした。釜山で生まれ育ったことで自然に身についた方言のおかげだった。話題を集めたtvNドラマ「応答せよ1994」のオーディションもしっかり準備していたが、残念ながら苦い経験となった。「応答せよ1994」のヒーロー、チョンウとは同じ所属事務所の先輩と後輩として関係を育んでいる。

「チョンウ先輩とは一緒にEVERLANDの広告を撮ったことがあります。短い時間でしたが、ただ“スター”ではないと思いました。恋人役を演じましたが、カメラを見るタイミングからすべてを教えてくれました。好きにならないわけがありません。Araさんが本当に羨ましかったです。チョンウ先輩は地元の先輩でもあります。いつかは地元の先輩であるチョンウ兄さんのようになる日も来るでしょう?」

あまり知られてはいないが、チョン・ヘソンは「ジャガイモ星」のキャスティングと共に日本での活動準備もした。AKB48メンバーらが所属する事務所フレイヴ エンターテインメントと専属契約を結んだのだ。モデル活動から演技まで少しずつ領域を広げていく彼女のこれからに期待が集まる。

記者 : キム・プルリップ