【スターコラム】チェ・ジニョク、崖っぷちで“ク・ウォルリョン”に出会う

Kstyle |

チェ・ジニョクは2006年、KBS「サバイバルスターオーディション」で大賞を受賞しながらデビューした。以降KBS「ひとまず走れ」、SBS「大丈夫、パパの娘だから」、tvN「ロマンスが必要」、SBS「私の娘コンニム」、チャンネルA「パンダさんとハリネズミ」などに出演し、顔を知らせた。

華やかなデビューだったが、いわば“スターダム”に乗るまでは結構な時間がかかった。もちろん、「ロマンスが必要」「私の娘コンニム」などの作品で目にとまる演技で固定ファン層を確保したりもした。しかし現在MBC「九家の書」でのク・ウォルリョンの人気は、ずば抜けている。第2の全盛期を、前面から迎えたのだ。

「九家の書」で主演俳優に劣らぬ強い存在感と絶対的なカリスマ性を発散しているチェ・ジニョク。“ウォルリョンアリ(ウォルリョンに夢中)”、“黒ウォルリョン”、“ダークウォルリョン”など、彼についたニックネームだけを見ても様々だ。このドラマの最大の受益者と言えるチェ・ジニョクの話が、今から始まる。/編集者

NAVER スターコラム:チェ・ジニョク

こんにちは~。チェ・ジニョクです。このようにNAVERスターコラムで皆さんにお目にかかることになって、本当に光栄です。社交辞令のコメントではありません ^^ 普段からスターコラムを読みながら、「ああ、僕も一度、僕のことを話してみたい」と思っていたんです。そんな中で、このような機会が訪れて、本当に嬉しいです ^^ 面白くなくても、僕の話、最後まで聞いてくださいますよね?それでは、読者の皆さんを信じて、初めてみます~!

し~っ!僕の話を聞く準備はいいですか?

# ク・ウォルリョン、無から有を作り出す

たぶん、「九家の書」を視聴されている方の大半が、僕のことを初めてみた時、「誰?」と思ったでしょう。どこかで見たような気がしても、僕の名前を知っている方はそれほどいらっしゃらないかったことと思います。ところが、思ったより反応が良すぎたので、自分でも本当に大いに驚きました。放送後殺到する好評に嬉しくもなりましたが、一方ではプレッシャーも感じました。「これからどうすれば視聴者の方たちを満足させられるだろうか?」という考えが、頭から離れなかったんです。それで本当に狂ったように、精を出してやっているんですが、視聴者の皆さん、満足していただいているでしょうか。

実は、最初は僕がク・ウォルリョン役を演じることになるとは思わなかったです。最初は「九家の書」への出演提案があっただけでした。「九家の書」のシノプシス(ドラマや舞台など作品のあらすじ)を読んだんですが、これがまた面白すぎるんです。本当に、今出演しているからじゃなくて、今放送中の月火ドラマの中で、完成度は最高だと、自負しています。

ク・ウォルリョン役を演じることが決まって、それから本格的な悩みが始まりました。あまりにもクリエイティブなキャラクターだったんです。どのようにして、男性の九尾狐を表現するかも漠然としていました。それで「トワイライト」シリーズを見なおしたりもしましたけれど、ピンとくるものがなかったんです。西洋は西洋なりの文化があるので、韓国固有の九尾狐を表現するには、無理があると思いました。

ある瞬間から、そんなところに頼ることは止そうと思うようになりました。自分が直接作り出した方が良さそうな気がしたんです。そうしていると、少しずつ自分の想像の中の絵が思い浮かんで、僕なりのク・ウォルリョンが次第に輪郭を現しました。自分が果たして純粋なク・ウォルリョンが表現できるか、どれほど心配したことか分かりません。ですが、意外とそのク・ウォルリョンの姿も好いてくださる方がいらっしゃいました。本当に嬉しかったです。僕には非常に大きな力になりました。

カリスマ性溢れるク・ウォルリョン~!感情にハマるのが難しいです ㅠㅠ
でも、実はあまりにも大きすぎる褒め言葉に身の置き所がない思いです。特に、周りの人の褒め言葉って、本当に照れるんです。また、一緒に「九家の書」に出演している俳優たちにも申し訳ないですし。何か、僕が被害を及ぼしているような気がするので。もちろん、僕の演技人生において「九家の書」は大きな幸運ですが、主人公たちもいるのにこのような過剰な褒め言葉を頂いていることが、ドラマのメンバーたちには非常に申し訳ないです ^^;

# “父と息子”イ・スンギ、どこが違うかって?

うちの「九家の書」チームは、本当に相性がいいんです。先輩たちがあまりにも素晴らしい方たちなんで、劇のバランスをうまく取ってくださいます。そうだ、最近、面白いお話を聞きました。ある方(実名を挙げることはできません ^^)から、僕とスンギさんを見て、父はオオカミみたいで、息子は可愛すぎると言われました。僕とスンギさんが、親子じゃないですか。もちろん、僕は神獣で、スンギさんは半人半獣ですが。ハハハ。

多くの方から、ク・ウォルリョンとチェ・ガンチの違いは何かと言われたりします。僕はどうしても神獣なので、人間味はない方です。反面チェ・ガンチは、人間らしい姿が多いです。暗いク・ウォルリョンに比べて、遥かに明るいですし。

スンギさんはこれまで、「強心臓(カンシムジャン)」やバラエティ番組で見て来ましたが、共演は今回が初めてです。本当に情熱的な人でした。丁寧にモニタリングしながら、どのような状況でも最善を尽くす姿が、本当に素晴らしいと思います ^^ 放送をするときは本当に面白く愉快じゃないですか。演じるときは、適材適所で表現する、素晴らしい俳優でした。

愛しいソファを見てバカになったク・ウォルリョン。これから訪れる不幸は知らず ㅜㅜ
miss A スジさんも、若い方なんで撮影を大変がるのではないかと思えば、全くそんな気配は見せず、プロらしくやっていました。忙しいスケジュールで大変なはずなのに、絶対疲れた気配は出さないんです。たまに自分の撮影分がない時少し居眠りしたりもしますが、そんな時はもう気の毒で ㅠㅠ 本当にホットなスターなのに、性格も謙虚ですし、素晴らしい方です ^^

僕の出演がずっと続いたわけではなく、度々撮影したので、一緒に出演した俳優たちについてくまなく知り尽くしているわけではないのが非常に残念です。最初から最後まで一緒に撮影できたならもっと嬉しかったでしょうけれど、今この作品に出演できただけでも、大きな幸せだと思います ^^

# 崖っぷちで「九家の書」に出会う

実は僕は「九家の書」でも認められなければ、演技を止めようと思いました。これは本当です。これまでも完璧に演じてきたわけではありませんが、今回のドラマでも反応がないなら、もう役者としての未練を捨てようと思いました。

いつの間にか、デビューして7年という年月が流れました。本当に寂しい時もありましたし、死ぬほど大変だった時期もありました。「ロマンスが必要」以降演技がうまくなったと褒められましたが、肌で感じることはできなかったんです。そんな褒め言葉を聞いても、依然として多くの方には「あれ、誰?」と言われていましたから。それで、イベントとかVIP試写会に行くのが本当に嫌いでした。

“ダーク”ウォルリョンです~。もはや以前の純粋な姿はないですね。ははは。
もちろん、自分の顔を知らせようという考えだけだったわけではないです。ただ「僕は今まで何をやってきたんだろう」という後悔が押し寄せてきたんです。そのようにストレスを受けて、頭皮もガサついて、不眠症にも苦しめられました。当時は、一日に1~2時間くらいしか眠れなかったんです。

そのように苦痛の時間を過ごしてから、ク・ウォルリョンというキャラクターが訪れたんです。親しい先輩や関係者に、どうしたらク・ウォルリョンを効果的に演じることができるか、相談したりもしました。自らのプレッシャーが大きかったので負担になりながらも、一方ではまた、人並みならぬ覚悟を決めるようにもなりました。

ドラマの現場は、本当に厳しいです。最近ク・ウォルリョン分量を撮るために撮影現場に行きましたが、シン・ウチョル監督がびっくりしながら、僕のことを歓迎してくださるんです。監督にそうやって歓迎してもらえて、本当に感謝しました。隣で他の俳優たちに「ウォルリョンだけ歓迎し過ぎじゃないの」と嫉妬されたりもしました。

特に一緒に作品を作る、スタッフたちの苦労が一番大きいと言えます。特に昼間は暑すぎて、夜は寒すぎました。皆が苦労しました。助演出から新入りまで…皆本当に、ご苦労さまでした。本当にありがたかったのに、こちらからできることはありませんでした。できたことは、新入りたちに友達から頼まれたサインをあげるくらいでした。スタッフたちへの感謝の気持ちを、いまになって初めて表すことができましたね。実は、現場では照れて、ありがとうもろくに言えなかったんです。照れるじゃないですか ^^;

NAVERスターコラム読者の皆さんのために、証明ショット! ^^
一生忘れられない作品、「九家の書」!もう残り少ないけれど、最後まで見守ってくださいますよね?これからもご声援おねがいします。くどくどと「九家の書」の話ばかりでしたね。皆さん、楽しんでいただけましたか。これからも、今のままの“チェ・ジニョク”のこと、愛してくださいますよね?

「九家の書」の撮影が終われば、キム・ウンスク脚本家の「王冠を被ろうとする者、その重さに耐えろ-相続者たち」に出演する予定です。またドラマを通してで皆さんにお会いすることになり、本当に光栄で、幸運だと思います。足りない部分が多くても、大目に見ていただきたいです。

さあ、僕のお話はここまでとします。足りない文章力でしたが、それでも僕のお話楽しんでいただけたと思いたいです ^^ 今後は更に素晴らしいニュースを持ってお会いできることを祈りながら、僕はこれで挨拶とさせて頂きます。皆さん、幸せになってください~!^^!

文:チェ・ジニョク

「NAVER スターコラム」は、注目の俳優やアイドル、アーティストたち本人がコラムを執筆。話題のスターが直接書いたコラムをお届けしています。

記者 : チェ・ジニョク、編集 : ファン・ヨンヒ(イシューデイリー局長)、写真 : イシューデイリー、レッドブリックハウス、MBC、3HW COM