【CLOSE UP】カン・ウィシク ― 彼のまた違った顔が見たいですか?

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パチパチする目が長いまつ毛で覆われていた。同じ目をしている家族が集まると、牛小屋にいるようだと言った彼の言葉がぴったりの優しい眼差しのせいか、彼の第一印象は優しさそのものだった。

ちょうど今話題になっているMnetミュージックドラマ「モンスター~私だけのラブスター~」で限りなく弱いギュドンの役を演じている。クラスメートのジェロク(ユン・ジョンフン)が、「おい!ラジオ」と叫ぶと、今でも泣きそうな顔をして歌を歌わなければならない“人間ラジオ”という悲しいあだ名を持つ人物だ。平然としたふりをして、怯えている眼差しで歌い出すと、あざ笑う声が教室中に響き渡る。声を殺して泣きながら、一人で屋上へ上がる。この世に存在しない完全無欠の存在のような感じ、でもどこか寂しそうな面影が見える可哀想な人物だ。

ギュドンを演じるカン・ウィシクの丸い目を見ながら「ギュドンがよく合っていること、自分でも分かっていますよね」と尋ねたら、「ハハハ」と思ったより豪快な笑いを見せた。

「悔しいことがあります。撮影に入る前にキム・ウォンソク監督から『君は相反する顔を持っている』と言われました。仲間はずれにされる柔弱な面影もあるけど、卑劣な面影もあると言われました。『モンスター』を撮影している間は、その卑劣な顔を隠すようにと言われました。うむ……この頃周りでみんなが『ギュドンみたいな顔をしている』と言います。それってどんな意味なんでしょうか?(笑)」

照れくさそうに“私の中のギュドンが”という疑問を抱いているが、「モンスター~私だけのラブスター~」の制作発表会に戻ってみよう。現場で、口数の少ない人はカン・ウィシクだったと暴露していた。彼は頬を赤らめて打ち明けた。「演技をしない状態でも、ギュドンになろうと努力する方です。それで、パク・ギュソンさんがいつもからかいます。間違いなくギュドンだと。アイスクリームを食べながら、スプーンを上下逆さまに持ったり、細かいミスをたくさんする“ホダン”(しっかりしているように見えるが、抜けている人)なキャラクターが自分の中に内在しています(笑)」

しばらくの間、その優しい眼差しと向かい合っていたら、彼が話していた卑劣な顔を見つけることはできなかった。しかし、“ギュドンのカン・ウィシク”のどんでん返しと言えば、妖精のようなヒロインミン・セイ役のハ・ヨンスがBEAST ヨン・ジュンヒョンとカン・ハヌルを除いて、彼のことを理想のタイプに選んでくれたことではないだろうか。今回は幸せな微笑みを含んで話してくれた。「ヨンスとは意外にツーショットシーンがたくさんあります。劇中でセイがギュドンに気を遣ってくれるから。実際に2人とも新人だから、互いに頼りあって仲良くしています。あ、もちろんヨンスだけではなく、みんなとも仲良くしています。僕、絶対に口説いているわけではありません(笑) 本当に仲が良いだけです」

現実のハ・ヨンスはカン・ウィシクを褒めていたが、ミン・セイとユン・ソルチャン(ヨン・ジュンヒョン)、チョン・ソンウ(カン・ハヌル)の三角関係という恋愛模様にギュドンが割り込む余地は当分ないだろう。だが、「モンスター~私だけのラブスター~」で頭に深く刻み込まれた最高の1分を挙げるとしたら、それはセイとギュドンが「風が吹く」を歌うシーンだった。

ギュドンは今にも泣きそうな声で「風が吹く」を悲しそうに歌い、彼の心の片隅に刻まれた、悲しい感情を理解したセイとギュドンの声が一つになり、完璧なコラボレーションを披露した。相手の苦しみを理解し、相手の寂しさを慰めてくれたクライマックスの瞬間だった。

「正直言って、僕には心残りが大きいです。愛着のあるシーンではあります。深い感情を吐き出すシーンでした。でも、僕の目にはやはり不十分な部分だけが見えました」

デビュー作から主演を務め、2番目の作品であると同時に初のドラマデビュー作としても断トツに輝いているカン・ウィシク。最善を尽くして彼とギュドン役の距離を縮めていく瞬間瞬間がとても幸せだと打ち明けるこの俳優と、楽しく話していた時間が終わろうとした頃、彼の2番目の顔がやっと見え始めた。それはまさに代替不可能な信頼感だった。「HWARANG(ファラン)」も「モンスター~私だけのラブスター~」も最後だと思って選択したことを覆し、最終的に彼の手を取るしかなかった理由、それがまさにこのためではないのだろうか。

記者 : : ペ・ソンヨン、写真 : ク・ヘジョン、編集 : ホン・ジユ、翻訳 : チェ・ユンジョン